専門的支援実施加算の記録・計画書テンプレート!書き方文例集
運営において、日々の記録作成に追われ、本来の療育に集中できない悩みはありませんか。特に専門的支援加算は単価が高いため、行政のチェックも厳しく、記録の整合性が求められます。
令和8年6月施行の期中改定は、処遇改善加算の拡充や、新規指定事業所の基本報酬の調整(児発1000分の988/放デイ1000分の982)が中心で、本加算は対象外です。次の本格的な報酬改定は令和9年度(2027年4月)の予定です。
本記事は、こども家庭庁・厚生労働省が発出した報酬改定Q&A(Vol.1〜Vol.5)の原文にあたって内容を確認しています。
「運営指導での報酬返還が怖いが、正解の書き方がわからない」
そこで今回は、厚労省のガイドラインやQ&Aを徹底的にリサーチし、現場ですぐに使える専門的支援加算の記録テンプレートをまとめました。
- 運営指導で指摘されない正しい記録の書き方
- 職種別(PT・OT・ST・心理・保育士)のコピペOKテンプレート
- やってはいけないNG記録事例と修正案
この記事にあるテンプレートを活用すれば、事務作業の時間を大幅に減らし、運営指導への不安を解消できます。空いた時間で子供たちと向き合う時間を増やし、現場を守るためのお守りとして活用してください。


【基礎知識】専門的支援実施加算(150単位)の単価と回数制限

令和6年度の報酬改定で新設された加算です。
「専門的支援体制加算(ベース)」の対象となる資格を持つ職員が、個別の「専門的支援実施計画」を作成し、計画に基づいた支援(30分以上)を行うことで、1回ごとに算定できます。
「専門的支援体制加算(ベース)」を算定していなくても、「実施加算(アクション)」単独で算定可能です。
つまり、事業所全体での専門職配置(常勤換算1.0以上)が難しくても、非常勤の理学療法士が週1回だけ来る場合や、1名だけベテラン保育士がいる場合でも、その職員が個別支援を行えば、この加算(150単位)は確実に取れます。
小規模な事業所こそ、狙うべき加算です。
👤 誰が実施できる?(対象職員)
以下の職員が、個別支援を行った場合に算定可能です。
特に「5年以上の実務経験のある保育士・児童指導員」が含まれる点が、今回の改定の大きなポイントです。
- 保育士(5年以上の実務経験)
- 児童指導員(5年以上の実務経験)
※これらは「専門的支援体制加算」の要件として認められた職種であり、実施加算の対象にもなります。
※経験年数は「資格取得・任用後」からカウントします。特別支援学校・特別支援学級・通級による指導での教育経験は含まれません(幼稚園での勤務は含まれます)。[Q&A Vol.1 問15]
- 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士
- 心理担当職員(公認心理師、臨床心理士等)
※公認心理師等の資格保有者に限定されません(大学等で心理学を専修した者なども可/Q&A 令和6年5月17日 問25) - 視覚障害児支援担当職員(国立障害者リハビリテーションセンター学院等の研修修了者)
💰 なぜ重要?金額のインパクト
この加算の魅力は、ベースの体制に関わらず、やった分だけ収益が増える(出来高払い)点です。
【経営へのインパクト】
例えば、定員10名の事業所で全員に月6回実施できた場合:
- 月間売上:約9万円アップ
- 年間売上:約100万円アップ
ベテラン保育士がいるだけで、この実施加算(150単位)を積み上げることが可能です。
これは職員の処遇改善や、新たな専門職の採用コストを賄うための重要な原資になります。やらない手はありません。
📝 3つの実施ルール
- ✅ 計画作成:「専門的支援実施計画」を作成し、保護者の同意を得る。
- ✅ 時間確保:同日の支援時間のすべてである必要はないが、30分以上確保する。
- ✅ 記録:対象児童ごとに支援記録を作成する。
- 児童発達支援管理責任者が欠如している期間
児発管が不在(欠如減算中)の間は、専門的支援実施加算そのものが算定できません。[Q&A Vol.4 問1] - 他法人から派遣された専門職・外部講師による支援
対象職員とは「事業者と雇用契約を締結して事業所に配置されている者」を指します。外部の専門職に来てもらう形では算定できません。[Q&A Vol.3 問9] - 個別支援計画がない状態での支援
実施加算は「個別支援計画を踏まえて」専門的支援実施計画を作る仕組みです。個別支援計画未作成減算が生じるような状態では、加算の前提そのものが崩れます。
📊 算定限度回数(月の上限)
算定できる回数は、その月の「利用日数(実績)」によって決まります。
※上限回数は「その月の利用日数(実績)」だけで決まります。定員規模や、主として重症心身障害児を通わせる事業所かどうかでは変わりません。
※複数の事業所を併用している児童の場合、上限は事業所ごとに別々にカウントします(事業所間で通算しません/Q&A Vol.5 問4)。
👶 児童発達支援
| 月間利用日数 | 限度回数 |
|---|---|
| 12日 未満 | 最大 4回 |
| 12日 以上 | 最大 6回 |
🏫 放課後等デイサービス
| 月間利用日数 | 限度回数 |
|---|---|
| 6日 未満 | 最大 2回 |
| 6日以上 〜 12日未満 | 最大 4回 |
| 12日 以上 | 最大 6回 |
運営指導対策・記録の鉄則
📂 運営指導(旧実地指導)で返還にならない「記録」の鉄則
現在は「実地指導」から「運営指導」へと名称が変わり、行政のスタンスもより「育成・指導」の色が濃くなっています。
しかし、加算要件に関する不備は例外です。要件を満たしていないと判断されれば、指導担当者から容赦なく「報酬返還(過去に遡っての返金)」を求められます。
「支援はやっているから大丈夫」は通用しません。
書類上で証明できなければ、支援は「存在しなかった」とみなされます。
必ずチェックされる3つの深掘りポイントを押さえましょう。
最も多い指摘が「個別支援計画のコピーではないか?」という点です。
通常の支援(基本報酬に含まれる部分)と、加算対象の支援(専門的支援)が明確に区分されている必要があります。
個別支援計画の中に目標として「運動をする」と書いてあり、それをそのまま専門的支援としている。
→ これでは「日々の活動」との区別がつきません。
個別支援計画の別紙として「専門的支援実施計画」を作成。
「理学療法士の視点から、体幹機能向上のためにバランスボールを用いた訓練を週1回行う」と、専門職ならではのアプローチを明記する。
2024年改定以降、計画には必ず以下の「5領域」との関連付けが求められています。
指導担当者は「この支援は、どの領域の発達を促す意図があるのか?」を確認します。
※計画書にチェックボックスを設けるだけでなく、支援内容と領域が論理的に繋がっていることが重要です。
(例:キャッチボールをするなら、「運動・感覚」だけでなく、ルール理解としての「認知・行動」や、やり取りとしての「人間関係・社会性」など、狙いを明確にする)
ここが運命の分かれ道です。
30分以上の支援を行った証明として、以下の4要素が抜けていると否認されるリスクが高まります。
- 時間(開始時刻と終了時刻を分単位で)
- 場所(訓練室、静養室など個別の場所)
- 担当者(有資格者のフルネーム)
- 内容と評価(具体的な様子と専門的評価)
「16:00〜 個別支援。パズルをして遊んだ。楽しそうだった。」
→ これではただの遊びとみなされます。「30分以上」の証明もなく、専門性が感じられません。
「16:00〜16:40(40分) 担当:理学療法士 〇〇
【運動・感覚】平均台を使用し、継ぎ足歩行訓練を実施。開始時はふらつきが見られたが、視線を前方に固定するよう声掛けを行うことで、後半は独歩で2往復成功した。」

記録者に注意
運営指導で確認されるのは、「実際に支援を行い、記録に名前がある職員」が以下の要件を満たしているかどうかです。
- 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士
- 公認心理師・臨床心理士
- 視覚障害児支援担当職員 (国立リハ等の履修者)
- 保育士・児童指導員 (実務経験5年以上 ※)
・実務経験5年未満の保育士・児童指導員
・無資格の職員
・外部委託(派遣)の職員
・児童発達支援管理責任者(児発管)が欠如している期間は、誰が実施しても算定不可(Q&A Vol.4 問1)
※児発管本人が対象資格(PT等・5年以上の保育士等)を持つ場合に実施できるかは、本来業務への支障の有無などで自治体の判断が分かれます。事前に指定権者へご確認ください。
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記事にそのまま使える「テンプレート」掲載


計画書テンプレート

📜 根拠となるQ&A原文(省略なし)
〇 専門的支援実施加算の算定にあたっては、個別支援計画を踏まえ、支援を提供する専門職が専門的支援実施計画を障害児ごとに作成することが必要となるが、計画には、以下の項目を記載することを想定している。
- 当該専門職によるアセスメントの結果
- 5領域との関係の中で、特に支援を要する領域
- 専門的な支援を行うことで、目指すべき達成目標
- 目標を達成するために行う具体的な支援の内容
- 支援の実施方法 等
〇 なお、専門的支援実施計画は、個別支援計画とは別に作成し、あらかじめ給付決定保護者の同意を得ることが必要である。
📄 【プロ仕様】専門的支援実施計画書テンプレート
上記のQ&Aで求められている「質の高い専門的支援」を証明するための、情報量を高めたテンプレートです。
そのままWord等に貼り付けてご使用ください。
| 作成日 | 令和 年 月 日 | 次回評価日 | 令和 年 月 日 |
|---|---|---|---|
| 利用者氏名 | 殿 | ||
| 作成者 |
氏名: (資格: ☑ 理学療法士 □ 作業療法士 □ 言語聴覚士 □ 公認心理師 □ その他 ) |
||
【身体機能・構造】
体幹機能(腹圧)の弱さにより、端座位保持が不安定。5分程度で仙骨座りとなり、姿勢の崩れが見られる。
【活動・参加】
微細運動(箸操作、書字)において、手首の固定が甘く、操作性が低下している。これが学習活動への集中力低下の一因となっている。
【環境因子・個人因子】
失敗体験を嫌がる傾向があるが、サーキット運動等の全身運動には意欲的である。
身体の土台作り(運動・感覚)を行うことが、結果として着席行動(認知)や集団参加(社会性)の向上に繋がると判断したため。
体幹筋力を向上させ、活動の切り替え場面まで(15分程度)良い姿勢を保持し、課題に取り組むことができる。
【短期目標(1ヶ月後)】
バランスボール等の用具を用いた環境下で、支援者の介助があれば30秒間姿勢を保持できる。
| 実施頻度 | 週1回程度 (月4回) | 実施時間 | 40分 (※30分以上必須) |
|---|---|---|---|
| 環境・道具 | 静養室(刺激の少ない環境)、バランスボール、感覚マット、肋木 | ||
| プログラム |
1. 準備運動(5分):ストレッチにより筋緊張を緩和し、可動域を確保する。 2. 主活動(25分): ・バランスボール座位でのリーチ動作(前後左右への重心移動訓練) ・マット上での高這い移動(肩甲帯と骨盤帯の連動性向上) 3. 整理運動(10分):クールダウンおよびフィードバックを行う。 |
||
| 配慮事項 | ※障害特性を踏まえた配慮:感覚過敏があるため、マットの素材は本人が好むものを使用する。スモールステップで実施し、自己効力感を高める。 | ||
個別支援計画の長期目標「着席して朝の会に参加する」を達成するための、身体機能面(インナーマッスル強化)からの専門的アプローチとして位置づける。
【家庭・学校等との連携】
家庭でも実施可能な「親子での手押し相撲」等を提案し、日常生活内での運動量を確保するよう保護者へ助言を行う。
保護者署名: 印
テンプレートを配っておいて言うのもなんですが、枠が埋まる速さは、様式では変わりません。変わるのは「どこで書くか」です。
私の事業所で結局いちばん効いたのは、パソコンの前に座る時間を増やすことではなく、支援が終わった直後の30秒を使うことでした。
記録の時間:文字起こしされた文章を、この記事の文例集の型に整えてテンプレへ流し込む
記憶が濃いうちに材料だけ確保しておくと、あとから思い出す時間がまるごと消えます。会議やモニタリングの議事録にもそのまま使えます。
※氏名はイニシャルにする、事業所の情報管理規程で外部サービスの利用可否を確認する——この2点は必ず先に決めてください。
音声からの文字起こしを無料プランで試す記録業務そのものを減らす方法は、記事の後半「記録業務を減らす3つの方法」でまとめています。
⚡ しっかり書かれた計画書を「専門特化」させる変換術
個別支援計画がしっかり書かれているなら、それを活かさない手はありません。
ただし、そのままコピペすると「専門職の視点がない」と指摘されます。
内容は同じでも、「生活(全体)」から「機能(詳細)」へと視点をズームアップして書き換えるのがプロの技です。
「生活の中での困りごと(個別支援計画)」を、「体の機能や使い方の課題(専門的支援計画)」として具体的に翻訳します。
1. アセスメントの書き換え(生活の様子 ⇒ 体の機能)
2. 目標の書き換え(生活目標 ⇒ スキル目標)
3. 支援内容の書き換え(支援・配慮 ⇒ 訓練・練習)
1. 個別支援計画(左)を見て、「生活上の目標」を確認する。
2. それを達成するために必要な「体の機能(筋力、指先の力、見る力など)」は何かを考える。
3. その機能を「どうやって鍛えるか(道具と方法)」を書く。
これだけで、整合性が取れつつ、全く別の「専門的な計画書」が完成します。
記録テンプレート

⚡ 【負担最小限】評価欄統合型テンプレート
○「バランスを崩したが、自己修正が可能だった。」(機能面の評価)
○「マークを視覚的手がかりとして提示した。」(専門的な支援)
※専門用語を交えて様子を書くことで、評価として認められます。
📚 【誰でも書ける】専門用語なしの記録文例集
難しい言葉を使わなくても、「何を目的に、どんな工夫をしたか」が書かれていればOKです。
保護者にも伝わりやすい、やさしい表現に書き換えました。
- ボタンの練習。指先がうまく使えるように、まずは大きなスナップボタンから練習しました。「できた!」という自信を持てるよう、成功した瞬間にたくさん褒めました。
- トイレに行くタイミングをつかむ練習。遊びに夢中になると忘れてしまうため、1時間ごとに声をかけました。時計の針を見せて、「いつ行くか」を目で見てわかるように工夫しました。
- 靴の左右を間違えない練習。中敷きに絵合わせシールを貼り、パズルのように合わせることで、一人でも正しく履けるように支援しました。
- お箸の練習。3本の指でしっかり持てるよう、補助付きの箸ではなくスポンジを使った練習を行いました。指を一本ずつ動かす力を育てています。
- 偏食への対応。口の中の感覚が敏感なため、無理に食べさせず、食材に触ったり匂いを嗅ぐことから始めました。安心感を持って食事に向かえるよう配慮しました。
- 気持ちの切り替え。タイマーを使って「あと何分」と残り時間を伝えました。終わりの時間がはっきりすることで、自分から遊びを終えることができました。
- バランスボール運動。グラグラするボールの上で座ることで、お腹や背中の筋肉(体幹)を使って姿勢を保つ練習をしました。
- サーキット遊び(トランポリン、平均台)。ジャンプやバランス移動を通じて、自分の体の大きさや傾きを感じる力を養いました。
- ダンスの模倣。先生の動きを見て同じように動く練習をしました。目で見た通りに体を動かす力を育てています。
- ビーズ通し。右手で糸を持ち、左手でビーズをしっかり支える練習です。両手を同時に別々に動かす練習を行いました。
- ハサミの練習。紙を持つ手が動いてしまうため、手を添えてガイドしました。線の通りに切るために、目と手の動きを合わせる練習です。
- 粘土遊び。手が汚れるのを嫌がる様子があったため、最初は道具を使って触れ、少しずつ慣れるようにしました。触れる感覚の幅を広げる支援を行いました。
- 型はめパズル。「三角」「四角」などの形を見分ける練習です。ピースの向きを変えれば入ることに気づけるよう、言葉でヒントを出しました。
- 色のマッチング。「赤」と「青」のボールをそれぞれの箱に分ける遊びをしました。同じ仲間を集める力(分類)を育てています。
- 数の練習。おはじきを使い、「数字の3」と「3個のおはじき」が同じ意味であることを、具体物を使って理解できるよう支援しました。
- 座って課題に取り組む練習。周りの音や物が気にならないよう、静かな壁に向かって座る配置にしました。集中しやすい環境を作ることで、15分間座っていられました。
- こだわり行動への対応。「ダメ」と止めるのではなく、「あと1回でおしまい」と終わりの合図を決めることで、納得して次の行動に移れました。
- 「貸して」と伝える練習。お菓子が欲しい時に、泣くのではなくカードを渡して伝える練習をしました。「伝えれば願いが叶う」という経験を積んでいます。
- 二語文の練習。「ママ、きて」「パン、たべる」など、単語をつなげて話せるよう、大人が少し長めの言葉を添えて話しかけました。
- 発音の練習。鏡を見ながら「ベー」と舌を出す体操をしました。口や舌の動かし方を目で見て確認しました。
- 名前を呼ばれたら見る練習。呼んで目が合った瞬間に褒めることで、人への注目を増やしました。
- 指示を聞く練習。言葉だけで伝わりにくい時は、ジェスチャー(身振り)を交えて伝えました。見て理解する力を活用しています。
- 順番待ちの練習。ボードゲームを使い、「自分の番」と「待つ番」があることを学びました。待っている間にお友達を応援できたことを評価しました。
- 「だるまさんが転んだ」。みんなの動きに合わせて、止まったり動いたりする練習です。周りの様子を気にする力を育てています。
- ゲームでの勝ち負け。「負けても終わりじゃない、また遊べる」と事前に伝えることで、気持ちを崩さずに参加できるよう支援しました。
- 「貸して」「いいよ」の練習。ロールプレイ(練習ごっこ)を通じて、相手が嫌な気持ちにならない断り方などを練習しました。
- 距離感の練習。フープを使って「人と話す時のちょうど良い距離」を目で見てわかるように教えました。近づきすぎない距離感を学んでいます。
- 困った時の練習。お友達とトラブルになった時、手が出る前に「先生、手伝って」と言えるよう練習しました。言葉で助けを求める力を育てています。
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専門的支援実施加算のリスク管理とQ&A

💣 【最大のリスク】「欠席」による上限回数の減少トラップ
月末の急な欠席にご注意ください!
利用日数が減ることで、算定済みだった加算が「上限オーバー(返還)」になるケースがあります。
上限:月6回
6回実施済み
実績:11日利用
12日未満に転落
2回分が
過誤(返金)確定
※放デイの場合、12日以上(上限6回)か12日未満(上限4回)かのラインが死守ラインです。
ギリギリ12日利用の児童には、念のため「月4回」に抑えておくのが安全策です。
❓ こんな時どうする? 現場のQ&A
専門的支援実施加算は「実際に支援を行ったこと」への評価です。「欠席時対応加算」は算定できる可能性がありますが、実施加算との併算定は不可(実施していないため)です。
実施内容は同じ(例:みんなでサーキット運動)でも、評価(様子)は個別である必要があります。
A君は「バランスが課題」、B君は「順番待ちが課題」など、個別のねらいに対する評価を残してください。
後から「先月分も同意して」は通用しません。モニタリングのタイミングで次回分(半年分)の計画を作成し、更新していくのがスムーズです。
Q&A Vol.1 問17で「個別での実施を基本としつつ、個々のニーズを踏まえた支援を確保した上で、小集団(5名程度まで)による実施」が認められています。
さらに、専門職とは別の職員を配置したうえでなら、小集団2つまでの組み合わせ(=専門職1人が2グループを見る形)も可能です。ただし人数が増えるほど「個々のニーズを踏まえた支援」の証明が難しくなるため、記録での作り込みが必須です。
Q&A Vol.5 問4で、1月あたりの算定回数の上限は事業所間で通算せず、事業所ごとにカウントしてよいと明示されています。上限判定に使う「月の利用日数」も、自事業所の利用日数で数えます。
※ただし多機能型事業所で同一児に複数サービスを提供する場合、家族支援加算・関係機関連携加算は各サービスを合計してカウントするので混同しないよう注意。
「加算を取ります(料金が上がります)」とだけ伝えると抵抗感を持たれます。
「お子さんのために、理学療法士が専門的なリハビリを個別に行います」と、メリット(価値)を先に伝えましょう。
同意書(計画書)には、専門職の名前と資格を明記することで、保護者の納得感が高まります。
⏱️ 現場目線で見る「30分ルール」の現実的なライン
そこまで神経質にならなくて大丈夫です。
運営指導で見られるのは「30分の枠を確保して、やるべきことをやっているか」という実態です。
生理現象やちょっとした離席で数分削られたとしても、トータルで支援が成立していれば認められます。
Q&A Vol.1 問17:
「専門的支援の提供時間は、同日における当該障害児に対する支援時間の全てとする必要はないが、少なくとも30分以上を確保すること」
つまり求められているのは「30分以上の枠を確保すること」であって、1分単位のストップウォッチ管理ではありません。
【参考】基本報酬の取扱い
計画より実際の支援が短くなった場合、利用者側の事情(体調不良、学校の授業延長、渋滞など事業所に起因しない事情)なら30分未満でも算定可、事業所都合なら算定不可、と整理されています。
ただし、この取扱いが実施加算にもそのまま及ぶとは明記されていません。だからこそ、後述の「余裕を持った枠取り」が安全です。
ケース1:トイレ・水分補給
「トイレに行ったからマイナス3分」のような厳密な管理は不要です。
職員が「行ってらっしゃい」と見守り、戻ってきたら再開すれば、それは一連の支援時間内とみなして問題ありません。
トイレにこもって20分出てこないなど、明らかに支援が中断してしまった場合は、時間を延長するなどの対応が必要です。
ケース2:準備と片付け
重いマットを一緒に運んだり、使ったカードを箱に戻したりすることも、立派な「身体の使い方」や「整理整頓」の訓練です。
子どもと一緒に動いている時間は、すべて算定時間に含めて大丈夫です。
ケース3:保護者への報告時間
お迎えに来た保護者と話している時間は「家族支援」であり、本人の「専門的支援」には含まれません。
話が盛り上がって長くなっても、それは30分のカウント外として考えてください。
30分ギリギリだと、何かあった時に不安になります。
かといって40分も取ると他の業務が回りません。
計画上は「35分程度」で枠を取っておくのが、一番現実的で安心なラインです。
————————-
多少のトイレ離席や、気分の立て直しがあっても、
実質30分は十分に確保できる余裕設定。
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これなら現場も焦らず対応できます。
記録業務を減らす3つの方法
【PR】この章には、記録業務の負担を減らすサービスの紹介(アフィリエイト広告)が含まれます。
テンプレートを整えても、記録そのものの総量が減らなければ現場は楽になりません。ここでは、テンプレ運用と並行して効く「記録を減らす側」の打ち手を3つ挙げます。
現実的なのは、支援直後にスマホへ30秒だけ話しておき、記録の時間にテキスト化したものをテンプレへ流し込むという手順です。
- 話す内容は「何を・何分・本人の反応・次回の課題」の4点だけでよい
- テキスト化した文章をそのまま貼らず、本記事の文例集の型に整えてから確定する
- 会議・研修・モニタリングの議事録にもそのまま使える
- 連絡・写真・記録アプリを事業所名義の端末1台にまとめると、転記の手間そのものが消える
- 職員の退職時に、私物端末から保護者の連絡先や子どもの写真を確実に消せる(個人情報保護の観点でも運営指導で説明しやすい)
- 法人契約なら1台あたりの月額は個人契約より下がることが多い
- 専門的支援実施加算・個別支援計画の実務を回してきた児発管・管理者は、転職市場では評価されやすい
- 見学のときに「記録は誰が・いつ書いていますか」「ICTは何を使っていますか」と聞けば、体制はすぐ分かる
- すぐ辞めるつもりがなくても、条件を知っておくと今の事業所への改善提案の材料になる
まとめ
🏁 まとめ:記録は「身を守る盾」であり「最強の武器」だ
ここまで読んでも「やっぱり面倒くさい」と思うなら、やらなくていいと思います。
ただ、これだけは覚えておいてください。この加算をやらないということは、目の前に落ちている年間100万円を捨てているのと同じです。
逆に、中途半端にやって記録が適当なら、運営指導で過去数年分を全額返還させられます。
やるなら徹底的に、隙なくやる。そのためのポイントは2つだけです。
-
✔
計画書は「翻訳」で作れ
ゼロから作文しない。個別支援計画(生活)を専門視点(機能)に書き換えるだけ。 -
✔
記録は「選択式」で逃げ切れ
毎日悩むな。「5領域」と「実施形態」にチェックを入れ、定型文を貼る仕組みを作る。
今回配ったテンプレートを使い倒して、さっさと事務作業を終わらせてください。
そして、浮いた時間と稼いだお金で、現場をもっと良くしていきましょう。
参考文献・出典
| 出典 | 確認した内容 | 該当セクション |
|---|---|---|
| こども家庭庁・厚生労働省 令和6年度障害福祉サービス等報酬改定に関するQ&A(令和6年6月10日時点) Vol.1 問15 |
保育士・児童指導員の経験年数に、特別支援学校・特別支援学級・通級の教育経験は含まれない(幼稚園は含まれる) | 誰が実施できる?(対象職員)/記録者に注意 |
| 同 Vol.1 問16 (令和6年3月29日発出) |
専門的支援実施計画の記載項目/個別支援計画とは別に作成し、あらかじめ保護者の同意を得ること | 根拠となるQ&A原文/計画書テンプレート |
| 同 Vol.1 問17 | 個別実施が基本、小集団は5名程度まで(別職員配置で小集団2つまでの組み合わせ可)/提供時間は30分以上を確保 | 3つの実施ルール/30分ルール/現場のQ&A |
| 同 Vol.3 問9 (令和6年5月2日発出) |
外部から派遣された者による支援では算定できない(事業者と雇用契約を締結し配置された者に限る) | 算定できない3つのケース/記録者に注意 |
| 同 Vol.4 問1 (令和6年5月24日発出) |
児童発達支援管理責任者が欠如している状態では算定不可 | 算定できない3つのケース/記録者に注意 |
| 同 Vol.5 問4 (令和6年6月6日発出) |
1月あたりの算定回数の上限は事業所間で通算せず、事業所ごとにカウントする | 算定限度回数/現場のQ&A |
| 同 令和6年5月17日発出 問25 | 心理担当職員は公認心理師などの資格を有する者に限定されない | 誰が実施できる?(対象職員) |
| こども家庭庁 令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要(障害児支援関係) |
専門的支援実施加算150単位/回、算定限度回数(児発4〜6回、放デイ2〜6回)、実施加算は常勤換算でない単なる配置で可・基準人員によることも可 | 基礎知識/算定限度回数 |
| 厚生労働省 令和8年度障害福祉サービス等報酬改定(令和8年4月・6月施行) |
期中改定の内容は処遇改善加算の拡充および新規指定事業所の基本報酬調整等であり、専門的支援実施加算の要件・単位数に変更なし | 冒頭(2026年時点の最新情報) |
※加算の解釈や必要書類の様式は自治体(指定権者)によって運用が異なる場合があります。最終的な判断は必ず所管の自治体にご確認ください。
※最終確認日:2026年9月
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記録テンプレと同じ観察項目で個別支援計画を書くと、モニタリングが記録の集計だけで済みます。
支援プログラム(事業所全体の計画)にも、専門的支援の内容を5領域と関連づけて書く必要があります。12項目の完成イメージと、公表しただけでは減算が止まらない理由をまとめました。
▶ 支援プログラムの記入例と12項目の書き方|未公表減算を止める手順


