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【2026年度】子育てでもらえるお金一覧、申請しないと消える制度と期限の早見表

子育てでもらえるお金 2026年度版
ユイン
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子育ての制度は、ほぼ全部が「申請しないともらえない」仕組みです。役所が気づいて振り込んでくれる制度は、ほとんどありません。しかも多くの制度には期限があり、過ぎた分はさかのぼれません。「知らなかった」がそのまま損になります。

この記事は、2026年度(令和8年度)時点の最新の数字に全面的に更新したものです。金額・期限・要件は、こども家庭庁・厚生労働省・文部科学省・日本年金機構・東京都の公式資料と、e-Gov法令検索の条文から直接確認して書いています。ネット上には2024年以前の古い金額が残ったままの記事が大量にあるので、まずは数字の「賞味期限」に気をつけてください。

筆者は介護福祉士・保育士・サービス管理責任者(サビ管)の資格を持ち、福祉の現場で10年以上働いてきた、4人の子どもを育てる6人家族の父親です。福祉の現場では「その手当、申請していますか?」という会話を毎月のようにしています。制度を知っている家庭と知らない家庭で、受け取る総額が年間で数十万円変わるのを何度も見てきました。この記事では、単なる制度の一覧ではなく、実際にどこで取りこぼしが起きているかという順番で並べています。

Contents
  1. 結論 2026年度、取りこぼしが起きやすいのはこの3つ
  2. 【2026年度の最新】今年変わった・これから変わる3つの制度
  3. 妊娠・出産期にもらえるお金 合計するとかなり大きい
  4. 育休中にもらえるお金 「手取り10割」の正体を数字で確認する
  5. 生まれてから18歳まで 児童手当・幼保無償化・授業料支援
  6. 障害・発達が気になる子の家庭がもらえるお金 金額がいちばん大きい
  7. ひとり親家庭がもらえるお金 児童扶養手当は2026年4月に増額
  8. 損の9割はここ 申請期限と時効の早見表
  9. 自治体でここまで違う 東京都「018サポート」を例に
  10. 6人家族で実際にやっている「取りこぼさない」3つの習慣
  11. よくある質問
  12. まとめ 制度は「知っている人だけ」がもらう仕組みになっている
  13. あわせて読みたい
  14. 参考にした一次情報
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結論 2026年度、取りこぼしが起きやすいのはこの3つ

制度は数多くありますが、実際に「もらえたはずなのにもらえなかった」が集中するのは、次の3か所です。

この記事の結論 損はここで発生する
  • ① 出生から15日以内の児童手当の請求——請求した月の翌月分からしか支給されません。1か月遅れれば、第1子でも1万〜1万5,000円が消えます
  • ② 2026年度に新しくなった制度を知らないまま放置——高校の授業料支援は所得制限がなくなり、こども誰でも通園制度は全国の給付になり、2026年10月には国民年金の育児免除が始まります。いずれも申請が必要です
  • ③ 障害・発達に関する手当を「うちは対象外」と自己判断——手帳がなくても対象になる手当があります。ここがいちばん金額が大きい

逆に言えば、この3つを押さえておけば大きな取りこぼしはほぼ防げます。以下、順番に見ていきます。

【2026年度の最新】今年変わった・これから変わる3つの制度

2026年度に変わった3つの制度(高校の授業料支援・こども誰でも通園制度・国民年金の育児免除)

まず、2026年(令和8年)に動いた3つから。古い記事には載っていない部分です。

① 高校の授業料支援が「所得制限なし・私立45万7,200円」になった

高等学校等就学支援金の支給に関する法律の改正法が2026年3月31日に成立、4月1日に施行されました。文部科学省の予算資料では、新制度の内容は次のように示されています。

高等学校等就学支援金・新制度(2026年度〜)
区分 支給上限額(年額)
所得制限 なし(保護者等の収入の状況を問わない)
公立高校等 11万8,800円
私立高校等(全日制など) 45万7,200円(私立高校の平均授業料を勘案した水準)
私立高校等の通信制課程 33万7,200円

対象校種は高等学校、中等教育学校(後期課程)、特別支援学校の高等部、高等専門学校(1〜3年)、専修学校高等課程など。国立高校等も実質無償です。出典:文部科学省「高等学校等就学支援金等」(令和8年度予算)。

ここで必ず押さえてほしいのが、「無償化」と呼ばれていても自動ではないという点です。文科省のページにも「授業料支援を受けるためには申請手続きが必要です」とはっきり書かれています。オンライン申請システム(e-Shien)か紙の書類で、学校を通して手続きします。所得制限がなくなったからこそ、「うちは対象外だと思って出さなかった」が最大の損失パターンになります。学校からの案内は必ず開けてください。

② こども誰でも通園制度が、全国の「給付」になった

保育所に通っていない0〜2歳の子を、就労要件なしで、時間単位で預けられる制度です。2024年度は118自治体の試行、2025年度は252自治体での実施でしたが、2026年4月から子ども・子育て支援法に基づく新たな給付として全国の自治体で実施されています。

こども誰でも通園制度(2026年度〜)
項目 内容
対象 0歳6か月〜満3歳未満で、保育所等を利用していないこども
就労要件 なし
利用できる時間 こども1人あたり月10時間が上限
経過措置 2026年度・2027年度は、自治体が条例で「3時間以上10時間未満」に設定できる
実施場所 保育所、幼稚園、認定こども園、小規模保育事業所、地域子育て支援拠点、児童発達支援センターなど

出典:こども家庭庁「こども誰でも通園制度 基礎資料」。障害児・医療的ケア児・要支援家庭のこどもを受け入れる場合の加算が制度上設けられており、受け入れ体制のある事業所もあります。

見落としてほしくないのが経過措置です。「月10時間」と書かれた記事が多いのですが、2026年度・2027年度に限っては、自治体の条例で3時間まで下げられることが認められています。つまり「隣の市は月10時間なのに、うちの市は月3時間」が現実に起こりえます。数字は必ずお住まいの市区町村の案内で確認してください。

それでも、「理由を説明しなくても、月に数時間、子どもを預けられる」制度が全国に用意された意味は大きいと思っています。現場で親御さんを見ていて、限界が来る手前で数時間だけ離れられるかどうかが、その後を大きく分けます。「働いていないから預けられない」という前提は、2026年度で終わりました。

③ 2026年10月から、国民年金に「育児免除」が新設される

これはこの記事の公開時点でまだ始まっていない、来月からの新制度です。日本年金機構の特設ページによれば、子を養育する国民年金第1号被保険者(自営業・フリーランス・農業・学生・無職の方)について、その子が1歳になるまでの期間の国民年金保険料の納付が免除される制度が、2026年10月から始まります。

国民年金保険料の育児免除制度(2026年10月〜)
  • 対象:子を育てている国民年金第1号被保険者(実父母・養父母)
  • 期間:その子が1歳になるまで
  • 所得に関係なく免除される(申請が必要)
  • 免除された期間は保険料を納付したものとして老齢基礎年金の額に反映される

出典:日本年金機構「令和8年(2026年)10月から国民年金保険料の育児免除制度が始まります!」(2026年9月8日更新)。

通常の「免除制度」は、全額免除だと将来の年金額が半分(税金分)しか反映されません。ところがこの育児免除は納付したものとして扱われるため、将来の年金が減りません。会社員は育休中に社会保険料が免除されますが、自営業やフリーランスにはその仕組みがありませんでした。その差を埋める制度だと理解してください。第1号被保険者で1歳未満のお子さんがいる方は、10月に入ったら手続きを確認する価値があります。

妊娠・出産期にもらえるお金 合計するとかなり大きい

妊娠・出産でもらえるお金(妊婦のための支援給付・出産育児一時金・出産手当金・国民年金の産前産後免除)

ここからは時系列で整理します。まず妊娠から出産までの4つです。

妊娠・出産でもらえるお金(2026年度)
制度 金額 もらえる人 申請先
妊婦のための支援給付 5万円+こどもの数×5万円 すべての妊婦 市区町村
出産育児一時金 こども1人につき50万円(※) 健康保険の加入者・被扶養者 加入している健康保険
出産手当金 標準報酬日額の3分の2×休んだ日数 勤務先の健康保険に入って働いている人 加入している健康保険
国民年金の産前産後免除 保険料4か月分(多胎は6か月分) 国民年金第1号被保険者 市区町村の国民年金窓口

※産科医療補償制度に加入していない医療機関での出産や、妊娠22週未満での出産の場合は48万8,000円。

妊婦のための支援給付は「2回に分けて」もらう

2025年度から子ども・子育て支援法に基づく給付として始まった制度です。こども家庭庁の案内によれば、医療機関で胎児心拍が確認された日以降に住民票のある市区町村へ申請でき、妊婦給付認定後に1回目の5万円が支給されます。そして出産予定日の8週間前の日以降に、胎児の数を市区町村に届け出ると、2回目として「こどもの数×5万円」が支給されます。

つまり単胎なら合計10万円、双子なら合計15万円です。2回目は「届け出ないと出ない」のがポイント。1回目をもらった安心感で2回目を忘れる、という取りこぼしが起きやすい形になっています。

出産手当金は「産前42日・産後56日」が範囲

全国健康保険協会(協会けんぽ)の説明では、出産日(実際の出産が予定日より後になったときは出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から、出産の翌日以後56日目までの範囲で、会社を休み給与が出なかった期間が対象です。

金額は、支給開始日以前12か月の標準報酬月額の平均を30で割った額の3分の2。協会けんぽが挙げている例では、標準報酬月額の平均が17万円なら、1日あたり5,670円×2/3=3,780円となります。産前産後を通しておよそ98日分なので、この例だと約37万円です。

なお、退職しても条件を満たせば受け取れます。協会けんぽによれば、退職日までに被保険者期間が継続して1年以上あり、退職日の前日に出産手当金を受けているか受けられる状態であれば、資格喪失後も引き続き支給されます。ただし退職日に出勤すると受けられません。ここは実務で非常に多い失敗で、最終出社日の設定だけで数十万円動きます。

自営業・フリーランスは「産前産後免除」を出産6か月前から出せる

国民年金第1号被保険者には、出産予定日または出産日が属する月の前月から4か月間(多胎妊娠は出産予定月の3か月前から6か月間)の保険料が免除される制度があります。日本年金機構の案内では、出産予定日の6か月前から届出が可能で、出産後の届出もできます。

この免除の優れているところは、免除された期間も「保険料を納付したもの」として老齢基礎年金の額に反映される点です。年金が減りません。しかも妊娠85日(4か月)以上の出産が対象で、死産・流産・早産の場合も含まれます。つらい状況のときこそ届出が抜けやすいので、周りの人が代わりに覚えておいてあげてほしい制度です。

育休中にもらえるお金 「手取り10割」の正体を数字で確認する

育児休業給付金67%と出生後休業支援給付金13%で合計80%、手取り10割相当になる仕組み

2025年4月に出生後休業支援給付金と育児時短就業給付金という2つの給付金が新しくできました。ここが、いま制度としていちばん動いている領域です。

育児休業給付金は67%、181日目からは50%

厚生労働省のパンフレット(令和8年8月1日改訂版)によれば、支給額は休業開始時賃金日額×支給日数×67%、育児休業の開始から181日目以降は50%です。上限・下限も決まっています。

育児休業給付金の上限・下限(支給日数30日の場合/2027年7月31日までの額)
給付率 支給上限額 支給下限額
67%(開始〜180日) 332,454円 64,380円
50%(181日目〜) 248,100円 48,045円

休業開始時賃金日額の上限額は16,540円、下限額は3,203円。出典:厚生労働省「育児休業等給付の内容と支給申請手続」。

出生後休業支援給付金=13%の上乗せ。ただし条件は「両親ともに14日以上」

2025年4月に創設された給付金です。子の出生直後の一定期間に、両親ともに(配偶者が就労していない場合などは本人が)14日以上の育児休業を取得した場合、通常の給付金に13%が上乗せされ、最大28日分支給されます。

この13%が効いてくる理由が、厚生労働省のパンフレットにはっきり書かれています。

育児休業中は申出により健康保険・厚生年金保険料が免除され、勤務先から給与が支給されない場合は雇用保険料の負担はありません。また、育児休業等給付は非課税です。このため、休業開始時賃金日額の80%の給付率で手取り10割相当の給付となります。

厚生労働省「育児休業等給付の内容と支給申請手続」(令和8年8月1日改訂版)

つまり67%+13%=80%。給付は非課税で、社会保険料も免除されるので、手取りベースでは休む前とほぼ同じになる、という設計です。「収入が減るから育休は取れない」と思い込んでいる方は、ここを一度計算し直してみてください。

計算例 賃金日額10,000円で14日間の産後パパ育休を取った場合
  • 出生時育児休業給付金=10,000円×14日×67%=93,800円
  • 出生後休業支援給付金=10,000円×14日×13%=18,200円
  • 合計=112,000円(賃金日額×日数の80%)

厚生労働省パンフレット記載の例。28日分の支給上限額は、出生時育児休業給付金が310,290円、出生後休業支援給付金が60,205円です。

注意点は「両親ともに」という条件です。片方だけが長く休んでも、もう一方が14日以上取らなければ上乗せは付きません(配偶者が就労していないなど、一定の場合を除く)。夫婦で休みの取り方を設計する段階で確認しておくお金です。

育児時短就業給付金=時短で下がった給料の10%

同じく2025年4月創設。2歳に満たない子を養育するために1週間あたりの所定労働時間を短縮して働いた場合に、各月に支払われた賃金額×10%が支給されます。

見落とされがちなのですが、厚生労働省の資料では、育児・介護休業法に基づく所定労働時間の短縮措置に限らず、短時間正社員やパートタイム労働者等への転換・転職に伴って週の所定労働時間が短縮された場合も「育児時短就業」として取り扱うとされています。「うちの会社に時短制度がないから関係ない」とは限りません。

なお、支給対象月に支払われた賃金額が484,121円(2027年7月31日までの額)以上の場合は支給されません。また、時短の前後で賃金が減っていない(開始時賃金月額の100%以上)場合も対象外です。

もらえるお金を確認したら、次は「出ていくお金」を1回だけ見直す

制度を全部申請しても、子育て費用が黒字になるわけではありません。現場で家計の相談を受けていて実感しているのは、「もらう額」より「毎月出ていく額」のほうが、はるかにコントロールしやすいということです。特に効くのは、金額が大きくて毎月発生する3つ——ベビー用品・食費・療育や習い事です。

全部やる必要はありません。いちばん金額の大きいところを1つだけ手をつけるのが、続けるコツです。

生まれてから18歳まで 児童手当・幼保無償化・授業料支援

児童手当 2024年10月の拡充後の金額を正確に

こども家庭庁の「児童手当制度のご案内」によれば、現在の内容は次のとおりです。

児童手当(2026年度)
年齢 月額 第3子以降
3歳未満 15,000円 30,000円
3歳〜高校生年代(18歳到達後の最初の3月31日まで) 10,000円
  • 支給時期:2月・4月・6月・8月・10月・12月の年6回、それぞれ前月分まで(2か月分)
  • 「第3子以降」の数え方:児童およびその兄姉等のうち、年齢が上の子から数えて3人目以降
  • 兄姉等の範囲は22歳に達する日以後の最初の3月31日まで(=大学生年代を含む)

2024年10月の拡充で、支給対象が高校生年代まで延び、第3子以降が3万円になりました。「中学生まで」「所得制限あり」と書かれた記事は、拡充前の情報です。

見落とされているのが多子加算のカウント方法です。大学生年代(22歳年度末まで)の兄姉も人数に含めます。つまり「上に大学生が2人いて、末っ子が高校生」なら、末っ子は第3子扱いで月3万円になり得ます。上の子が中学を卒業した時点で「もう関係ない」と考えてしまった家庭は、一度確認してください。

児童手当でいちばん多い損失は「出生から15日」

児童手当法第8条第2項は、支給の開始時期をこう定めています。

児童手当の支給は、受給資格者が前条の規定による認定の請求をした日の属する月の翌月から始め、児童手当を支給すべき事由が消滅した日の属する月で終わる。

児童手当法 第八条第二項

請求した日の翌月分からです。さかのぼりません。だからこそ、こども家庭庁も出生時は「出生の日の翌日から15日以内に申請」を求め、「申請が遅れると、原則、遅れた月分の手当を受けられなくなる」と明記しています。

月末に生まれた子の手続きが翌月にずれ込むと、それだけで1か月分が消えます。出生届と一緒に、同じ窓口で必ず出してください。わが家も4人目のとき、出生届の窓口で「児童手当もここで出せますか」と聞いて、その場で済ませました。数分の確認で1万5,000円です。

幼児教育・保育の無償化 「認定」を受けないと無償にならない枠がある

3〜5歳児クラスの幼稚園・保育所・認定こども園の利用料は無料、0〜2歳児クラスは住民税非課税世帯が無料。ここまでは広く知られています。問題はその外側の枠です。

無償化の対象と上限額(こども家庭庁)
利用先 無償になる範囲 市町村の認定
幼稚園・保育所・認定こども園・地域型保育(3〜5歳) 利用料が無料 —
同上(0〜2歳) 住民税非課税世帯は無料 —
幼稚園の預かり保育 月額1.13万円まで(満3歳児の非課税世帯は1.63万円まで) 必要
認可外保育施設・一時預かり・病児保育・ファミサポ 3〜5歳は月額3.7万円まで/0〜2歳の非課税世帯は月額4.2万円まで 必要
就学前の障害児の発達支援(児童発達支援など) 3〜5歳の利用料が無料 —
企業主導型保育 標準的な利用料が無料 施設への書類提出が必要

預かり保育は利用日数が1か月25日以内の場合、日数×450円が月額上限になります。認可外・預かり保育は「保育の必要性の認定」を市町村から受けていないと無償化の対象外です。

この「保育の必要性の認定」が要る、という一行が本当に伝わっていません。認可外保育施設や幼稚園の預かり保育を使っていて、認定を取っていないために全額自己負担のままになっている家庭を、現場でも何度か見ています。月3.7万円なら年間44万円です。心当たりがあれば、明日にでも市区町村の保育担当に電話してください。

そして最後の行——就学前の障害児の発達支援(児童発達支援など)は3〜5歳の利用料が無料。これは次の章の話につながります。

障害・発達が気になる子の家庭がもらえるお金 金額がいちばん大きい

ここが、この記事でいちばん伝えたい部分です。サビ管として保護者と話していて、「対象になると思っていなかった」という理由で申請されていない手当が、毎年必ずあります。

障害のある子の家庭が受けられる主なお金(2026年度)
制度 月額(2026年4月〜) 対象 支払時期
特別児童扶養手当(1級) 58,450円 20歳未満で精神または身体に障害のある児童を家庭で監護・養育している父母等 4月・8月・12月
特別児童扶養手当(2級) 38,930円
障害児福祉手当 16,560円 重度の障害があり、日常生活で常時の介護を必要とする在宅の20歳未満の方 2月・5月・8月・11月

いずれも所得制限があります。特別児童扶養手当は受給資格者本人の所得が扶養親族0人で459万6,000円(給与収入の目安642万円)以上だと支給されません。申請先は住所地の市区町村の窓口。出典:厚生労働省「特別児童扶養手当について」「障害児福祉手当について」。

「障害者手帳がないから対象外」は、思い込みであることが多い

特別児童扶養手当の支給要件は、厚生労働省の表現では「20歳未満で精神又は身体に障害を有する児童を家庭で監護、養育している父母等」です。手帳の所持が要件として書かれているわけではありません。実際の認定は、特別児童扶養手当等の支給に関する法律施行令の別表に定める障害の程度に該当するかどうかを、医師の診断書をもとに判定して決まります。

つまり、手帳を持っていない・等級が軽い・発達障害の診断しかついていない、といった理由だけで「対象外」と決めつけるべきではありません。判断するのは自治体と審査であって、保護者ではない。1級なら月5万8,450円、年間で70万円を超えます。「たぶん無理だろう」で申請しないのは、額が大きすぎます。

相談先が分からないときは、市区町村の障害福祉課、または通っている児童発達支援・放課後等デイサービスの児童発達支援管理責任者に聞いてください。制度の窓口を案内するのは私たちの仕事のひとつです。発達の気になりはじめから相談先までの流れは、子供の発達障害を早期発見するには?年齢別チェックリストと相談先完全ガイドに詳しくまとめています。

「もらう」だけでなく「負担が上限で止まる」制度も大きい

障害児通所支援(児童発達支援・放課後等デイサービスなど)は、世帯の所得に応じた1か月あたりの負担上限額が決まっていて、何回使ってもそれ以上は請求されません。ここを知らないまま「毎日通わせたら払えない」と回数を絞ってしまう家庭があります。上限額の具体的な区分と、上限の外側でかかる実費(おやつ代・教材費・送迎など)は、放課後等デイサービスの料金はいくら?年収別の上限額早見表と実費の内訳にまとめました。

加えて、前章のとおり3〜5歳の児童発達支援は利用料が無料です。就学前に「療育を受けさせたいがお金が心配」という理由でためらう必要は、制度上ほとんどありません。

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ひとり親家庭がもらえるお金 児童扶養手当は2026年4月に増額

こども家庭庁の資料によれば、2026年4月からの児童扶養手当の額(見込額)は次のとおりです。2025年度から全体的に引き上げられています。

児童扶養手当(2026年4月〜/見込額)
区分 全部支給 一部支給
本体(1人目) 48,050円 48,040円〜11,340円
加算額(児童2人目以降1人につき) 11,350円 11,340円〜5,680円
  • 対象:18歳に達する日以後の最初の3月31日までの児童(障害児の場合は20歳未満)を監護する母等
  • 支給期月:1月・3月・5月・7月・9月・11月の年6回
  • 所得制限限度額(収入ベース・2人世帯):全部支給190万円/一部支給385万円

2024年11月から所得制限限度額が引き上げられ、第3子以降の加算額が第2子と同額に増額されています。出典:こども家庭庁「児童扶養手当制度の概要」(令和8年4月8日更新)。

障害のあるお子さんの場合、20歳未満まで対象が延びる点も押さえておいてください。18歳で切れると思い込んで届出をやめてしまうケースがあります。

損の9割はここ 申請期限と時効の早見表

児童手当15日・健康保険2年・育児休業給付金4か月など、過ぎたら戻らない申請期限

制度一覧より、実はこの表のほうが大事です。過ぎたら戻らない期限だけを集めました。

申請期限・時効の早見表
制度 期限 過ぎるとどうなるか
児童手当(出生時) 出生の日の翌日から15日以内 原則、遅れた月分はもらえない
健康保険の給付(出産育児一時金・出産手当金など) 2年 時効で権利が消滅(健康保険法第193条)
育児休業給付金(初回) 育休開始日から4か月を経過する日の属する月の末日 期限を過ぎると受け付けられない
出生時育児休業給付金・出生後休業支援給付金 申請開始日から2か月を経過する日の属する月の末日 同上
国民年金保険料の免除・納付猶予 納付期限から2年(申請時点から2年1か月前まで) それ以前はさかのぼれない
特別児童扶養手当・児童扶養手当 期限はないが認定請求した月の翌月分から 過去分はもらえない=出すのが遅いほど損

健康保険法第193条は「保険料等を徴収し、又はその還付を受ける権利及び保険給付を受ける権利は、これらを行使することができる時から二年を経過したときは、時効によって消滅する」と定めています(e-Gov法令検索)。育休給付の期限は厚生労働省パンフレット記載の提出期限です。

この表の中で、唯一「気づけば間に合う」可能性があるのが健康保険の2年です。もし1〜2年前の出産で出産育児一時金や出産手当金の手続きに心当たりがないなら、今日、加入している健康保険に電話してください。逆に児童手当や各種手当は、遅れた分は戻ってきません。

自治体でここまで違う 東京都「018サポート」を例に

ここまでは国の制度です。最後に、住んでいる場所で金額が変わる部分を確認します。例として分かりやすいのが東京都の「018(ゼロイチハチ)サポート」です。

東京都 018サポート(令和8年度)
  • 対象:0歳から18歳に達する日以後の最初の3月31日までの子で、令和8年度中に都内に住所を有する(有していた)方。所得制限なし
  • 金額:子ども1人あたり月額5,000円(年額最大6万円)。都内に在住していた月数に応じて支給
  • 令和8年度の支給時期:令和8年8月(4〜7月分)/令和8年12月(8〜11月分)/令和9年4月(12〜3月分)
  • すでに申請・受給済みの場合は、原則として改めての申請は不要
  • 令和7年度分は、令和9年3月1日まで申請を受付中

このほか「子育て応援+(プラス)」として、0〜14歳の都民に1人あたり11,000円を1回支給(申請不要・プッシュ型)。出典:東京都福祉局「018サポート」。

注目してほしいのは「令和7年度分が令和9年3月1日まで申請できる」という一行です。1年以上前の分がまだ請求できる。逆に言えば、令和6年度分の受付は令和8年3月15日で終了しました。気づいたときには終わっている、という典型例です。

東京都以外にも、出産祝い金、紙おむつの現物支給、第2子以降の保育料無償化、高校生の医療費助成など、市区町村独自の制度が数え切れないほどあります。国の制度だけ調べて終わりにしないでください。調べ方は単純で、「(市区町村名) 子育て 助成」で検索し、公式サイトの一覧ページを1回だけ通して読む。これで足ります。年に1回、年度替わりの4月にやると決めておくのがおすすめです。

6人家族で実際にやっている「取りこぼさない」3つの習慣

制度を全部覚えるのは無理です。わが家では、覚えるのをやめて仕組みにしました。

覚えずに取りこぼさないための3つ
  • ① 役所の窓口では必ず「ほかに私が申請できるものはありますか」と聞く——窓口の職員は、聞かれれば教えてくれます。聞かれなければ、担当外の制度までは案内しません。この一言だけで拾えた制度が実際にあります
  • ② 子どもの誕生月に、年1回だけ棚卸しする——誕生日は忘れないので、カレンダーがわりになります。市区町村サイトの子育て支援一覧と、加入している健康保険のサイトを見るだけ。15分で終わります
  • ③ 出産・転居・退職・進学のときは、必ず制度を確認する——この4つのイベントで、受けられる制度が大きく変わります。逆に言えば、平時は何も起きません

特に転居は要注意です。自治体独自の制度は引っ越すと全部リセットされますし、児童手当も転出入の手続きが必要です。児童手当法第8条第3項は、住所を変更した場合に15日以内に請求すれば変更した日の属する月の翌月分から支給される、と定めています。引っ越しでバタバタしている時期ですが、ここも15日です。

よくある質問

Q. 所得が高いと、結局どれももらえないのでは?

A. 制度によります。児童手当は2024年10月に所得制限が撤廃され、高等学校等就学支援金も2026年度から所得制限がなくなりました。出産育児一時金、出産手当金、育児休業給付金、東京都018サポートにも所得制限はありません。一方で、特別児童扶養手当・障害児福祉手当・児童扶養手当には所得制限があります。「高所得だから無駄」と一括りにするのがいちばん損です。

Q. これらの給付金に税金はかかりますか?

A. 育児休業給付をはじめとする雇用保険の育児休業等給付は非課税で、厚生労働省のパンフレットにも明記されています。加えて育休中は申出により健康保険・厚生年金保険料が免除されます。だからこそ給付率80%で「手取り10割相当」という説明が成り立ちます。

Q. 育休を取りたいのですが、給付金の申請は自分でやるのですか?

A. 原則として勤務先の事業主がハローワークに申請します(本人が希望すれば直接提出も可能)。ただし期限は決まっているので、会社任せにして期限が過ぎることは現実に起こります。育休に入る前に「初回の申請はいつ提出予定ですか」と一度だけ確認しておくと安全です。

Q. 双子・三つ子の場合はどうなりますか?

A. 金額が変わる制度が複数あります。妊婦のための支援給付の2回目はこどもの数×5万円、出産育児一時金はこども1人につき50万円、出産手当金の産前は98日(単胎は42日)、国民年金の産前産後免除は出産予定月の3か月前から6か月間(単胎は4か月間)です。多胎家庭向けのタクシー料金助成などを独自に行っている自治体もあります。

Q. 発達障害の診断がありますが、特別児童扶養手当の対象になりますか?

A. 診断名だけでは決まりません。認定は、特別児童扶養手当等の支給に関する法律施行令の別表に定める障害の程度に該当するかどうかを、医師の診断書をもとに判定して行われます。該当する場合もあれば、しない場合もあります。保護者が自分で判断せず、市区町村の障害福祉担当に相談して、診断書の様式をもらうところから始めてください。

Q. 制度の情報はどこで確認するのが確実ですか?

A. 国の制度は省庁の公式サイト、地域の制度は市区町村の公式サイトです。この記事も含め、まとめ記事は金額が古くなります。特に手当額は毎年度改定される可能性があるので、申請前に必ず一次情報で確認してください。記事末尾に出典を全部並べています。

障害のある子どもを育てる家庭向けの特別児童扶養手当については、特別児童扶養手当とは?発達障害でももらえる?金額・所得制限・申請と診断書のコツで詳しく解説しています。

まとめ 制度は「知っている人だけ」がもらう仕組みになっている

最後に要点だけ整理します。

2026年度・子育てのお金 まとめ
  • ほぼ全部が申請主義。役所から振り込まれるのを待っていても来ない
  • 児童手当は出生の翌日から15日以内。請求月の翌月分からしか出ない(児童手当法第8条)
  • 2026年度の3大変更——高校授業料支援が所得制限なし・私立45万7,200円/こども誰でも通園制度が全国の給付に/2026年10月から国民年金の育児免除
  • 育休は67%+13%=80%で手取り10割相当。ただし出生後休業支援給付金は「両親ともに14日以上」が条件
  • 障害・発達に関する手当は自己判断で諦めない。1級なら月5万8,450円
  • 健康保険の給付は時効2年。心当たりがあれば今日問い合わせる価値がある
  • 自治体独自の制度は必ず別途確認。年1回、子どもの誕生月に棚卸しする

福祉の現場にいて思うのは、制度の設計が悪いというより、「自分が対象かどうか」を保護者が自分で判断してしまうところに、いちばん大きな損失があるということです。判断するのは行政です。迷ったら出す。それだけで、年間数万円から数十万円が変わります。

この記事の数字は2026年9月時点のものです。申請の前に、必ずリンク先の公式情報で最新の額をご確認ください。

あわせて読みたい

参考にした一次情報

  • こども家庭庁「児童手当制度のご案内」「もっと子育て応援!児童手当」
  • こども家庭庁「妊産婦への伴走型相談支援と経済的支援の一体的実施(妊婦のための支援給付)」
  • こども家庭庁「こども誰でも通園制度について」「こども誰でも通園制度 基礎資料」(2026年4月1日改定)
  • こども家庭庁「幼児教育・保育の無償化」
  • こども家庭庁「児童扶養手当制度の概要」(2026年4月8日更新)
  • 厚生労働省「育児休業等給付の内容と支給申請手続」(令和8年8月1日改訂版)
  • 厚生労働省「育児時短就業給付の内容と支給申請手続」(令和8年8月1日時点版)
  • 厚生労働省「特別児童扶養手当について」「障害児福祉手当について」
  • 文部科学省「高校生等への修学支援」「高等学校等就学支援金等(令和8年度予算)」
  • 日本年金機構「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」「令和8年(2026年)10月から国民年金保険料の育児免除制度が始まります!」「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」
  • 全国健康保険協会「出産手当金」「出産育児一時金」
  • 東京都福祉局「018サポート」
  • e-Gov法令検索「児童手当法」「健康保険法」

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室長:ユイン
室長:ユイン
介護福祉士・保育士・サビ管
福祉の現場 × 4児の父親
福祉と子育てを、現場の目線で。
グループホーム・放課後等デイサービスでの支援・管理経験をもとに、福祉の制度や働き方、子育てに役立つ情報を発信しています。
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20代後半から、グループホームの施設長・放課後等デイサービスの管理者を経験。
4児の父親
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介護福祉士保育士サービス管理責任者
3級ファイナンシャル・プランニング技能士実務者研修教員講習会 修了強度行動障害支援者養成研修(基礎・実践)防火管理者(甲種)
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