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福祉ニュース
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【2026年10月1日の福祉ニュース】カスハラ対策の義務化が施行など4件

福祉ニュース 2026年10月1日 カスハラ対策の義務化など4件
ユイン
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きょう10月1日、改正労働施策総合推進法と改正男女雇用機会均等法が施行され、カスタマーハラスメント(カスハラ)対策と、求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策が、すべての事業主の義務になりました。厚生労働省のリーフレットは、カスハラの「顧客等」の例にはっきり「福祉施設」の利用者を挙げています。同じ日に、京都市が放課後等デイサービス3事業所への行政処分を公表し、横浜市神奈川区が介護関係団体と災害時の事業継続支援の協定を結びました。これに、来週幕張メッセで開かれる介護・福祉EXPOを加えた4件をまとめます。カスハラ対策の行き着く先は、事業所ごとの方針の文書と相談窓口、そして職員を一人で対応させない段取りです。

📅 2026年10月1日🏛 改正労働施策総合推進法・改正男女雇用機会均等法 施行日
今日の4件を、30秒で
ニュース いちばん大事な一行 いまの段階
①カスハラ対策の
義務化
10月1日から全事業主に10項目の措置が義務。「顧客等」には福祉施設の利用者も含まれる 確定
(10月1日施行)
②京都市の
行政処分
放課後等デイサービス3事業所に指定取消・効力の一部停止。返還額は約5,596万円 公表済み
(処分決定)
③神奈川区の
災害時協定
介護関係2団体と、災害時の事業継続支援の協定を締結。横浜市で初めて 締結済み
④介護・福祉EXPO 10月7日(水)〜9日(金)、幕張メッセ。事前登録で入場無料 10月7日開幕

今日の4件に、検討段階の話はありません。①は法律がきょう施行されたもの、②は京都市が決定・公表した処分、③は締結済みの協定、④は主催者が会期と入場条件を公表しているイベントです。

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①確定カスハラ対策が10月1日から義務に。事業主が講じる措置は10項目

何が出たのか

令和7年6月に公布された改正労働施策総合推進法が、2026年10月1日に施行されました。これにより、職場のカスタマーハラスメントを防ぐための雇用管理上の措置が、事業主の義務になりました。措置の中身は、令和8年2月に告示された指針(令和8年厚生労働省告示第51号)で決まっています。

厚生労働省のリーフレットは、カスハラを「①顧客等の言動であって、②社会通念上許容される範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるもの」とし、①〜③をすべて満たすものとしています。電話やSNSなどインターネット上の言動も含みます。「顧客等」の説明には、施設の利用者の例として駅・空港・病院・学校と並んで「福祉施設」が書かれています。

事業主が必ず講じなければならない措置(カスハラ)
区分 措置
方針の明確化と周知・啓発 ①毅然と対応し労働者を守る方針を明確にして周知する
②カスハラの内容と、あらかじめ決めた対処(管理監督者に指示を仰ぐ、できる限り一人で対応させない、犯罪に当たり得る言動は警察へ通報する、本部と情報共有する等)を周知する
相談体制の整備 ③相談窓口をあらかじめ決めて周知する
④窓口の担当者が適切に対応できるようにする
事後の迅速・適切な対応 ⑤事実関係を迅速・正確に確認する
⑥被害者への配慮の措置を行う
⑦再発防止の措置を講じる
抑止のための措置 ⑧特に悪質なカスハラへの対処方針を決めて周知し、対処できる体制を整える
あわせて講じる措置 ⑨相談者等のプライバシーを守る
⑩相談したこと等を理由に不利益な取扱いをしないと定めて周知する

出典:厚生労働省リーフレット「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!」

リーフレットには、対策を講じる際は障害者差別解消法の「障害を理由とする不当な差別的取扱いの禁止」と「合理的配慮の提供義務」に留意する必要がある、という注意書きも付いています。同じ日に、改正男女雇用機会均等法による求職者等へのセクシュアルハラスメント対策も義務になりました。「求職者等」には、求人への応募者に加え、教育実習・看護実習その他の実習を受ける人も含まれます。

現場にどう効いてくるか

義務の中身を読むと、求められているのは「方針を文書にする」「窓口を決めて職員に知らせる」「起きたら確認して記録する」という段取りです。すでにパワハラ・セクハラの措置で方針や相談窓口を作っている事業所なら、そこにカスハラを足す形になります。新しく考える必要があるのは②の「あらかじめ定めた対処の内容」と⑧の「特に悪質なカスハラへの対処方針」の2つだと思います。

福祉の現場で難しいのは、障害や認知症の特性から出る言動と、カスハラとをどう分けるかです。リーフレットが障害者差別解消法への留意をわざわざ書いているのは、そこを一律に線引きしないため、と読めます。個人的には、「可能な限り労働者を一人で対応させない」という一文が、訪問系の事業所ではいちばん重いと感じています。一人で訪問する働き方そのものを前提にした段取りを、事業所ごとに考えることになりそうです。実習生を受け入れている事業所は、求職者等へのセクハラ対策の方針にも目を通しておいた方がよさそうです。

②公表済み京都市、放課後等デイサービス3事業所を処分。返還額は約5,596万円

何が出たのか

京都市は2026年10月1日、児童福祉法第21条の5の24第1項に基づき、特定非営利活動法人鳴滝アトリエが運営する放課後等デイサービス3事業所(いずれも定員10名)に行政処分を行ったと公表しました。あわせて、同法第57条の2第2項に基づき、不正に受領した給付費の返還と加算金の支払いを求めています。市は令和7年12月15日から監査を行っていました。

京都市が公表した処分の内容
事業所 処分(効力発生日) 処分の理由 返還金額(うち加算金)
D-School京都原谷校 指定取消(令和8年12月22日) 不正の手段による指定・不正請求・検査の妨害 約4,144万円(約1,180万円)
D-School西京極校 効力の一部停止6か月(令和8年10月2日) 不正請求 約1,443万円(約411万円)
D-School京都西院校 効力の一部停止3か月(令和8年10月2日) 不正請求 約9万円(約2万円)
合計 ― ― 約5,596万円(約1,593万円)

出典:京都市 子ども若者はぐくみ局「放課後等デイサービス事業所に対する行政処分」(令和8年10月1日)。効力の一部停止の内容は新規利用者の受入停止。加算金は、不正に受けた給付費の額に100分の40を乗じた額。返還金額には市独自助成の返還分を含む。

市が認定した事実は大きく3つです。原谷校では、常勤で勤務できないと分かっていた従業者を常勤の児童発達支援管理責任者として申請し、指定を受けていました(不正の手段による指定)。不正請求は、児発管欠如の減算を適用しなかったもの、利用実績のない日の請求、長時間利用の支援時間を分割して別日に付け替えたもの(原谷校で令和6年度81件、令和7年度26件)、1日15名を超えた利用を別日などに付け替えて定員超過利用減算を免れたもの、などです。さらに令和7年12月15日の監査の際、提出を求められた資料の鉛筆書きの記載を、従業者に指示して消させていました(検査の妨害)。

現場にどう効いてくるか

不正の中身を並べると、どれも「記録と請求が合っていない」ことに行き着きます。児発管が常勤として実際に勤務しているか、1日の利用人数が定員を超えていないか、利用実績と請求の日付が一致しているか。どれも、実績記録票と勤務表を突き合わせれば月ごとに点検できる項目です。人員欠如減算や定員超過利用減算は、該当したら適用して請求するのが前提の仕組みで、付け替えで避けた結果、加算金40%が上乗せされて返ってくる形になりました。

京都市は、指定取消となる事業所の利用者について、今後の利用の意向を確認し、他事業所での受入調整を行うよう事業者に指導しているとしています。原谷校に通う子どもと家族にとっては、指定取消の効力が出る12月22日が一つの区切りになります。行政処分の件は9月28日の回でも埼玉県の事例を扱いました。

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③締結済み横浜市神奈川区、介護関係2団体と災害時の事業継続支援協定

何が出たのか

横浜市神奈川区(福祉保健センター高齢・障害支援課)は2026年10月1日(木)、「日本ホームヘルパー協会 横浜支部」と「かなサポねっと」の2団体と、「災害時における介護・福祉サービス等に係る事業継続支援に関する協定」を結びました。地震や風水害のとき、区内の介護事業所が早く介護・福祉サービスを再開できる体制をつくるためのもので、区はこの種の協定が横浜市で初めてとしています。

協定の概要(3本柱)
柱 中身
(1) 情報共有による利用者への早期支援 介護・福祉サービス利用者の避難先や安否情報などを速やかに共有し、サービスの継続提供につなげる
(2) 物資供給による事業継続支援 区が提供できる物資を受けた場合、介護関係団体が物資配付の窓口になり、各介護事業所へ届ける体制をつくる
(3) 防災意識の相互理解と連携強化 地域防災拠点や福祉避難所の訓練などを通じて、平時から顔のみえる関係をつくる

出典:横浜市神奈川区 記者発表資料(令和8年10月1日)

現場にどう効いてくるか

業務継続計画(BCP)は事業所ごとに作るものですが、実際の災害で足りなくなるのは、利用者がどこに避難したかという情報と、物資です。この協定はちょうどその2つを、行政と事業所の間に団体を挟んで流す仕組みになっています。小さな訪問介護事業所が区役所と直接やりとりするより、団体が窓口になる方が現実的だと感じました。

自分の地域で同じことをしたいなら、まず所属している事業者団体が自治体と何か協定を持っているかを確かめるところからだと思います。災害時の業務継続は、9月30日の回で扱った令和9年度介護報酬改定の基本的な視点(案)にも項目として入っています。

10月7日開幕④介護・福祉EXPO、10月7日(水)〜9日(金)に幕張メッセで

何が出たのか

RX Japan合同会社が主催する「第9回 メディカル ジャパン 東京」が、10月7日から幕張メッセで開かれます。病院・クリニック・介護・福祉など7つの展示会で構成され、そのひとつが「介護・福祉 EXPO 東京」です。主催者のページによる概要は次のとおりです。

介護・福祉 EXPO 東京の概要
名称 介護・福祉 EXPO 東京(第9回 メディカル ジャパン 東京 内)
主催 RX Japan合同会社(共催:一般社団法人日本介護協会)
日時 2026年10月7日(水)〜9日(金)10:00〜17:00
形式 展示会(会場:幕張メッセ)
対象 介護事業者、障害福祉サービス事業者、訪問看護ステーション、児童発達支援・放課後等デイサービス事業者、自治体など
費用 無料(事前登録制)
申込期限 会期中まで(事前の来場登録)
申込先 メディカル ジャパン東京 来場登録ページ

出典:メディカル ジャパン東京 公式サイト。セミナーは別途、主催者のセミナーページから申し込む形式です。

現場にどう効いてくるか

展示会なので、研修のように加算の要件に結びつくものではありません。行って元が取れそうなのは、見守り機器や記録ソフトの導入を検討していて、複数の製品を一度に比べたい管理者や法人本部の担当者です。①のカスハラ対策で相談記録や対応記録の仕組みを見直すなら、記録まわりの展示を見比べる機会にもなります。対象者に障害福祉サービス事業者や児童発達支援・放課後等デイサービス事業者が明記されているので、介護以外の事業所も入場の対象です。

今日のまとめ

4件を並べると、どれも「職員と利用者を守る段取りを、先に決めておく」話でした。カスハラ対策は、困った場面が来る前に方針と窓口を決めておくことを義務にしました。京都市の処分は、記録と請求が合っていないことが監査で見つかったとき、事業所の存続まで揺らぐことを示しています。神奈川区の協定は、災害のときに誰を通して情報と物資を流すかを平時に決めたものです。国の法律、市の処分、区の協定と、主語の大きさは違っても、向いている方向は同じだったと思います。

次に見ておきたい日程です。

  • 2026年10月1日(木)……カスハラ対策・求職者等へのセクハラ対策の義務化、神奈川区の協定締結(ここは決まっています)
  • 2026年10月2日(金)……京都市の処分のうち、西京極校・京都西院校の効力の一部停止(新規受入停止)が始まる
  • 2026年10月7日(水)〜9日(金)……介護・福祉 EXPO 東京(幕張メッセ)
  • 2026年12月22日(火)……D-School京都原谷校の指定取消の効力発生

参考にした一次情報

今日の4件はいずれも施行済み・公表済み・締結済みのもので、検討段階の件はありません。カスハラ対策の具体的な措置は指針と厚生労働省の資料で、京都市の処分の詳細は京都市の公表資料で、EXPOの来場登録・セミナーの申込方法は主催者ページでご確認ください。

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ABOUT ME
室長:ユイン
室長:ユイン
介護福祉士・保育士・サビ菅

福祉の専門知識 × 現場10年 × 4児パパ。
机上の空論ではない情報を発信しています。

グループホーム・放課後等デイサービスの施設長・管理者を20代から経験。現在も現場の最前線に立ちながら、4人の子どもを育てる6人家族の父として、福祉と子育ての両方をリアルな目線で書いています。

  • 支援歴10年以上、管理職は20代後半から GH施設長 / 放課後等デイ管理者
  • 実務者研修・強度行動障害研修の講師資格あり 研修講師として登壇経験多数
  • 4人の子どもを育てる現役の福祉職パパ 6人家族 / 子育て × 仕事の両立を実践中
資格
  • 介護福祉士
  • 保育士
  • サービス管理責任者
  • 3級ファイナンシャル・プランニング技能士
  • 実務者研修教員講習会修了
  • 強度行動障害支援者養成研修(基礎・実践)
  • 防火管理者(甲種)
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