1歳半健診で「様子を見ましょう」と言われたら|次の3か月でやること【2026年版】記録テンプレと相談先の順番
1歳半健診の帰り道が、いちばんしんどいという話をよく聞きます。指さしをしなかった、積み木を積まなかった、言葉がまだ出ていない。そして最後に言われるのが「もう少し様子を見ましょう」。何かが引っかかったのは分かるのに、何をすればいいのかは教えてもらえないまま家に帰ることになります。
児童発達支援管理責任者として、この「様子を見ましょう」の数か月後にご家族と出会うことが何度もありました。そのときに毎回思うのが、あの数か月を「ただ待つ時間」にしてしまうのは、もったいないということです。診断を急ぐ必要はまったくありませんが、待っている間にできることははっきりしています。
この記事では、健診で何を見ているのか(法律で項目が決まっています)、次の3か月で具体的に何をするか、相談先はどの順番で当たるか、家庭でできる関わり方、そして「待っている間に通える場」の選択肢を、費用まで含めて整理します。不安をあおる話は書きません。手順の話だけをします。
- 「様子を見ましょう」は、何もしなくていいという意味ではない
- 次の3か月でやること(1か月ごとの動き方)
- 1か月目|記録は5項目でいい(そのまま使えるテンプレ)
- 2か月目|相談先の順番と、それぞれが何をしてくれるか
- 健診で言われがちな言葉の「翻訳」と、聞き返し方
- 指さし・積み木・発語|引っかかりやすい3つを、家でどう見るか
- 家庭でできる関わり5つ(言葉が出る前の段階)
- 3か月目|「通える場」の選択肢を比べる
- 民間の親子教室という選択肢|ベビーパークの中身と料金
- 外出が負担なら、家の遊びを月齢に合わせて入れ替える
- この先の見通し|3歳児健診と、広がりつつある5歳児健診
- よくある質問
- まとめ|「待つ」を「記録しながら関わる」に変える
「様子を見ましょう」は、何もしなくていいという意味ではない
まず知っておいてほしいのは、1歳半健診が市区町村に実施が義務づけられた法定健診だということです(母子保健法第12条)。そして、何を診るかも母子保健法施行規則で決まっています。
1歳半健診で見ている11項目(法令に書かれているもの)
| 1歳6か月児健診(11項目) | 3歳児健診(13項目) |
|---|---|
| 身体発育状況/栄養状態/脊柱及び胸郭の疾病及び異常の有無/皮膚の疾病の有無/歯及び口腔の疾病及び異常の有無/四肢運動障害の有無/精神発達の状況/言語障害の有無/予防接種の実施状況/育児上問題となる事項/その他の疾病及び異常の有無 | 身体発育状況/栄養状態/脊柱及び胸郭の疾病及び異常の有無/皮膚の疾病の有無/眼の疾病及び異常の有無/耳、鼻及び咽頭の疾病及び異常の有無/歯及び口腔の疾病及び異常の有無/四肢運動障害の有無/精神発達の状況/言語障害の有無/予防接種の実施状況/育児上問題となる事項/その他の疾病及び異常の有無 |
太字にしたところがポイントです。「精神発達の状況」「言語障害の有無」「育児上問題となる事項」は、法律が最初から見るべき項目として挙げているものであって、特別に疑われた子だけを調べているわけではありません。指さしや積み木は、この項目を短時間で見るための道具にすぎません。
この時期は「いま断定できない」ことのほうが多い
1歳半の数分間で分かることには限界があります。場所見知りで固まっただけの子もいれば、眠かっただけの子もいる。逆に、家では気にならないのに集団に入ると差が見えてくる子もいます。だから保健師さんは断定しません。「様子を見ましょう」は多くの場合、”いまの一点では判断できないので、時間軸で見せてください”という意味です。
ここが大事なところで、時間軸で見せてほしいと言われているのに、何も記録しないまま3か月経つと、次の相談でもまた「様子を見ましょう」になります。判断材料が増えていないからです。
だから「待つ」ではなく「記録しながら関わる」に変える
やることは3つだけです。①記録をとる ②相談先を1つ確保する ③通える場を1つ増やす。順番も決まっています。次の章で1か月ごとに落とし込みます。
次の3か月でやること(1か月ごとの動き方)

| 時期 | やること | ゴール |
|---|---|---|
| 1か月目 | 気になった場面を記録する。動画を1本撮る | 「いつ・どんな場面で・どうだったか」が3つ以上書き出せている |
| 2か月目 | 健診をやった保健センターに電話し、担当保健師に記録を見せる | 次に相談する相手と日程が決まっている |
| 3か月目 | 親子で通える場を1つ増やす(自治体の親子教室、支援センター、民間の教室など) | 家以外で、子どもの様子を見てくれる大人が1人増えている |
逆に、この3か月でやらなくていいことも書いておきます。ネットで発達障害のチェックリストを何十個も見ること、高額な教材を焦って契約すること、夫婦で原因探しをすること。どれも子どもの発達には効きませんし、親の消耗だけが進みます。
1か月目|記録は5項目でいい(そのまま使えるテンプレ)
支援の現場で使っている記録の型を、家庭用に削ったものです。母子健康手帳の余白でもスマホのメモでも構いません。1日1件も書く必要はなく、気になったときだけで十分です。
- 日付と時間(朝か夕方かで様子が違うことがあるため)
- 場面(家・スーパー・支援センターなど、誰がいたか)
- 子どもの様子(見たままを書く。「わざと」「甘えている」などの解釈は書かない)
- 大人がどう関わったか(声をかけた、待った、止めた)
- その結果どうなったか
記入例1
9/3 17:00 家。おやつの棚の前で「あー」と言いながら私の手を引いた。棚を指さしてはいない。「どっち?」と2つ見せたら、右のほうを手でつかんだ。
記入例2
9/8 10:30 支援センター。他の子が使っている車のおもちゃを取りに行った。止めると床に寝転んで泣いた。3分ほどで自分で起きて、別の積み木で遊び始めた。
記入例3
9/15 19:00 家。絵本を持ってきて私の膝に座った。犬のページで「わんわん」に近い音が出た(今月2回目)。名前を呼ぶと5回中2回ふり向いた。
動画を1本だけ撮っておいてください。30秒で構いません。遊んでいる場面と、こちらが名前を呼んでいる場面が入っていると理想的です。相談のときに言葉で説明するより早く、しかも「その日たまたま出なかった」に左右されません。医療機関の初診でも役に立ちます。
関わり方そのものに迷ったときは、発達障害児との関わり方で悩む方へもあわせて読んでみてください。
2か月目|相談先の順番と、それぞれが何をしてくれるか

相談先をいきなり増やすと、同じ話を何度もして疲れます。順番があります。
| 相談先 | してくれること | いつ使うか |
|---|---|---|
| 1. 保健センター(健診をやったところ) | 担当保健師が経過を聞き、必要なら発達相談・親子教室・専門機関につなぐ | 最初はここ一択。健診の記録が残っているので話が早い |
| 2. こども家庭センター | 母子保健と児童福祉の相談をまとめて受ける窓口。必要な支援の計画(サポートプラン)も作る | 2024年4月施行の改正児童福祉法で設置が努力義務になった新しい窓口。自治体により名称が異なる |
| 3. 発達障害者支援センター | 都道府県・政令市の専門相談。家族支援や情報提供 | 市区町村の窓口で迷ったとき、セカンドオピニオン的に |
| 4. 医療機関(小児科・児童精神科・発達外来) | 診断、医学的な評価 | 診断書が必要なとき、または保護者が診断を望むとき。予約が数か月待ちのことがある |
| 5. 児童発達支援(療育) | 個別支援計画に基づく発達支援。受給者証が必要 | 通う場として決めたとき。診断がなくても利用できる場合がある |
電話するときの言い方も書いておきます。「1歳半健診で様子を見ましょうと言われた◯◯です。その後の様子をメモしてきたので、一度見ていただけますか」——これで十分です。「発達障害かどうか調べてほしい」と切り出す必要はありません。
受給者証そのものの取り方は障害福祉サービス受給者証の申請方法と流れに、年齢別のチェックリストや相談先の全体像は子供の発達障害を早期発見するには?にまとめています。
健診で言われがちな言葉の「翻訳」と、聞き返し方
健診の場は時間が短く、保健師さんも断定的な言い方を避けます。その結果、やわらかい言葉だけが残って、意味が分からないまま帰ることになります。現場でよく聞く5つの言葉について、たいていどういう意味で使われているかと、その場で何を聞き返せばいいかを書いておきます。
| 言われた言葉 | たいていの意味 | その場で聞き返すこと |
|---|---|---|
| 「もう少し様子を見ましょう」 | いまの一点では判断できない。時間軸で見たい | 「次はいつ頃、誰に見てもらえばいいですか」 |
| 「個人差がありますからね」 | この月齢の幅の中に入っている。ただし幅の端にいることもある | 「どの項目が気になりましたか」(項目名で聞くのがコツ) |
| 「お母さんの関わりは十分ですよ」 | 育児のやり方の問題ではない、という意味。安心させたい一言 | 「関わり方の問題ではないとすると、何を見ていけばいいですか」 |
| 「2歳まで待ちましょう」 | ことばは伸びる時期に幅がある。ただし”何もせず待つ”ではない | 「待つあいだに通える場や相談はありますか」 |
| 「集団に入れば伸びますよ」 | やり取りの機会が増えると変化が出やすい | 「集団の場として、この地域だとどこがありますか」 |
共通しているのは、聞き返すべきなのは「うちの子は発達障害ですか」ではなく、「次に何をすればいいか」だということです。前者は健診の場では誰も答えられません。後者は必ず答えが返ってきます。
健診の場で聞きそびれても、あとから電話で聞けます。母子健康手帳や当日の資料に、保健センターの連絡先が載っています。「先日の1歳半健診で様子を見ましょうと言われた◯◯です。どの項目が気になったのか、もう一度教えていただけますか」で通じます。
指さし・積み木・発語|引っかかりやすい3つを、家でどう見るか
1歳半健診でチェックされることが多いのが、この3つです。健診では数分しか見られませんが、家なら何日もかけて見られます。「できる/できない」の○×ではなく、次の観点でメモしてください。
指さし|「ちょうだい」だけでなく、共有の指さしが出ているか
指さしには段階があります。ほしいものを指す「要求の指さし」、大人が指した方を見る「応答の指さし」、そしてほしいわけではないのに「ねえ見て」と伝えるための指さし(共有)。健診で重く見られるのは3つ目です。要求の指さしだけが出ていて、共有の指さしが少ない場合は、その状態を具体的に書いておくと相談が早く進みます。
- ほしいものがあるとき、どうやって伝えているか(声・視線・手を引く・泣く)
- こちらが指さした方を見ることがあるか。何回中何回くらいか
- 飛行機や犬を見つけたとき、こちらの顔を見ることがあるか
積み木|積めるかどうかより、模倣が出るか
健診では「2〜3個積めるか」を見ますが、本当に見たいのは大人の動きを真似できるか(模倣)です。積み木を積まない子でも、こちらがやって見せたら同じことをする場合は、模倣は育っています。家では次のように見てください。
- 大人が積むところを見ているか(見ずに崩すだけか)
- やって見せると、同じことをしようとするか
- 並べる・入れる・出すなど、別の遊び方に一貫したこだわりがあるか
発語|出ている語の数より、「使い方」を書く
「何語出ていますか」と聞かれて焦る方が多いのですが、数はあとから数えれば足ります。それより、その言葉が誰かに向けて使われているかどうかのほうが情報として重い。テレビの真似で出ている「アンパンマン」と、こちらの顔を見て言う「まんま」では、意味が違います。
- 出ている音・語(近い音でよい。「わんわん」→「あんあん」など)
- その言葉を、誰かに向けて言っているか。ひとりごとか
- こちらの言葉をどのくらい分かっているか(「ちょうだい」「ないない」で動けるか)
- 名前を呼んだとき、ふり向く割合
ここまで書けていれば、相談は一気に進みます。支援者が知りたいのは「できるか・できないか」ではなく、その子がいまどの段階にいて、どこに手をかければ次に進むかだからです。個別支援計画も、まったく同じ考え方で作っています。
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相談の予約が先になることは珍しくありません。その期間にできるのが、家のおもちゃをいまの月齢の課題に合ったものに入れ替えることです。モンテッソーリの教具を月額5,480円(税込)で借りられるサービスなら、入会金・往復送料は0円、最低利用期間は2か月なので試しやすくなっています。
家庭でできる関わり5つ(言葉が出る前の段階)

療育の場でやっていることのうち、家庭でそのまま再現できるものだけを選びました。特別な教材はいりません。
1|「指さし」の前に、一緒に見る時間を増やす
指さしは、ことばの前段階にある「同じものを一緒に見て、気持ちを共有する」力の表れです。だから「指さしの練習」をさせるより、大人が先に指をさして「あ、わんわん」と一緒に見る回数を増やすほうが順番として自然です。振り向かなくても構いません。大人が実況して、同じ方向を見ている時間を積みます。
2|先回りをやめて、3秒待つ
丁寧に育てているご家庭ほど、子どもが欲しがる前に出してしまいます。ことばや身ぶりは「伝えないと手に入らない場面」でしか育ちません。コップを見せて3秒待つ、少しだけ届かない位置に置く。これだけで、声・視線・手を引くなどの「伝える行動」が出てきます。
3|実況中継する(質問ではなく)
「これは何?」と聞かれるのは、答えられない子にはプレッシャーです。質問を減らして、いま起きていることをそのまま言葉にするほうが入ります。「くつ、はくよ」「みず、じゃー」。短く、同じ言い方で繰り返すのがコツです。
4|2つ見せて選ばせる
「どっちにする?」と2つ差し出すと、指さし・手を伸ばす・視線を向けるのどれかで意思表示が生まれます。選べたら、その場でその物を渡す。「伝わった」という経験そのものが、次の発信につながります。
5|終わりを予告する
切り替えでの崩れは、この時期いちばん多い相談です。「あと3回でおしまい」と回数で予告し、必ずその通りに終える。時間より回数のほうが、この年齢には伝わります。予告どおりに終わる経験が積まれると、泣く時間が短くなっていきます。
逆に、やらないほうがいいことが3つあります。①「言ってごらん」と言わせる練習を繰り返す(伝える意欲のほうが先に削れます)②カードや動画での詰め込み(暗記は増えても、やり取りは増えません)③他の子と比べて焦る(比べる相手は先月のその子です)。
3か月目|「通える場」の選択肢を比べる
家の中だけで様子を見ていると、判断材料が増えません。家以外で、同じ月齢の子と一緒にいる場面を見てくれる大人を1人つくる。これが3か月目のゴールです。選択肢は5つあります。
| 場 | 費用 | 目的 | 申し込み方 | 向いている家庭 |
|---|---|---|---|---|
| 自治体の親子教室(発達支援教室など) | 無料のことが多い | 発達が気になる子の親子遊びと相談 | 保健センターの保健師から案内される | まずここ。健診の経過も共有される |
| 子育て支援センター・児童館 | 無料 | 自由遊びと交流 | 直接行く(予約不要のことが多い) | 集団の中での様子を自分の目で見たい |
| 民間の親子教室(ベビーパークなど) | 入室金と月謝がかかる | 親が関わり方を学ぶ | 公式サイトから無料体験を予約 | 毎週の場と、相談できる相手が欲しい |
| 知育教材・教具のサブスク(IMANO MANABIなど) | 月額制 | 月齢に合った遊びを家に入れる | ウェブから申し込み | 外出が負担、下の子がいる |
| 児童発達支援(療育) | 1割負担+実費。世帯所得に応じた月額上限あり | 個別支援計画に基づく発達支援 | 受給者証の申請が必要 | 専門職に継続して見てほしい |
順番としては、無料で使えるもの(自治体の親子教室・支援センター)を先に押さえるのが鉄則です。そのうえで「週1回の決まった場がほしい」「家での遊び方を教えてほしい」と感じたときに、民間の選択肢を足します。逆に、民間の教室に通っているからといって自治体の相談をやめてしまうと、あとで療育につなぐときに遠回りになります。
民間の親子教室という選択肢|ベビーパークの中身と料金
0〜3歳を対象にした親子教室です。この時期の民間教室としては珍しく、子どもに何かをさせる教室ではなく、母親・父親が関わり方を学ぶ場だとはっきり打ち出しているのが特徴です。月齢7か月ごとにA〜Eの5クラスに分かれます。
1歳半健診の直後に当たるのは、Cクラス(1歳4か月〜1歳10か月)です。公式サイトに掲載されている料金は次のとおりです(税込)。
- レッスン:50分 × 年間42回
- 入室金:15,400円
- レッスン料:15,400円/月〜
- 教材費:1,485円/月
- 管理費:550円/月
- きょうだいで入室する場合、2人目から入室金半額・レッスン料13,860円/月〜(双子は2人目から7,700円/月〜)
月あたりの実質は17,000円台になります。正直に言えば、安くはありません。ただ、無料体験が2段階になっていて、契約前にかなり中身が見えるのはこの教室の良いところです。
- 体験レッスン1【おうち編】:オンラインで約30分。手遊び歌や絵本の読み聞かせなど、家ですぐ使える遊び方を教わる
- 体験レッスン2【教室編】:約50分。実際に通っている親子と一緒に本物のレッスンを受ける。その場で育児相談もできる
- 体験1に参加しないと体験2には参加できない(公式に明記)。まず1を予約する流れになります
現場から見た注意点。ベビーパークは幼児教室であって、療育(児童発達支援)ではありません。発達の遅れを治す場所ではなく、関わり方を学ぶ場・毎週決まった場に通う練習の場と考えてください。自治体の相談と並行するのが前提です。体験のときは「1歳半健診でこう言われた」と正直に伝えて、①その月齢の子が実際に何人いるか ②レッスン中に泣いて外に出たときどうするか ③先生に個別に相談できる時間があるかの3つを確認するのがおすすめです。
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体験1はオンラインで約30分なので、子どもを連れ出す負担がありません。教室の雰囲気より先に「家での遊び方」を持ち帰れるので、通うかどうかを決める前でも受ける価値があります。予約時に月齢と、気になっていることを書いておくと当日の話が具体的になります。
外出が負担なら、家の遊びを月齢に合わせて入れ替える
下の子がいる、体力が持たない、そもそも人が多い場所が本人に合わない。この時期は、通うこと自体が現実的でない家庭も多いです。その場合は家にあるおもちゃを「いまの月齢の課題に合ったもの」に入れ替えるほうが、通うより効きます。
1歳半前後は、つまむ・入れる・移す・通す・並べるといった動きが一気に伸びる時期です。ところが家のおもちゃは、買った時期のまま止まっていることが多い。「できない」のではなく「その動きを引き出すものが家にない」だけ、というのは現場でもよくあります。
モンテッソーリ教育の教具をサブスクで借りられるIMANO MANABIは、この入れ替えを月齢に合わせてやってくれるサービスです。公式サイトに掲載されている条件は次のとおりです。
- 対象:生後7か月〜36か月(0歳・1歳・2歳の3区分)
- 月額5,480円(税込)。入会金・往復送料は0円
- 3か月ごとにプレイキットが届く。最低利用期間は2か月
- 小さな破損・紛失は弁償不要。心配なら「安心保証パック」月500円(税込)で、大きな破損時の弁償を本体価格の10%までに抑えられる
- 微細運動/粗大運動/日常生活の練習/言語教育/感覚教育の5分野で構成
ポイントは5分野に分かれていることです。家庭で「手先が不器用かもしれない」と感じたとき、微細運動の教具が入っているかどうかで手の出しようが変わります。弁償の心配が小さいのも、この月齢では大きい(口に入れる・投げる・噛むは日常茶飯事です)。
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もう少し年齢が上がってからのおもちゃのサブスク(各社の比較)は、発達障害の子におもちゃのサブスクは合う?療育目線で4社を比較にまとめています。
この先の見通し|3歳児健診と、広がりつつある5歳児健診
1歳半でいったん「様子を見ましょう」になった場合、次の法定健診は3歳児健診です。ここでは項目が13に増え、眼の疾病・異常、耳鼻咽頭の疾病・異常が加わります。ことばの遅れの背景に聞こえの問題があるケースは実際にあるので、この健診は必ず受けてください。
そして近年動きがあるのが5歳児健診です。法定健診は1歳6か月児と3歳児の2つだけで、その後は就学時健診まで間が空きます。集団生活での困りごとは、まさにこの空白期間に見えてきます。そこでこども家庭庁は1か月児健診と5歳児健診に国庫補助を行い、2028年度までに全国展開100%を実現することを目標に掲げています。
つまり、いまお住まいの自治体に5歳児健診がなくても、数年のうちに整う可能性が高いということです。就学前に相談がつながっていることは、小学校に上がったあとの支援の受けやすさに直結します。1歳半で引っかかったことは、その入り口に立てたという意味でもあります。
よくある質問
「様子を見ましょう」と言われたのに、こちらから連絡していいのですか
まったく問題ありません。健診はそこで終わりではなく、その後の相談も市区町村の仕事です。「気にしすぎでは」と思われることを心配される方が多いのですが、現場の感覚では逆で、記録を持って早めに来る保護者のほうが話が早く進みます。
診断がないと療育(児童発達支援)は受けられませんか
必ずしも診断名は必要ありません。児童発達支援の利用には通所受給者証が必要ですが、市区町村が支援の必要性を認めれば、医師の意見書などで利用できる場合があります。運用は自治体ごとに異なるので、保健センターかこども家庭センターで「受給者証を取る場合、何が必要になりますか」と具体的に聞いてください。
病院の予約が半年先と言われました。待つしかないですか
待っている間こそ、この記事の3か月の動きが効きます。診断は「支援を受けるための鍵」ではなく、支援の中身を精密にするためのものです。自治体の親子教室や発達相談は、診断を待たずに使えます。予約は取ったまま、並行して動いてください。
保育園に通っていません。集団での様子はどう見ればいいですか
子育て支援センターや児童館で十分です。週1回でも同じ場所に通うと、職員がその子の変化を覚えてくれます。「先月より他の子を見る時間が増えましたね」という一言が、相談のときの材料になります。毎回違う場所に行くより、同じ場所に通うほうが価値があります。
夫(家族)が「気にしすぎだ」と言って話になりません
説得しようとせず、記録と動画を見せるのがいちばん早いです。意見の対立は「解釈」で起きます。事実の記録は解釈を挟まないので、対立しにくい。それでも噛み合わないときは、相談の場に一緒に来てもらってください。第三者から同じ話を聞くと、受け取り方が変わることがよくあります。
民間の教室に通えば、発達は追いつきますか
「通えば追いつく」と約束できるサービスはありません。この時期の民間教室の価値は、子どもを変えることより、親の関わり方が変わることと、相談できる相手が増えることにあります。その前提で選ぶなら失望しませんし、実際その2つは子どもの変化にちゃんとつながります。
まとめ|「待つ」を「記録しながら関わる」に変える
- 1歳半健診は法定健診で、精神発達の状況・言語障害の有無・育児上問題となる事項はもともと全員に見る項目。特別扱いされたわけではない
- 「様子を見ましょう」は、多くの場合「時間軸で見せてください」という意味。何も記録しないと、3か月後もまた同じ言葉になる
- 1か月目は記録(5項目+動画1本)、2か月目は保健センターへ電話、3か月目は通える場を1つ増やす
- 相談先は、健診をやった保健センターが最初の一択。次にこども家庭センター(2024年4月の改正児童福祉法で設置が努力義務)
- 家庭では、一緒に見る・3秒待つ・実況する・2つから選ばせる・終わりを予告する。言わせる練習と詰め込みは逆効果
- 通える場は、無料のもの(自治体の親子教室・支援センター)から先に押さえる
- 民間を足すなら、親が学ぶ形の親子教室(ベビーパーク:Cクラスは50分×年42回、入室金15,400円・レッスン料15,400円〜・教材費1,485円・管理費550円)か、家の教具を入れ替えるサブスク(IMANO MANABI:月5,480円・入会金と送料0円・最低2か月)
- 次の法定健診は3歳児健診(13項目)。5歳児健診は国が2028年度までの全国展開を目標にしている
最後に、現場で毎回お伝えしていることを書いておきます。1歳半で引っかかった子の多くは、2年後には「あのとき心配したね」で終わります。そして終わらなかった子は、早く動いた分だけ支援が早く始まります。どちらに転んでも、この3か月に動いたことが損になることはありません。
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自治体の親子教室や支援センターを押さえたうえで、毎週の場と相談相手がもう1つ欲しい場合は親子教室を、外出が負担なら家の教具を入れ替えるサービスを検討してください。どちらも無料体験・短期の最低利用期間から始められます。
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