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障害福祉

【障害福祉】令和6年度報酬改定で義務化された研修、全部把握してますか?サビ管パパが徹底解説!

【障害福祉】令和6年度報酬改定で義務化された研修、全部把握してますか?サビ管パパが徹底解説!
ユイン

令和6年度の報酬改定、現場への衝撃は大きかったですね。
「努力義務」が次々と「完全義務化」され、対応を間違えれば減算という厳しい現実に、頭を抱えている方も多いのではないでしょうか。

現場の管理者からは「結局、どの研修をいつやるの?」「パート職員にも必要なの?」という悲鳴に近い悩みが聞こえてきます。
4人の子供を育てながら働く私も、そのプレッシャーを日々肌で感じています。

私は現役のサービス管理責任者兼介護福祉士として、この激動の変化の最前線にいます。だからこそ、曖昧な理解ではなく、確実な根拠に基づいた対策が不可欠だと痛感してきました。

そこで今回は、厚労省の通知や運営基準を徹底的にリサーチし、「絶対に外せない義務化研修と委員会の頻度」を完全網羅してまとめました。

この記事を読むメリット

  • 複雑な年間スケジュールが一目で分かる
  • 採用時の研修漏れによる減算リスクを確実に回避できる
  • 迷った時の「点検マニュアル」として使える

「知らなかった」では済まされないコンプライアンスの壁。
これは自分たちの事業所を守り、何より利用者の尊厳を守るための必須知識です。ぜひ最後まで目を通し、ブックマークして活用してください。

Contents
  1. なぜ今、「研修・委員会」がこれほど厳しく言われるのか
  2. 迷ったらここを見る!義務化研修・委員会カレンダー
  3. 1. 【最重要】未実施だと「減算」になる4つの義務
  4. 2. 【障害児支援のみ】放デイ・児発等の追加義務
  5. 3. 【必須】運営基準で義務付けられている項目
  6. 4. 効率重視!最低限の年間スケジュール例
  7. 【要注意】せっかくやったのに無効!?研修報告書の「NG事例」
  8. 採用時の研修、現場では具体的に何をすれば合格?
  9. 「形だけ」の感染症対策・BCPは、いざという時に自分たちの首を絞める
  10. 【児童分野】「安全計画」と「送迎バス」は待ったなしの義務
  11. 【完全版】実地指導で指摘されないための「義務項目」総チェック
  12. まとめ:行政の合言葉は「記録がない=やっていない」

なぜ今、「研修・委員会」がこれほど厳しく言われるのか

「書類作成に追われて、肝心の利用者さんと向き合う時間がない」
「現場は人手不足なのに、会議ばかり増やしてどうするんだ」

現場からはそんな悲鳴が聞こえてきそうですし、私自身、サビ管としてシフト調整に頭を抱える夜もあります。しかし、今回の報酬改定で国がここまで「義務化(=やらないと減算)」に踏み切ったのには、決して無視できない深刻な背景があります。

1. データが語る「虐待の増加」

「うちはアットホームな事業所だから虐待なんてありえない」。そう思っていませんか?
しかし、厚生労働省の最新の調査(令和5年度)によると、障害者福祉施設従事者による虐待の通報件数は過去最多を更新し続けています。

📈 施設従事者による虐待通報件数の推移

  • 令和2年度:2,865件
  • 令和3年度:2,985件
  • 令和4年度:3,544件
  • 令和5年度:4,104件(前年比 約16%増)

出典:厚生労働省「令和5年度障害者虐待対応状況調査」

通報が増えたのは「社会の目が厳しくなった」側面もありますが、依然として身体拘束や心理的虐待(暴言)がなくならない現実があります。研修義務化は、この増加傾向に歯止めをかけるための「待ったなし」の措置なのです。

2. 二度と繰り返さないための「誓い」

私たちが絶対に忘れてはならない事件があります。

🕊️ 相模原障害者施設殺傷事件(2016年)
元職員による犯行という事実は、福祉業界に衝撃を与えました。防犯対策だけでなく、「職員のメンタルヘルス」や「権利擁護の意識」を根本から問い直す契機となりました。

🚌 送迎バス置き去り事案(2021年・2022年)
保育園での事故に続き、障害福祉サービスでも同様のリスクが指摘されました。これを受け、安全装置の設置と「安全計画」の策定が義務化されました。

これらの規制は、書類を増やすための嫌がらせではありません。「もう二度と、あんな悲しいニュースを見たくない」という、社会全体の強い意志の表れだと私は受け止めています。

最後は「職員(あなた)」を守るため

ここが一番伝えたいポイントです。
知識がないまま現場に出て、良かれと思ってやったことが虐待と認定されたらどうなるでしょうか。その職員は職を失い、一生消えない傷を負うことになります。

「それはダメだと教わっていなかった」

そんな不幸な職員を出さないために、事業所には「教える義務(教育義務)」があるのです。研修は面倒な義務ではなく、大切なスタッフを加害者にも被害者にもさせないための「防具」なのです。

迷ったらここを見る!義務化研修・委員会カレンダー

未実施だと「減算」になる4つの義務

「研修をやる余裕なんてない」というのが現場の本音だと思います。
しかし、令和6年度の報酬改定で「未実施減算」のルールが非常に厳しくなりました。今回は、任意や推奨レベルの研修は一切省き、法令(指定基準・運営基準)で定められた「やらないとアウト(減算・指導対象)」な研修だけをリストアップしました。

1. 【最重要】未実施だと「減算」になる4つの義務

これらは「努力目標」ではありません。実施していない場合、報酬から直接引かれる(減算される)項目です。最優先で計画に入れてください。

研修項目 法定頻度 減算リスクと法的根拠
減算対象
虐待防止
年1回以上
(+委員会 年1回以上)
虐待防止措置未実施減算(1%減算)
研修、委員会、指針整備、担当者配置のいずれかが欠けると減算。
※全サービス種別で必須
減算対象
身体拘束等の適正化
年1回以上
(+委員会 年1回以上)
身体拘束廃止未実施減算(1〜10%減算)
令和6年度より完全義務化。研修、委員会、指針整備が必須。
「うちは拘束していない」事業所でも実施義務あり。
減算対象
業務継続計画(BCP)
年1回以上
(+訓練 年1回以上)
業務継続計画未策定減算(1〜3%減算)
令和6年度より完全義務化。計画策定だけでなく、研修とシミュレーション訓練の実施が必要。
減算対象
感染症対策
年2回以上
(+訓練 年2回以上)
BCP未策定減算や運営基準違反に関連。
※運営基準にて「定期的に」とあるが、多くの自治体で年2回程度が標準指導基準。入所・居住系は明確に年2回。

2. 【障害児支援のみ】放デイ・児発等の追加義務

児童発達支援・放課後等デイサービス等は、上記の4つに加え、以下の「安全計画」関連が令和6年度より完全義務化されています。

研修・訓練項目 法定頻度 リスクと法的根拠
児童必須
安全計画の周知(研修)
年1回以上
(採用時も必須)
運営基準違反(指導監査重点項目)
令和6年4月より完全義務化。策定した「安全計画」を職員全員に研修で周知する必要があります。
児童必須
安全計画に基づく訓練
年1回以上 災害時の避難訓練とは別に、「不審者対応」「行方不明時の捜索」「遊具事故の対応」など、事業所ごとのリスクに応じた訓練が必須です。
送迎あり
送迎バス安全装置の管理
適宜 送迎用バスの安全装置設置未実施減算
所在確認や装置の使い方の研修・確認を怠ると減算対象(所定単位数の減算)になります。

3. 【必須】運営基準で義務付けられている項目

減算には直結しませんが、指定基準(運営基準)に明記されており、実地指導(運営指導)で必ず確認される項目です。「やっていません」と答えると文書指導の対象になります。

研修項目 頻度の目安 ポイント
ハラスメント防止 適宜(年1回推奨) 運営基準に「必要な措置を講じなければならない」と明記。相談窓口の設置周知とセットで行うのが鉄則。
プライバシー保護 適宜(年1回推奨) 秘密保持義務(運営基準)に基づく。SNS利用のリスク管理などは必須テーマ。
事故発生・再発防止 年2回程度推奨 運営基準「事故発生の防止のための措置」。ヒヤリハット報告会と兼ねて実施すればOKです。
緊急時対応・非常災害
(避難訓練)
年2回以上
(消防法・運営基準)
消火訓練・避難訓練のこと。これは「研修」というより「訓練」として必須。BCP訓練とセットで行うと効率的。
倫理・法令遵守 適宜(年1回推奨) 指定基準上の「運営規程」や「従業者への指導」に基づく。虐待防止研修の中に組み込むことも可能。

4. 効率重視!最低限の年間スケジュール例

上記の「義務」だけをパズルのように組み合わせた、最短ルートの計画表です。
※「★」は減算リスクのある最重要項目、「●」は児童系必須項目

時期 研修テーマ(セット実施案) サビ管・児発管の運用メモ
4月 ★虐待防止倫理・法令
●安全計画周知
年度初めに必須。新入職員への周知も兼ねて、虐待防止委員会と安全計画の周知をまとめて開催。
6月 ★感染症対策(1)食中毒 梅雨時期に合わせて実施。嘔吐物処理の実技訓練(訓練回数にカウント)を行う。
9月 ★BCP(業務継続)防災訓練(1) 「防災の日」に合わせて実施。机上訓練(BCP読み合わせ)と避難訓練を同日に行う。
11月 ★感染症対策(2)事故防止
●安全計画訓練
冬の感染症対策。児童系はここで「不審者対応」や「行方不明捜索」などの実地訓練を組み込む。
1月 ★身体拘束適正化ハラスメント 権利擁護の文脈でセットにする。「拘束しない支援」と「職員間の言葉遣い」を見直す。
3月 防災訓練(2)プライバシー 年度末に個人情報管理の再確認。訓練は年2回必須なので忘れずに実施。

サビ管・児発管更新研修(個人)も忘れずに!
事業所の研修ではありませんが、サビ管・児発管の更新研修は「実践研修修了の翌年度から5年ごとの年度末まで」が期限です。
これを1日でも過ぎると資格失効となり、事業所は「人員欠如減算(3割減算など)」という壊滅的なダメージを受けます。自分の更新時期は必ずスマホのカレンダーに入れておきましょう。

⚠️ 記事のポイントまとめ
  • 「虐待防止」「身体拘束」「BCP」「感染症」は未実施=減算(売上ダウン)。
  • 児童系はさらに「安全計画」の策定・周知・訓練が必須。
  • すべての研修で「日時・場所・内容・参加者」の記録を残すこと。
  • 「訓練」と「研修」を同日に行うことで、職員の拘束時間を減らす工夫が可能。

【要注意】せっかくやったのに無効!?研修報告書の「NG事例」

【要注意】せっかくやったのに無効!?研修報告書の「NG事例」

ここからは、実地指導(運営指導)で実際に指摘されやすい「残念な研修報告書」の例を詳しく解説します。
いくら真面目に研修を行っても、記録の方法が間違っていると「実施した事実が確認できない」として減算対象になるリスクがあります。監査担当者がどこを見ているのか、その裏側まで知っておきましょう。

NG 1「虐待防止」と「身体拘束」を1枚の紙にまとめる

これが最も頻発するミスです。「権利擁護研修」などの名目で、虐待防止と身体拘束適正化をまとめて1枚の報告書にしていませんか?
同日にセットで行うこと自体は効率的で良いのですが、報告書(記録)まで1つにまとめるのは非常に危険です。

なぜダメなのか?

「虐待防止のチェックリストには『通報義務の周知』が必要で、身体拘束のチェックリストには『三要件の確認』が必要です。1枚にまとまっていると、それぞれの必須項目が網羅されているか確認できません。別々に管理してください」

行政の担当者は、「虐待防止」と「身体拘束」で全く別の評価シートを持っています。1枚の紙で両方を兼ねようとすると、どちらかの要件(例えば身体拘束廃止委員会の開催実績など)が漏れていると判断されやすく、最悪の場合「未実施」扱いされる可能性があります。

✅ 対策:内容はコピペでも良いので「ファイル」を分ける
たとえ同じ時間の研修でも、「虐待防止研修報告書」と「身体拘束適正化研修報告書」の2枚を出力し、それぞれ別のキングファイルに綴じてください。タイトルと重点項目(虐待なら通報フロー、拘束なら廃止の指針)を少し変えるだけでOKです。

NG 2参加者が「職員一同」になっている

参加者欄に「職員一同」とだけ印字して済ませていませんか?これは証拠能力ゼロです。
実地指導では、必ず「出勤簿(タイムカード)」と「研修報告書」の突合(クロスチェック)」が行われます。

なぜダメなのか?

「この日、AさんとBさんは公休ですよね?『職員一同』とありますが、休みの日わざわざ出勤して受けたのですか?それとも虚偽の記録ですか?」

こう突っ込まれた時に、明確な回答ができなければアウトです。特にパート職員や登録ヘルパーを含めた「全従業者」が対象であることを忘れてはいけません。

✅ 対策:署名簿+「欠席者フォロー」の記録を残す
1. 当日の参加者は、別紙の名簿にチェックを入れるか署名をもらう。
2. 当日欠席した職員には、後日資料を配り「○月○日 資料確認済み」といったサインをもらうか、「伝達研修」を行った記録を追記する。

ここまでやって初めて「全員実施」と認められ、減算を確実に回避できます。

NG 3「定期研修」と「採用時研修」が混ざっている

意外と盲点なのが、新入職員向けの「採用時研修」です。
運営基準では、定期的な研修とは別に「採用時(働き始める直前または直後)」の研修実施が義務付けられています。

なぜダメなのか?

これを年間の「定期研修ファイル」に混ぜて保管していると、監査の時に大混乱します。
例えば、4月1日入社の職員に対し、次の定期研修が10月だった場合、「入社してから半年間、虐待防止やプライバシーの研修を何もせずに現場に出していたのですか?」と指摘されます。これは事業所の管理責任を問われる重大な不備です。

✅ 対策:個人別ファイル(人事記録)で管理する
採用時研修の記録は、全体の研修ファイルではなく、職員ごとの「人事ファイル(履歴書などを入れているファイル)」に綴じるのが鉄則です。
入社時のオリエンテーションで「虐待防止」「秘密保持」「倫理規定」の説明を行い、そのチェックリストを1枚ペラっと個人ファイルに入れておくだけで、監査対応は完璧になります。

採用時の研修、現場では具体的に何をすれば合格?

採用時の研修、現場では具体的に何をすれば合格?

「明日から来るパートさん、とりあえず現場に入ってもらって、おいおい教えればいいか」
正直、人手不足の現場ではこうなりがちですよね。私も痛いほど分かります。しかし、これこそが最大のリスクなんです。

なぜなら、虐待や不適切な身体拘束は、悪意がある人だけでなく、「知識がない人」によっても引き起こされるからです。ここでは、私が実際に行っている「減算回避」かつ「新人さんを守る」ための研修ステップを公開します。

⚠️ よくある勘違い:「年1回の全体研修」に参加させればOK?

答えはNOです。
報酬改定の通知やガイドラインには「採用時」と明記されています。4月に入職した人に「次の全体研修は10月だからそれまで待ってね」では、その間の半年間、無防備な状態で利用者に接することになります。
勤務開始前、もしくは勤務初日のオリエンテーション時に必ず実施してください。

【保存版】採用時研修で教えるべき必須4項目

1時間も2時間も講義をする必要はありません。以下の4点を資料(虐待防止マニュアル等)を使って説明し、「理解しました」という記録を残すことが重要です。

  • 必須1 虐待の5類型と定義
    「殴る蹴る」だけが虐待ではありません。「言葉の暴力(心理的虐待)」や「無視(ネグレクト)」、利用者の年金を勝手に使う「経済的虐待」について説明します。
  • 必須2 身体拘束の3要件(切迫性・非代替性・一時性)
    「転ぶと危ないからベルトをする」は原則禁止です。命の危険がある場合など、どうしても拘束が必要な場合の厳格なルール(3要件すべてを満たし、記録に残す等)を伝えます。
  • 必須3 通報義務について
    「虐待を発見したら、見て見ぬふりをせず報告・通報する義務がある」という法律(障害者虐待防止法)を伝えます。これは組織の自浄作用のために不可欠です。
  • 必須4 不適切なケア(グレーゾーン)の事例
    「ちゃんとしなさい!」「早くして!」といった命令口調や、子供扱いする言葉遣いなど、事業所として許容していない態度を明確に伝えます。

忙しい管理者のための「時短・確実」実施テクニック

毎回管理者が1から10まで話すのは大変ですよね。私は以下の方法で効率化しています。

📹 自治体のYouTubeを活用

多くの自治体や厚労省が「虐待防止研修動画」をYouTubeで公開しています(15分~30分程度)。これをタブレットで見てもらうだけでも立派な研修です。ただし、見終わった後の質疑応答は必ず行いましょう。

📝 読み合わせ+サイン

重要事項をまとめたA4・1枚の「研修資料」を作成し、読み合わせを行います。最後に「上記内容を理解し、遵守します」という署名欄にサインをもらえば、そのまま監査資料として使えます。

💡 サビ管パパの「ここだけの話」

「送迎ドライバーさんだから研修はいらないよね?」
これもよくある落とし穴です。車内という密室は、不適切な発言や対応が起きやすい場所。ドライバーさん、調理員さん、事務員さん、雇用形態に関わらず「利用者に関わる全ての人」に実施してください。それが、あなたの大切な事業所を守ることに繋がります。

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「形だけ」の感染症対策・BCPは、いざという時に自分たちの首を絞める

感染症対策:委員会は「季節のリスク」を話す場

日々の支援記録や請求業務に追われていると、どうしても「感染症対策委員会」や「BCP訓練」は後回しになりがちです。「とりあえず前回の議事録の日付だけ変えて保存しておこう」……そんな誘惑に駆られたことはありませんか。

しかし、形骸化した計画書は、実際の緊急時には何の役にも立ちません。それどころか、運営指導(実地指導)では「実態が伴っていない」として減算対象になるリスクすらあります。

ここでは、私が実践している「負担を減らしつつ、実効性を持たせる」ための具体的な方法をご紹介します。

1. 感染症対策:委員会は「季節のリスク」を話す場

「委員会で何を話せばいいか分からない」という悩みには、このカレンダー運用がおすすめです。毎回同じ話をするのではなく、季節ごとのリスクにテーマを絞るのです。

📅 サビ管パパ流 季節のテーマ例

  • 🌸 春(4-6月):
    食中毒対策。調理室の衛生管理チェック、お弁当持参時のルール確認。
  • 🌻 夏(7-9月):
    脱水予防と皮膚トラブル(とびひ等)。プール活動がある事業所は水質管理。
  • 🍂 秋(10-12月):
    ノロウイルス・インフルエンザ対策。嘔吐物処理セットの中身確認(期限切れがないか)。
  • ❄️ 冬(1-3月):
    感染拡大時のゾーニング(隔離場所)の再確認。家族への協力依頼文の作成。

これなら「話すことがない」とはなりませんし、議事録にも具体的な議論の内容が残ります。

2. BCP訓練:「机上訓練」こそが最強のツール

「BCP訓練」と聞くと、避難訓練のように利用者全員を誘導して逃げるような大掛かりなものを想像していませんか。実は、厚生労働省のガイドラインでは「机上訓練(シミュレーション)」も正式な訓練として認められています。

むしろ、BCP(業務継続計画)においては、体を動かすよりも頭を動かす訓練の方が有効な場合が多いのです。

💡 おすすめ:机上訓練シナリオ

「明日の朝、職員3人がインフルエンザで同時欠勤したら?」

これを職員会議の冒頭15分で話し合います。

  • 誰がシフトの穴を埋めるか?
  • 送迎ルートをどう短縮するか?
  • お弁当の発注はどう変更するか?

これだけで立派な「BCP訓練」の実績になります。

📸 監査対策のポイント

素晴らしい議論をしても、証拠がなければ「やっていない」のと同じです。

  • ホワイトボードに書き出した案をスマホで撮影する
  • 参加者名簿を作成する
  • 「机上訓練実施報告書」としてA4・1枚にまとめる

写真は最強の証拠になります。必ず報告書に貼り付けておきましょう。

なぜ私がここまでこだわるのか

BCP(事業継続計画)は、災害時に事業所を守る盾です。

私の事業所でも、過去に台風で停電したことがありました。その時、事前に「停電時は冷蔵庫の中身をどうするか」「保護者への連絡手段(LINEか電話か)」を決めていたおかげで、パニックにならずに対応できました。

計画書は、棚の奥にしまっておくものではありません。ボロボロになるまで使い込み、修正し続ける「生きたマニュアル」に育てていきましょう。

参考:厚生労働省「障害福祉サービス事業所等における自然災害発生時の業務継続計画(BCP)作成支援に関する研修」資料

【児童分野】「安全計画」と「送迎バス」は待ったなしの義務

安全計画:バスがなくても「全事業所」義務

ここからは、放課後等デイサービスや児童発達支援など、子供を預かる事業所に特化した内容です。
私は保育士として、また親として、この分野の規制強化を強く支持しています。なぜなら、障害のある子供たちは、自分自身で「苦しい」「助けて」と言えないことが多いからです。

1. 送迎バスの安全装置:未設置は即減算

静岡県や福岡県の保育園で起きた、痛ましいバス置き去り事案。あれを対岸の火事だと思っている事業所はもうないはずです。

🚌 令和6年度からの厳格なルール

経過措置期間は終了しました。現在は、送迎用バス(座席3列以上の車両等)への「置き去り防止安全装置」の設置が完全義務化されています。

  • ❌ 設置していない場合:
    「送迎用バスの安全装置設置未実施減算」が適用されます。
  • ✅ 毎日の義務:
    装置をつけるだけではダメです。運行後に必ず車内を確認し、装置のボタンを押すなどの操作を行うこと、そしてその実施を記録に残すことが求められます。

「うちはワンボックスカーだから関係ない」という誤解も多いですが、定員や座席数によっては対象になります。必ず車検証を確認してください。

2. 安全計画:バスがなくても「全事業所」義務

「安全計画」と聞くとバスのことばかり注目されがちですが、これは全ての児童通所支援事業所に策定が義務付けられています(令和6年4月から完全義務化)。

事業所内での事故、散歩中の交通事故、食中毒、不審者対応……あらゆるリスクから子供を守るための「羅針盤」を作る作業です。

📝 安全計画に盛り込むべき3つの柱

  1. 安全点検の実施:
    遊具のネジは緩んでいないか? 誤飲しそうなパーツは落ちていないか? 毎日の点検項目を決めます。
  2. 職員・子供への教育:
    職員への研修はもちろん、子供たち自身にも「交通ルール」や「避難の方法」を伝える機会を設けます。
  3. 保護者への周知(最重要):
    ここがポイントです。策定した安全計画は、必ず保護者に周知しなければなりません。

私は、この「保護者への周知」を信頼関係構築のチャンスだと捉えています。「お預かりするお子さんの命を、私たちはこうやって守ります」と宣言することで、保護者の安心感は大きく変わるからです。

👶 保育士・サビ管パパの「独り言」

子供たちの予期せぬ行動は、私たちの想像を簡単に超えてきます。
「ちょっと目を離した隙に外へ飛び出した」「おやつの袋を喉に詰まらせかけた」……。
そんなヒヤリハットを「運が良かった」で済ませず、安全計画という形にして共有すること。それがプロとしての責任です。

書類作成は大変ですが、この一枚の計画書が、いつか誰かの命を救うかもしれません。絶対に形骸化させずに運用していきましょう。

出典・参考:
こども家庭庁「こどものバス送迎・安全徹底プラン」
こども家庭庁「障害児支援の安全管理に関するガイドライン」

【完全版】実地指導で指摘されないための「義務項目」総チェック

研修だけやって安心していませんか? 実地指導では「委員会(会議)の議事録」や「指針(マニュアル)」の有無も必ずセットで確認されます。
以下のリストを上から順に埋めていけば、減算リスクを完全にゼロにできます。

1. 虐待防止(未実施減算あり)
委員会虐待防止委員会の開催 頻度:年1回以上
必須:議事録の作成、責任者の設置
研修虐待防止研修の実施 頻度:年1回以上
注意:「身体拘束」とは別の報告書で記録すること
2. 身体拘束適正化(未実施減算あり)
委員会身体拘束適正化検討委員会の開催 頻度:年1回以上
必須:議事録(拘束ゼロでも開催義務あり)
研修身体拘束適正化研修の実施 頻度:年1回以上
必須:全職員の受講記録(欠席者フォロー含む)
📃 適正化の指針(マニュアル)整備 必須:指針を策定し、全職員・利用者に周知しているか
3. 感染症対策(基準違反リスク)
委員会感染対策委員会の開催 頻度:おおむね6ヶ月に1回以上(入所系は3ヶ月に1回)
内容:感染状況の報告、対策の振り返り
研修感染症予防研修の実施 頻度:年2回以上(推奨)
※入所系は年2回義務。通所系も年2回実施が標準的指導。
訓練シミュレーション訓練 頻度:年1回以上(入所系は年2回)
例:嘔吐物処理の実技、防護服の着脱練習など
4. BCP・業務継続(未策定減算あり)
研修BCP研修の実施 頻度:年1回以上
内容:策定したBCP計画書の読み合わせでOK
訓練BCP訓練の実施 頻度:年1回以上
内容:机上訓練(シミュレーション)でも可
5. 【児童系のみ】安全計画
研修安全計画の周知研修 頻度:年1回以上
必須:採用時にも必ず実施すること
訓練安全確保の訓練 頻度:年1回以上
例:不審者対応、行方不明時の捜索など

\\欠席時対応加算も大丈夫ですか?//

\\最低限の記録もしていない事業所が多いので確認を!!//

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まとめ:行政の合言葉は「記録がない=やっていない」

ここまで、たくさんの義務化項目についてお話ししてきました。お疲れ様でした。
最後に、私が運営指導(実地指導)の立ち会いで、行政の担当者から言われてハッとした言葉を共有します。

「管理者さんが熱心に取り組んでいるのは分かります。でも、記録がなければ、私たちは公費(報酬)が適正に使われたと証明できないんです。だから『やっていない』と判断せざるを得ないんですよ」

厳しいようですが、これが現実です。「口頭での説明」は監査では一切通用しません。

その記録、5年後に見返して証明できますか?

よくある「惜しい記録」と「完璧な記録」を比較してみましょう。

❌ よくある「減算リスク」記録

業務日報の備考欄に…

「17:00〜 職員会議実施。虐待防止について話し合った。」

これでは不十分です。
・誰が参加したか不明
・具体的な議論の中身がない
・欠席者への対応が見えない

⭕️ 監査担当者が頷く記録

A4・1枚の研修報告書に…

  • 日時・場所:〇月〇日 休憩室
  • 参加者:署名または名簿添付
  • テーマ:「身体拘束等の適正化について」
  • 使用資料:「〇〇県虐待防止マニュアル P10〜15」
  • 様子:実施中の写真を1枚貼り付け

💡 サビ管パパの「記録を楽にする」時短ハック

完璧を目指すと続きません。私は以下の3つで効率化しています。

  1. スマホで写真を撮る癖をつける:
    文字で100行書くより、ホワイトボードと参加者の風景写真1枚の方が説得力があります。
  2. テンプレートを統一する:
    「虐待防止」「感染症」「身体拘束」…全ての委員会・研修の報告書フォーマットを共通化し、穴埋め式にします。
  3. 「その場で」印刷して保管:
    「後でパソコンで清書しよう」は絶対にやりません。記憶が鮮明なうちに手書きでもいいので記録し、ファイルに綴じます。

最後に:書類は「自分たちを守る盾」になる

義務化、減算、監査……。
言葉だけ聞くと気が滅入りますが、これらの記録は何かトラブルがあった時、「私たちはやるべきことを、これだけちゃんとやっていました」と主張するための最強の武器になります。

現場で汗を流すスタッフのため、そして利用者の笑顔のために、管理者である私たちが「守りの要(かなめ)」として、書類という地味だけど大切な仕事を積み重ねていきましょう。

私もまだまだ勉強中の身です。もし「こんな効率的なやり方があるよ!」という方がいれば、ぜひSNSなどで教えてくださいね。
一緒に、胸を張れる事業所を作っていきましょう!

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ABOUT ME
室長:ユイン
室長:ユイン
介護福祉士・保育士・サビ菅
【福祉現場の「最前線」を知る専門家】

■ 実績
・国家資格:介護福祉士 / 保育士/3級FP
・資格:サービス管理責任者/実務者研修教員講習会修了
・支援経験:障害支援事業
・施設長・管理者経験:共同生活援助(グループホーム)/放課後等デイサービス
・支援歴:10 年以上。管理職は20代後半から経験。講師として実務者研修、強度行動障害研修の講師資格もあり。

■ なにができる人?
「制度が難しくて分からない」
「親なきあとのお金が心配」
そんな障害のある子を持つご家族の悩みを、「現場の裏側(サビ管)」「生活防衛(FP/大家族父)」の2つの視点で解決します。

■ 運営者の正体
4人の子供(6人家族)を養う現役の福祉職パパ。
給料が低いと言われる業界でも、「制度知識」×「家計戦略」で資産形成は可能です。

机上の空論ではない、泥臭い「生存戦略」を公開中。
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