【2026年10月3日の福祉ニュース】今週のまとめ 5日は障害児支援の報酬改定論点など4件
今日は土曜日で、厚生労働省・こども家庭庁とも新しい発表はありません。Geminiの速報に入っていた4件は、報道やイベント情報サイトにしか出どころがないもの、申込が今日で締め切られたもの、今日・明日で終わる催しだったため、記事には入れていません。
そこで今日は、今週(9月28日〜10月2日)に記事にした話を、出た日ではなくテーマで3つに組み直しました。報酬改定、行政処分、働く側のルールです。新しく入れたのは、9月30日に厚生労働省が出した障害福祉報酬改定検討チーム第65回の開催案内(10月5日・議題は障害児支援)と、10月6日の障害者雇用分科会の議題です。最後に、10月中に締切や開催が来るものを日付順に並べています。行き着く先は、月曜の朝に出る障害児支援の資料をどこから読むか、そして今月の申込書を誰が出すかです。
| ニュース | いちばん大事な一行 | いまの段階 |
|---|---|---|
| ①報酬改定 (障害・介護) |
障害は28日に就労系の15論点、介護は30日に改定の「基本的な視点」5本柱。10月5日(月)10時の第65回は障害児支援 | 検討中 (変わり得る) |
| ②行政処分 | 埼玉県・伊達市・京都市が今週公表。3自治体・6事業所、処分の効力はいずれも10月1日・2日から(京都市の指定取消1件のみ12月22日) | 公表済み (処分決定) |
| ③働く側のルール | 10月1日からカスハラ対策が全事業主の義務(措置は10項目)。2日には障害児・医療的ケア児の親の両立支援が検討項目に | カスハラは確定 両立支援は検討中 |
| ④10月の締切・催し | 10月5日正午の傍聴申込、7日〜9日の介護・福祉EXPO、15日の研修締切、30日の実証事業の応募締切など5件 | 10月5日〜 |
決まっているのは③のカスハラ対策の施行(10月1日)、②の各処分、①の第65回の日時と議題です。①の論点の中身と③の両立支援は審議の途中で、資料にも今後の議論で変わり得る形で書かれています。
①検討中報酬改定、障害は就労系15論点・介護は5本柱。10月5日(月)は障害児支援
今週どこまで進んだか
厚生労働省は今週、障害と介護の両方で、令和9年度の報酬改定に向けた資料を出しました。障害は9月28日の障害福祉報酬改定検討チーム第64回で就労系サービス、介護は9月30日の社会保障審議会介護給付費分科会(第268回)で改定全体の「基本的な視点(案)」です。
| 日付 | 会議 | 出たもの・議題 | 段階 |
|---|---|---|---|
| 9月28日(月) | 障害福祉報酬改定検討チーム 第64回 | 就労系サービスの論点15(横断9+サービス別6)。B型にも「生産活動の収支が工賃総額以上」を指定基準に入れる案、生産活動シートの公表義務化の案 | 検討中 |
| 9月30日(水) | 介護給付費分科会 第268回 | 令和9年度介護報酬改定の基本的な視点(案)。先頭は「物価・賃金の上昇等への対応と処遇改善」、最後は「制度の安定性・持続可能性の確保」の5本 | 検討中(案) |
| 10月5日(月)10:00〜12:00 | 障害福祉報酬改定検討チーム 第65回 | 令和9年度障害福祉報酬改定に向けて(障害児支援)。資料は当日9時45分までに掲載予定、YouTubeでライブ配信 | 開催は確定 |
| 10月6日(火)14:00〜16:00 | 労働政策審議会 障害者雇用分科会 第143回 | 障害者就労に係る雇用福祉横断検討会の中間とりまとめの報告、障害者雇用率制度等の在り方(事業協同組合等算定特例制度の見直し等) | 開催は確定 |
出典:厚生労働省 障害福祉報酬改定検討チーム第64回資料(令和8年9月28日)、第65回開催案内(令和8年9月30日公表)、介護給付費分科会第268回資料1・2(令和8年9月30日)、第143回労働政策審議会障害者雇用分科会 開催案内(令和8年9月29日公表)
就労系の15論点は9月28日の記事で論点ごとに表にしています。介護の5本柱の中身は9月30日の記事で整理しました。
来週どこを見るか
第65回の議題は障害児支援です。8月27日の第62回に出た「主な論点(案)」では、「障害児支援の質の向上と更なるサービスの充実」の項に、想定される検討事項として次の7つが挙がっていました。
| # | 想定される検討事項 |
|---|---|
| 1 | 障害児支援の質の向上のための人材育成、チーム支援の推進及び支援体制の評価の在り方 |
| 2 | 児童発達支援センターの中核機能の更なる強化 |
| 3 | インクルージョン及び地域支援・地域連携の推進 |
| 4 | 医療的ケア児・重症心身障害児等の支援ニーズの高い児への支援の充実 |
| 5 | 家族支援の推進及びライフステージを通じた切れ目のない支援の実現 |
| 6 | 障害児入所施設における家庭的な養育環境の推進 |
| 7 | 障害児入所施設における機能強化 |
出典:障害福祉報酬改定検討チーム 第62回(令和8年8月27日)資料2「令和9年度障害福祉報酬改定に向けた主な論点(案)」。第65回でどの論点が具体的な「検討の方向性」になるかは、当日の資料が出るまで分かりません。
訪問系の第63回と就労系の第64回は、どちらも論点ごとに「現状・課題」「論点」「検討の方向性」の3段で書かれていました。第65回も同じ形なら、障害児支援の事業所で働く人は、まず自分のサービス種別の「検討の方向性」の欄だけを拾い、次に上の表の1(支援体制の評価)と5(家族支援)がどう具体化されたかを見るのが早いと思います。単位数はこの段階ではまだ出ません。
翌6日の障害者雇用分科会には、雇用福祉横断検討会の中間とりまとめが、雇用の側の審議会にも報告されます。中間とりまとめの基本は「一般就労が可能な状態像にある者には一般就労で雇用機会を、一般就労が困難な者には福祉で」という線引きです。28日の就労系の論点にも、令和9年4月以降にA型を新しく使う人を就労選択支援を経た人とする扱いが入っていたので、就労系の事業所の人は28日の資料と並べて読むと筋が通ります。
②公表済み行政処分が1週間で3自治体・6事業所。効力はほぼ10月1日・2日から
今週どこまで進んだか
今週は、介護と障害児支援の両方で、自治体による行政処分の公表が続きました。並べると次のとおりです。いずれも各自治体が処分を決定し、公表したものです。
| 公表日・自治体 | 対象 | 処分の内容 | 効力・期間 | 理由(自治体の記載) |
|---|---|---|---|---|
| 9月28日 埼玉県 |
介護老人福祉施設1か所・介護老人保健施設1か所 | 指定(許可)の一部効力停止(介護報酬3割減額)3月 | 10月1日〜12月31日 | 特養は介護職員による虐待と、適切な手続きを経ない身体拘束。老健は入所者17人への虐待と、管理者等の黙認 |
| 9月30日 福島県伊達市 |
認知症対応型共同生活介護1か所 | 指定の一部効力停止(新規利用者の受入停止+介護報酬3割減額) | 10月1日〜12月31日 | 人格尊重義務違反(行為の内容は利用者保護のため非公表) |
| 10月1日 京都市 |
放課後等デイサービス3事業所 | 指定取消1か所、効力の一部停止(新規受入停止)6か月・3か月が各1か所。返還額は合計約5,596万円(うち加算金約1,593万円) | 一部停止は10月2日から、取消は12月22日 | 不正の手段による指定、不正請求、検査の妨害 |
出典:埼玉県 報道発表資料(令和8年9月28日)、伊達市 高齢福祉課「介護サービス事業者に対する行政処分について」(令和8年9月30日)、京都市 子ども若者はぐくみ局「放課後等デイサービス事業所に対する行政処分」(令和8年10月1日)
各件の詳しい中身は、埼玉県の件、伊達市の件、京都市の件の各記事に書いています。
並べて見えること
3件を並べると、処分の理由は二つの系統に分かれます。埼玉県と伊達市は利用者への虐待・人格尊重義務違反、京都市は人員配置と請求の不正です。一方で、取消以外の処分の形はよく似ています。新規の受け入れを止めるか、報酬を3割減らすか、その両方です。今いる利用者へのサービスは続けたまま、数か月のあいだ収入か新しい利用者が止まる形になります。
どちらの系統も、制度上は手前で止まる仕組みがあります。虐待なら、虐待防止委員会の開催・指針・研修・担当者の配置が運営基準で求められています。請求なら、人員欠如減算や定員超過利用減算を、該当したら自分で適用して請求するのが前提です。個人的には、今週の3件から自分の事業所で点検できるのは2つだと感じています。委員会の議事録に「気になる関わり」が実際に上がってきているか。そして、勤務表と実績記録票と請求の日付が、月ごとに突き合わされているか。どちらも、処分が出てからでは作り直せない記録です。
③確定・検討中働く側のルール、10月1日にカスハラ対策が義務に。2日は障害児の親の両立支援が議題へ
今週どこまで進んだか
福祉の利用者ではなく、福祉で働く人の側のルールも今週動きました。
| 日付 | どこが | 中身 | 段階 |
|---|---|---|---|
| 10月1日(木) | 改正労働施策総合推進法の施行(厚生労働省) | カスタマーハラスメント対策が全事業主の義務に。措置は指針(令和8年厚生労働省告示第51号)で10項目。リーフレットは「顧客等」の例に「福祉施設」の利用者を挙げている | 確定(施行) |
| 10月1日(木) | 改正男女雇用機会均等法の施行(厚生労働省) | 求職者等へのセクシュアルハラスメント対策も義務に。「求職者等」には実習を受ける人も含まれる | 確定(施行) |
| 10月2日(金) | 労働政策審議会 雇用環境・均等分科会(第92回) | 仕事と育児の両立支援の検討項目(案)に、障害児・医療的ケア児・不登校の子の親への両立支援、子の看護等休暇・介護休暇の時間単位取得の「中抜け」が入った | 検討中 |
出典:厚生労働省リーフレット「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!」、第92回労働政策審議会雇用環境・均等分科会 資料1-2(令和8年10月2日)
カスハラの10項目は10月1日の記事、両立支援の検討項目は10月2日の記事で表にしています。
並べて見えること
二つは別々の法律の話ですが、並べると、福祉の職場の就業規則と相談体制に同じ時期に手が入ることが分かります。カスハラ対策はもう義務なので、方針の文書と相談窓口は今すぐ整えておく話です。リーフレットには、障害者差別解消法の「不当な差別的取扱いの禁止」と「合理的配慮の提供義務」に留意する、という注意書きも付いています。障害や認知症の特性から出る言動を一律にカスハラとして扱わないための一文だと読めます。
両立支援のほうは、まだ「どのように考えるか」という論点の段階です。ただ、障害のある子や医療的ケアが必要な子を育てながら働く職員は、福祉の職場にも少なくありません。時間単位の休暇の「中抜け」が認められれば、通院や学校の送迎に合わせた休み方がしやすくなります。結論が出るのは先ですが、職員の休み方の話として、管理者の人は次回の分科会の資料にも目を通しておくとよさそうです。
④10月5日正午から10月中に締切・開催が来るもの、5件を日付順に
何が出ているのか
今週の記事で取り上げた研修・実証事業・催しと、今日新しく拾った傍聴申込のうち、締切や開催が近いものを日付順に並べ直しました。日時・費用は各主催者ページの表記のままです。
| 日付 | 名称(主催) | 中身 | 申込 |
|---|---|---|---|
| 10月5日(月)12:00必着 | 第143回 障害者雇用分科会の傍聴(厚生労働省) | 10月6日(火)14:00〜16:00、中央合同庁舎第5号館 専用第14会議室(12階)。会場での傍聴のみ、希望者多数の場合は抽選 | Microsoft Forms、FAXまたはメール |
| 10月7日(水)〜9日(金)10:00〜17:00 | 介護・福祉 EXPO 東京(RX Japan合同会社、共催:一般社団法人日本介護協会) | 第9回 メディカル ジャパン 東京の中の展示会。会場は幕張メッセ。無料(事前登録制) | 来場登録は会期中まで |
| 10月15日(木) | 2026年度独立型社会福祉士研修(日本社会福祉士会 生涯研修センター) | 申込期間を9月24日から延長。定員45名、e-ラーニング視聴料3,850円+スクーリング受講料12,000円。スクーリングは12月6日(日)11:50〜17:30(Zoom) | 研修ページの申込フォーム |
| 10月30日(金) | EVバイク訪問介護支援実証事業の協力事業所(東京都文京区・株式会社タンソーマンGX) | 区内の訪問介護等の事業所に電動バイクを1〜2か月程度貸与。4事業所程度(先着順)。車両費・保険料は企業負担 | 区の募集ページの応募フォーム |
| 11月14日(土)13:30〜16:00 | 長崎県ケアラー支援シンポジウム2026(長崎県) | 基調講演のみライブ配信、全体は後日アーカイブ配信 | 県の申込フォーム |
出典:第143回労働政策審議会障害者雇用分科会 開催案内(厚生労働省)、メディカル ジャパン東京 公式サイト、日本社会福祉士会 生涯研修センター 開催要項、文京区 募集ページ、長崎県 長寿社会課。長崎県のシンポジウムは9月29日の記事で紹介したものです。
現場にどう効いてくるか
いちばん近いのは、10月5日の正午で締め切られる障害者雇用分科会の傍聴です。会場での傍聴のみで、開催案内にオンライン配信の記載はありません。雇用率制度の見直しを直接聞きたい就労系の事業所の人は、月曜の午前中が期限です。
文京区の実証は区内の事業所に限られますが、坂の多い地域で訪問の移動手段を試す取り組みです。①の介護の5本柱には「居宅系サービスも含めた介護テクノロジーの活用」も入っていて、訪問の現場の道具の話は改定の議論とも重なります。区内の訪問系の事業所なら、先着4事業所程度という枠を考えると、月の後半まで待たない方がよさそうです。
今週のまとめ
今週の3つのテーマを横に並べると、どれも「書類」に行き着きます。報酬改定は、B型の生産活動シートの公表のように、事業所が作って外に見せる書類を増やす方向の論点が並びました。行政処分は、委員会の議事録や勤務表と請求の突き合わせといった、日々の記録がそろっているかで分かれた話です。働く側のルールは、カスハラの方針と相談窓口を文書にすることが義務になりました。案の段階の論点も、いま手元の書類がどうなっているかを先に見ておくと、決まったときに慌てずに済みます。
次に見ておきたい日程です。
- 2026年10月5日(月)10:00〜12:00……障害福祉報酬改定検討チーム第65回(障害児支援)。資料は当日9時45分までに掲載予定、YouTubeでライブ配信(ここは決まっています)
- 2026年10月5日(月)12:00……第143回障害者雇用分科会の傍聴申込締切
- 2026年10月6日(火)14:00〜16:00……労働政策審議会 障害者雇用分科会 第143回(雇用福祉横断検討会の中間とりまとめの報告ほか)
- 2026年10月7日(水)〜9日(金)……介護・福祉 EXPO 東京(幕張メッセ)
- 2026年10月15日(木)……独立型社会福祉士研修の申込締切
- 2026年10月30日(金)……文京区EVバイク実証の応募締切
- 2026年12月22日(火)……京都市の放課後等デイサービス1事業所の指定取消の効力発生
- 2026年12月31日(木)……埼玉県・伊達市の処分の効力停止期間の終わり
参考にした一次情報
| 資料 | 出どころ |
|---|---|
| 第65回障害福祉報酬改定検討チームを開催します | 厚生労働省(令和8年9月30日公表) |
| 障害福祉サービス等報酬改定検討チーム(開催一覧) | 厚生労働省 |
| 第64回障害福祉報酬改定検討チーム 資料 | 厚生労働省(令和8年9月28日) |
| 第62回 資料2 令和9年度障害福祉報酬改定に向けた主な論点(案)(PDF) | 厚生労働省・こども家庭庁(令和8年8月27日) |
| 第268回社会保障審議会介護給付費分科会 資料 | 厚生労働省(令和8年9月30日) |
| 第143回労働政策審議会障害者雇用分科会 | 厚生労働省(令和8年9月29日公表) |
| 審議会・研究会等開催予定一覧 | 厚生労働省(令和8年10月2日現在) |
| 介護保険法に基づく介護保険事業者に対する行政処分について | 埼玉県(令和8年9月28日) |
| 介護サービス事業者に対する行政処分 | 福島県伊達市 高齢福祉課(令和8年9月30日) |
| 放課後等デイサービス事業所に対する行政処分 | 京都市 子ども若者はぐくみ局(令和8年10月1日) |
| 令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!(リーフレット・PDF) | 厚生労働省 |
| 第92回労働政策審議会雇用環境・均等分科会 資料 | 厚生労働省(令和8年10月2日) |
| 第9回 メディカル ジャパン 東京 | RX Japan合同会社(主催者公式サイト) |
| 2026年度独立型社会福祉士研修 開催要項(PDF) | 日本社会福祉士会 生涯研修センター |
| EVバイク訪問介護支援実証事業の協力事業所の募集 | 東京都文京区 福祉部介護保険課(令和8年9月30日更新) |
| 長崎県ケアラー支援シンポジウム 2026を開催します! | 長崎県 福祉保健部 長寿社会課 |
①の障害福祉の就労系の論点と介護報酬改定の基本的な視点は、検討チーム・分科会に示された提案・案の段階で、資料にも今後の議論で変わり得る形で書かれています。第65回(障害児支援)の中身は当日の資料が出るまで分かりません。③の両立支援も審議会に示された「検討項目(案)」の段階です。④の研修・催しの条件は各主催者のページで最新の記載をご確認ください。最終的な取り扱いは公表資料でご確認ください。



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