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福祉ニュース
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保育所のBCP、令和9年度中に義務化する案(10/26子ども・子育て支援等分科会)、10月27日の福祉ニュース

福祉ニュース 2026年10月27日 保育所のBCP義務化案
ユイン
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10月26日、こども家庭庁の子ども・子育て支援等分科会(第16回)が持ち回りで開かれ、保育所の災害・感染症への備え、保育の公定価格、こども誰でも通園制度の利用状況が資料で出ました。10月27日には、厚生労働省が令和7年度の衛生行政報告例を公表しています。

保育所の業務継続計画(BCP)は、障害福祉と介護ではすでに義務です。それを保育所にも広げる案が、時期つきで示されました。

4件とも、行き着く先は園と事業所の計画・研修の負担、保育士の給与の地域差、0〜2歳の預け先、精神障害の手帳を持つ人の数です。

📅 2026年10月26日(月)・10月27日(火)🏛 第16回 子ども・子育て支援等分科会(持ち回り)/令和7年度衛生行政報告例
今日の4件を、30秒で
ニュース いちばん大事な一行 いまの段階
①保育所のBCP いまは努力義務のBCPの策定・研修と訓練・見直しを、令和9年度中に保育所と認定こども園に義務づける案 検討中
(変わり得る)
②保育の公定価格と地域区分 地域区分は令和6年人事院勧告に合わせつつ補正ルールを設ける方向。11月に市町村へ案を示し、12月の分科会へ 検討中
(変わり得る)
③こども誰でも通園制度 認定を受けたこどもは5月の60,328人から8月末79,388人へ。0・1歳児が約8割 公表済み
(暫定版)
④精神障害者保健福祉手帳 令和7年度末の交付台帳登載数は1,646,609人。前年度より99,176人(6.4%)増えた 公表済み

①②は分科会で示された案と方針で、これから議論されます。③は国のシステムに登録された分だけを集めた暫定の集計、④は確定した統計です。

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①保育所のBCP、令和9年度中に義務化する案。対象は保育所と認定こども園(こども家庭庁)

検討中策定・研修と訓練・見直しの3つを義務にし、準備のための経過措置を置く、という案です。

努力義務の3つが、そのまま義務になる

こども家庭庁は10月26日の分科会の資料2で、児童福祉施設の設備運営基準(第9条の3)で努力義務になっている3つを、令和9年度中に保育所等へ義務づけてはどうか、と示しました。8月19日の分科会で出た意見と、令和8年熊本地震の被災地から寄せられた意見を踏まえた案です。

保育所等のBCPで義務にする案の3項目(資料の書き方を短くしたもの)
項目 要件のイメージ
①計画の策定 災害と感染症の事前対策(備蓄品、人員確保、関係先との連携・情報収集)と、発災時・感染症発生時の初動、時間経過や発生段階ごとの対応を書く
②周知・研修・訓練 研修で計画の中身を職員に共有し、訓練で役割分担と優先業務を演習する。年1回以上
③定期的な見直し 訓練などで見えた課題をもとに計画を見直す

対象は保育所と認定こども園(幼保連携型・保育所型)。出典:第16回 子ども・子育て支援等分科会(令和8年10月26日)資料2 p.4

いまの策定率は、令和7年度の調査研究で、保育所と認定こども園の自然災害のBCPが策定中を含めて約7割、それ以外(感染症など)が約5割です。国はガイドラインとひな形を令和8年度中に改訂し、保育所における感染症対策ガイドラインにも、集団発生時の保育の続け方を令和8年12月頃をめどに書き加えるとしています。

障害福祉の事業所が先に通った道

障害福祉と介護では、BCPの策定と年1回以上の研修・訓練がすでに義務で、未策定だと減算もあります。8月の分科会でも、委員から介護分野の減算の仕組みが例に出ました。一方で「園の人数や立地はさまざまで、一律の義務づけにはならないのでは」という意見も資料に並んでいます。

個人的には、熊本地震の意見に出てくる「固定電話しか行政に伝えておらず連絡がとれなかった」「保育士本人が被災してシフトが組めない」は、障害福祉の事業所でもそのまま起きる話だと感じます。同じ法人で保育と障害福祉の両方を持つところは、障害福祉側の計画と研修を土台に流用できるはずです。研修と訓練の組み立ては、BCPの研修・訓練の講師台本と訓練シナリオにまとめています(障害福祉向けの記事です)。

同じ分科会の資料3(保育所等の虐待防止の強化)は、10月26日の福祉ニュースで扱いました。虐待防止に続いてBCPも、障害福祉の運営基準をひな形に保育へ広げる流れです。

②保育の公定価格、地域区分は11月に市町村へ案を示し12月の分科会で審議(こども家庭庁)

検討中保育士の給与の地域差をつくる「地域区分」を、令和9年4月に向けて見直す作業の段取りが示されました。

人事院勧告と地域区分、2つの宿題

こども家庭庁は資料1で、公定価格の今後の検討事項を3つ挙げました。8月7日の令和8年人事院勧告(ボーナスは0.05月分の引き上げ、月例給は中堅層以上で令和7年を上回る改定と初任給の引き上げ)は、これまでどおり給与法の改正後に公定価格へ反映する方向で、具体的にはこれから検討します。

地域区分は、国家公務員の地域手当が令和6年人事院勧告で「市町村単位」から「都道府県単位」に大くくりにされたのを受けた見直しです。5月に全都道府県・市区町村へ意見を聞いた結果は次のとおりでした。

令和9年4月に向けた地域区分の見直しへの意見(令和8年5月調査)
回答した側 主な回答
都道府県 5割弱(21箇所)が「令和6年人事院勧告に準拠しつつ、新たな補正ルールを設けることが適当」
市町村 約6割(1,015箇所)が「意見なし」。残り約4割(726箇所)の内訳は、現行の地域区分を維持307箇所、新たな補正ルールを設定214箇所、令和6年人事院勧告に完全準拠151箇所

出典:第16回 子ども・子育て支援等分科会(令和8年10月26日)資料1 p.4(第15回 資料4の再掲)

こども家庭庁は、人事院勧告に準拠しつつ補正ルールを設ける方向を維持し、全国の地域区分の差が縮まる方向で検討するのを基本方針にするとしています。11月に各市町村へ検討結果を示して意見をまとめ、12月の分科会で審議する予定です。

隣の市との差が、採用に効いてくる

自治体の意見には「施設への給付費が下がらないように」「隣接する自治体の間の差に留意を」が並びました。地域区分は保育だけの話ではなく、障害福祉と介護の報酬にも地域区分があります。介護では10月28日の介護給付費分科会の議題に「地域区分」が入っており、同じ時期に各分野で線の引き直しが議論されることになります。

区分の差は、そのまま隣の市の園や事業所との給与の差になります。自分の市町村の区分が上がるのか下がるのかは、11月に市町村へ示される案で初めて見えてきます。

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③こども誰でも通園制度、認定を受けたこどもは8月末で79,388人。0・1歳児が約8割(こども家庭庁)

公表済み令和8年4月に全国の給付になってから、5月〜8月の利用状況が初めて国の集計で出ました(暫定版)。

4か月で約2万人増えた

こども家庭庁が分科会の参考資料3で示したのは、国のシステム(つうえんポータル)に登録された利用実績です。導入している自治体は8月時点で全国1,741自治体のうち1,494で、それ以外の自治体の分は入っていません。

こども誰でも通園制度の認定こども数(令和8年8月末時点・暫定版)
年齢 認定こども数 割合
0歳児 33,508人 42%
1歳児 31,900人 40%
2歳児 13,980人 18%
合計 79,388人(5月は60,328人) ―

出典:第16回 子ども・子育て支援等分科会(令和8年10月26日)参考資料3 p.1。つうえんポータル導入自治体分のみ

平均の利用時間は、年齢による違いはあるものの、おおむね月6〜8時間で推移しています。障害児・医療的ケア児・要支援家庭のこどもの各加算の対象も、認定こども数は増えていると書かれています。

加算の対象になった子は、令和7年度でまだ171人

同じ資料には、全国の給付になる前の令和7年度の実績も載っています。251市町村で実施され、認定こども数は37,910人、実際に利用したのは23,588人でした。このうち加算の対象になったこどもは、障害児加算83人、医療的ケア児加算9人、要支援家庭のこども加算79人の計171人です。

制度の仕組みは子育てでもらえるお金一覧の中で整理しています。障害や医療的ケアのある0〜2歳の子の預け先として、この制度がどこまで使われるかは、加算の数字の伸び方で見えてきそうです。実施場所には児童発達支援センターも入っているので、地域の受け入れ先として名前が挙がることもありそうです。

④精神障害者保健福祉手帳、令和7年度末で1,646,609人。前年度から6.4%増(厚生労働省)

公表済み10月27日公表の衛生行政報告例で、手帳を持つ人は4年で約38万人増えました。

増えているのは2級と3級

厚生労働省が10月27日に公表した令和7年度衛生行政報告例によると、精神障害者保健福祉手帳の交付台帳登載数(有効期限切れを除く)は、令和7年度末で1,646,609人でした。令和3年度末の1,263,460人から毎年増えています。

精神障害者保健福祉手帳の交付台帳登載数(各年度末)
等級 令和6年度末 令和7年度末 増減
1級 139,406人 140,317人 911人(0.7%)
2級 897,292人 951,204人 53,912人(6.0%)
3級 510,735人 555,088人 44,353人(8.7%)
合計 1,547,433人 1,646,609人 99,176人(6.4%)

出典:厚生労働省「令和7(2025)年度衛生行政報告例の概況」表2(令和8年10月27日)

同じ報告で、精神保健福祉センターの相談は延べ77,909人でした。相談の要因でみると「ひきこもり」が20,352人(26.1%)、「発達障害」が6,465人(8.3%)です。措置入院の患者数は令和7年度末で1,430人(前年度比94人増)、医療保護入院の届出は182,905件でした。

手帳を持って福祉サービスに来る人の層が厚くなっている

いちばん伸びたのは3級の8.7%です。比較的軽い等級の人が手帳を取る流れが続いていて、就労系のサービスや相談支援の窓口で、精神障害の手帳を持つ人に会う場面はこれからも増えると読めます。

個人的には、4年で約38万人という伸び方が気になりました。人口10万人あたりでも1,006.7人から1,339.0人になっています。手帳は2年ごとの更新があるので、更新の時期の案内や診断書の段取りを一緒に確認する場面も、事業所の側で増えていきそうです。

今日のまとめ

保育のBCPと虐待防止は障害福祉の運営基準を、保育の地域区分は介護・障害と同じ人事院勧告の線を下敷きにしています。分野ごとに別々に見えていた制度が、同じ物差しにそろえられていく途中にあります。

次に見ておきたい日程です。

  • 10月28日(水)14:00〜17:00……第272回 介護給付費分科会(特定施設入居者生活介護、登録施設介護支援、地域区分)
  • 10月28日(水)15:00〜17:00……第22回 こども家庭審議会障害児支援部会(報酬改定検討チームの議論の状況)
  • 11月……保育の地域区分の検討結果を各市町村に提示
  • 令和8年12月頃……保育所における感染症対策ガイドラインに、集団発生時の保育の継続を追記する予定
  • 12月……子ども・子育て支援等分科会で地域区分を審議する予定
  • 令和9年度中……保育所等のBCPの義務化(案)

参考にした一次情報

①保育所等のBCPの義務化と②地域区分の見直しは分科会で示された案の段階で、資料にも今後の議論で変わり得ると明記されています。③は国のシステム導入自治体分のみの暫定の集計です。最終的な取り扱いは公表資料でご確認ください。

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福祉の現場 × 4児の父親
福祉と子育てを、現場の目線で。
グループホーム・放課後等デイサービスでの支援・管理経験をもとに、福祉の制度や働き方、子育てに役立つ情報を発信しています。
支援歴10年以上
20代後半から、グループホームの施設長・放課後等デイサービスの管理者を経験。
4児の父親
現場で働きながら4人の子どもを育て、仕事と子育ての両立に向き合っています。
資格・研修
介護福祉士保育士サービス管理責任者
3級ファイナンシャル・プランニング技能士実務者研修教員講習会 修了強度行動障害支援者養成研修(基礎・実践)防火管理者(甲種)
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