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通所介護の送迎減算・共同送迎の見直し案(10/14給付費分科会)|10月14日の福祉ニュース

福祉ニュース 2026年10月14日 通所介護の送迎・入浴 見直し案(10/14分科会)
ユイン
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10月14日(水)、社会保障審議会 介護給付費分科会(第270回)が開かれ、厚生労働省が通所介護・短期入所など7サービスについて、令和9年度介護報酬改定の「対応案」を示しました。

前日の大臣会見で話題になった送迎コストに、具体的な案が出ています。迎えに行ったのに当日キャンセルになった場合の送迎減算、他の事業所や地域の送迎との相乗り、入浴だけの短時間利用、ショートステイの長期利用減算です。

どれも、送迎表・入浴の計画・ショートステイの利用日数の数え方といった、事業所の毎日の段取りに行き着く話です。資料の論点と対応案を4つに分けてまとめました。

📅 2026年10月14日(水)14:00〜17:00🏛 第270回 社会保障審議会 介護給付費分科会(Web会議)
今日の4件を、30秒で
ニュース いちばん大事な一行 いまの段階
①通所系の送迎 迎えに行った後の突発的なキャンセルは送迎減算の対象から外す案。共同送迎の同乗先を児童の通園・通学や買い物支援まで広げる案 検討中(変わり得る)
②入浴介助 入浴の事業者がいない中山間地域等で、入浴目的の短時間利用を例外的に認める案。入浴介助加算は要件と単価を見直す案 検討中(変わり得る)
③ショートステイの長期利用 31日以上の長期利用減算を61日以上と同程度に重くする案。積雪期・猛暑期・農繁期だけの利用は例外にする案 検討中(変わり得る)
④加算の整理 算定率0.0%の延長加算ニ・ホ(12時間以上)を廃止する案。地域密着型の中重度者ケア体制加算は要件を見直す案 検討中(変わり得る)

4件とも、厚生労働省が分科会に出した「対応案」の段階です。決まったことはまだありません。単位数(いくらになるか)は、どの案にも書かれていません。

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①通所系の送迎、突発キャンセルは減算の対象外に、共同送迎は通園・通学とも同乗する案(10/14分科会)

検討中迎えに行ったのに利用者側の都合で乗らなかった日の減算をやめる案と、相乗りの相手を地域の送迎まで広げる案が出ました。

送迎減算と共同送迎、資料に書かれた案

いまの通所系サービスは、送迎の費用が基本報酬に含まれていて、送迎をしなかった片道は「送迎減算」になります。資料は、利用者の家まで迎えに行ったあとで家族が事業所まで送ることになった場合も減算になり、人件費や燃料費は通常どおりかかっている、と課題を書いています。

共同送迎については、令和6年度改定ですでに他の介護事業所・障害福祉サービス事業所の利用者との同乗が認められています。今回の案は、その範囲をさらに広げるものです。

通所系の送迎についての対応案(第270回 資料1を短くしたもの)
項目 いま 対応案
送迎減算 利用者等の都合で送迎をしなかった場合も減算 迎えに行った際に起きるような「突発的な送迎のキャンセル」は、例外として減算の対象から外す
同乗できる相手 他の介護サービス事業所・障害福祉サービス事業所の利用者 児童の通園・通学、地域の買い物支援などとの同乗にも広げる
前提 雇用契約や業務委託契約などで責任をはっきりさせること(これまでの共同送迎と同じ)
対象 通所介護・地域密着型通所介護・認知症対応型通所介護。通所リハビリテーションも同様に検討

出典:第270回 社会保障審議会 介護給付費分科会(令和8年10月14日)資料1。

資料には、送迎のときに家の中で介助をしている事業所が約7割、1回あたりの家の中での支援は30分未満が約9割、という調査の速報値も載っています。中山間地域の冬場の送迎の長さは、別の回(人口減少に応じた提供体制の議論)で扱うと書かれています。

送迎表と契約書に跳ね返るところ

減算の例外が「突発的なキャンセル」に限られるなら、どこまでが突発かの線引きが次の焦点になります。迎えに出た時刻とキャンセルの連絡を受けた時刻を、送迎記録に残しておくと後で困りません。

同乗の範囲に「児童の通園・通学」が入ったのは、障害福祉や子どもの事業所にも関係する点です。資料は、地域の移動手段を医療・福祉の送迎も含めて使う改正法(地域公共交通活性化再生法)が10月16日に施行されることにも触れています。個人的には、相乗りが広がるほど、事故のときに誰が責任を持つかを契約に書いておく手間が増えると感じました。

前日の大臣会見と倒産の数字は10月13日の記事でまとめています。介護報酬改定の全体の柱は基本的な視点案(柱は5つ)の記事にあります。

②入浴介助、中山間地域で入浴目的の短時間利用を例外的に認める案と、加算単価の見直し案(10/14分科会)

検討中入浴サービスの事業者がない地域に限って「入浴のためだけのデイ利用」を認める案と、入浴介助加算(Ⅱ)の訪問要件をゆるめる案が出ました。

入浴だけの利用はなぜ認められていなかったか

通所介護の2時間以上3時間未満の利用は、利用者側のやむを得ない事情がある人に限られ、「単に入浴サービスのみ」という利用は適当でないとされてきました。これに対し、令和8年の地方分権改革の提案で、訪問入浴が足りない地域では入浴目的の短時間利用を認めるよう求める声が自治体から出ていました。

入浴についての数字と対応案(第270回 資料1)
項目 中身
短時間で入浴だけ使いたいという相談 相談があった事業所は約5割。そのうち、地域に訪問入浴など入浴のサービスが足りないことが理由のものが約1割
短時間の入浴利用(案) 中山間地域等で、入浴介助を目的とした介護サービス事業者が存在しない地域であること等を要件に、例外的に認める
入浴介助加算(Ⅱ)の訪問(案) 医師等の指示のもとで介護職員が居宅を訪問し、情報通信機器で浴室の環境を把握する方法を、「医師等の訪問が困難な場合」に限らず認める
入浴介助加算の単価(案) 水道光熱費などの物価高騰と人材確保の観点から、単価の設定を見直す

出典:第270回 社会保障審議会 介護給付費分科会(令和8年10月14日)資料1。数字は令和8年度老人保健健康増進等事業の速報値。

加算(Ⅱ)を取れていなかった事業所への影響

資料は、加算(Ⅱ)を取らない理由として、利用者の家を訪問する医師や専門職の確保と、その時間の確保が難しいという声を挙げています。介護職員の訪問とオンラインでの評価が原則として使えるようになれば、ここが一番大きく変わります。

ただし、浴室の評価をするのは医師等であることは変わりません。誰に評価を頼むのか、連携先を先に決めておく必要があるのは同じです。単価の引き上げ幅は、今回の資料には書かれていません。

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③ショートステイの長期利用減算、31日目からの減算を61日以上と同程度にする案(10/14分科会)

検討中長く続けて使う場合の報酬を重く下げる一方、雪や農繁期など季節だけの利用は減算しない仕組みを検討する案です。

いまの減算と、出された案

短期入所生活介護は、連続して30日を超えると31日目から長期利用減算、60日を超えると61日目から「長期利用の適正化」の扱いになります。資料は、31日以上の連続利用が全体の約3割で、そのうち約8割が61日以上の利用だと示しています。

短期入所生活介護の長期利用と送迎(第270回 資料4)
項目 中身
31日以上連続の利用者 令和6年度で全体の約3割。うち61日以上が約8割。31日以上の利用者のうち「121日以上」が52.1%
31日以上連続の利用者の要介護度 要介護3が41.6%、要介護4が30.0%
長期利用減算(案) 31日以上連続の利用者への減算を、61日以上連続の利用者と同程度((ユニット型)介護福祉施設サービス費)にする
季節利用(案) 積雪期・猛暑期・農繁期などの季節利用だけの利用者がいる地域では、例外的に減算を適用しない仕組みを検討
送迎加算(案) いまは片道184単位。燃料費や人件費の高騰を踏まえ、送迎コストの実態に応じた加算に見直す
共同送迎(案) 通所系と同じように、短期入所でも共同送迎・共同委託の扱いを明確にする

出典:第270回 社会保障審議会 介護給付費分科会(令和8年10月14日)資料4。利用日数・要介護度は令和8年度老人保健健康増進等事業の速報値。短期入所療養介護も送迎・共同送迎は同様に検討。

ロングショートになっている人の行き先

31日以上の連続利用者は要介護3・4が7割を超えます。減算が施設サービス費の水準まで下がると、施設の空きを待つ間ショートステイでつないでいる人の受け入れ方を、事業所が考え直す場面が出てきそうです。

季節利用の例外は「地域の実情等に応じて」と書かれていて、どの地域・どの期間が対象になるかは、まだ示されていません。冬だけ利用している人がいる事業所は、利用の時期と自宅に戻った日を記録で追えるようにしておくと、要件が出たときに照らし合わせやすくなります。

④延長加算ニ・ホ(12時間以上)は廃止、中重度者ケア体制加算は要件見直しの案(10/14分科会)

検討中ほとんど算定されていない加算をなくし、小さな事業所に重い配置要件を見直す、という加算の整理の案です。

廃止・見直しの対象になった加算

延長加算は、9時間を超えてサービスを提供したときの加算です。そのうち12時間以上の区分は、算定している事業所がほぼありません。

加算の整理についての数字と対応案(第270回 資料1)
加算など 資料の数字 対応案
延長加算ニ(12時間以上13時間未満) 算定率(事業所ベース):通所介護0.0%、地域密着型・認知症対応型0.1% 廃止(通所リハも同様に検討)
延長加算ホ(13時間以上14時間未満) 算定率:3サービスとも0.0% 廃止(通所リハも同様に検討)
中重度者ケア体制加算 1事業所あたり利用者数は通所介護50.5人、地域密着型24.6人。どちらも看護・介護職員を常勤換算2以上追加で配置する要件 地域密着型通所介護の算定要件を見直す
認知症対応型通所介護 請求事業所数・受給者数は減少傾向 基本報酬の在り方、重度の利用者を多く受け入れる事業所の評価、社会参加の機会を作る事業所への新たな報酬を検討
同一建物減算 同じ建物に住む人へのサービスに減算 減算に代えて、移動コストや利用日数を反映した報酬区分に見直す

出典:第270回 社会保障審議会 介護給付費分科会(令和8年10月14日)資料1。

延長対応を「加算なし」でしている事業所は多い

資料によると、加算を取らずに延長に対応した事業所の理由は「突発的なやむを得ない理由の場合、延長加算を算定せずに柔軟に対応しているため」が74.7%で最多でした。12時間を超える延長は、制度上の加算がなくなっても、現場の持ち出しとして残る可能性があります。

中重度者ケア体制加算は、利用者が半分ほどの地域密着型にも同じ「常勤換算2以上」を求めていることが課題とされました。どこまで緩めるかは書かれていないので、いま算定をあきらめている小規模の事業所は、今後の具体案を待って判断するのがよさそうです。

今日のまとめ

4件とも、全国一律の決まりが現場の事情に合っていないところを、例外や区分の見直しで埋めようとする案でした。①は当日キャンセル、②は入浴の事業者がない地域、③は季節だけの利用、④は小規模の事業所です。その分、「どの場合が例外に当たるか」を記録で示す場面は増えそうです。

次に見ておきたい日程です。

  • 10月16日(金)……改正された地域公共交通活性化再生法の施行予定日(分科会資料に記載)
  • 10月21日(水)10:00〜……第144回 労働政策審議会 障害者雇用分科会(障害者雇用納付金制度、中小企業への支援の強化)

参考にした一次情報

①〜④はいずれも、介護給付費分科会に厚生労働省が出した対応案の段階です。資料にも「検討してはどうか」と書かれており、今後の議論で変わり得ます。最終的な取り扱いは公表資料でご確認ください。

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室長:ユイン
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介護福祉士・保育士・サビ管
福祉の現場 × 4児の父親
福祉と子育てを、現場の目線で。
グループホーム・放課後等デイサービスでの支援・管理経験をもとに、福祉の制度や働き方、子育てに役立つ情報を発信しています。
支援歴10年以上
20代後半から、グループホームの施設長・放課後等デイサービスの管理者を経験。
4児の父親
現場で働きながら4人の子どもを育て、仕事と子育ての両立に向き合っています。
資格・研修
介護福祉士保育士サービス管理責任者
3級ファイナンシャル・プランニング技能士実務者研修教員講習会 修了強度行動障害支援者養成研修(基礎・実践)防火管理者(甲種)
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