ママ・パパ必見!子育てのイライラを減らすコツとは?
「もう、なんで言うことを聞いてくれないの!?」
朝の忙しい時間や、何度言っても片付かない部屋を見て、愛するはずの我が子にイライラを爆発させてしまう。そして子どもが寝た後に、「また怒ってしまった…」と深い自己嫌悪に陥る。そんな経験はありませんか?
この記事を書いている人
4人のパパ × 保育士・介護福祉士
プロの知識があっても、我が子相手だと感情のコントロールが効かなくなるのが現実です。
この記事では、精神論や綺麗事ではなく、現場の経験と脳の仕組みに基づいた「イライラの正体」と、子どもを変えずに解決する「環境作りの技術」を紹介します。
この記事を読むと…
- ✅ 子どもを無理に変えようとするストレスから解放されます
- ✅ 怒りの「ブレーキのかけ方」が明確になります
結論:イライラを減らす最大のコツは「完璧な親」をやめること。
まずは自分自身を満たして、60点の笑顔を目指しましょう。心がふっと軽くなるヒントをお届けします。
なぜ、愛する我が子が「敵」に見えるのか?
「あんなに愛おしかった我が子が、今はまるで怪獣か、敵のように見える…」
ふとした瞬間にそう感じてしまい、子どもが寝静まった後に深い自己嫌悪に襲われる。私にも、そんな夜が数え切れないほどありました。
保育士として多くの子どもたちと接してきた私でさえ、我が子に対しては感情のブレーキが効かなくなることがあります。
なぜ、私たちは命よりも大切だと思っている存在を、時に「敵」と感じてしまうのでしょうか。
実はこれ、あなたの性格が悪いわけでも、愛情が足りないわけでもありません。
1. 脳が「緊急事態」と判断している(防衛本能)
子どもが言うことを聞かない時、あるいは鼓膜を突き刺すような声で泣き叫ぶ時、私たちの脳内では「何とかしなければ」という警報が鳴り響いています。
⚠️ 心と体のSOSサイン
過度な疲労や寝不足の状態が続くと、脳が子どもの予測不能な行動を「処理しきれない脅威」として認識してしまうことがあります。これは生物学的に「闘争・逃走反応」と呼ばれる自然な反応です。
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😡 闘争(戦う)モード
大声で怒鳴る、力で制しようとする(脅威を排除しようとする本能) -
🏃 逃走(逃げる)モード
その場から離れたくなる、耳を塞ぐ(脅威から距離を取ろうとする本能)
つまり、イライラして子どもを敵だと感じてしまうのは、あなたが「悪い親」だからではなく、「もう余裕がないよ、休んで」と脳が必死にSOSを出している状態なのです。
2. 「自分の一部」だと思っているからこそ許せない
もう一つの大きな要因は、親子間の心理的な距離感です。
他人の子どもがスーパーで騒いでいても「元気だな」と思えるのに、自分の子どもだと激しい怒りが湧いてくる。この違いは何でしょうか?
他人の子どもの場合
「子どもだし、そんなこともあるよね」
→ 客観的に見られる
自分の子どもの場合
「なんでできないの!?」
→ 自分への否定に感じる
無意識のうちに「子ども=自分の一部」と捉えすぎていると、子どもの失敗が自分の評価ダウンのように感じられ、それが「敵意」へと変わってしまうのです。
3. 「期待」という見えないフィルター
私たちは知らず知らずのうちに、子どもに対して「理想の台本」を用意してしまっています。
こんな「期待」を持っていませんか?
- ✔ これくらい言えばわかるはず
- ✔ もう小学生なんだからできるはず
- ✔ 普通はこうするはず
💡 大切なポイント
まずは深呼吸をして、こう認めてあげてください。
「今、子どもが敵に見えているのは、私がそれだけ真剣に子育てに向き合っているからだ。少し休憩が必要なんだな」と。
敵に見えてしまう自分を責める必要はありません。それは、あなたが一生懸命である証拠なのですから。
2. 「子ども」を変えるより、「環境」を変える方が100倍ラク
イライラがピークに達すると、私たちはつい「なんでできないの!?」と子どもを責めて、子ども自身の性格や行動を変えようとしてしまいます。
でも、正直に言います。
他人である子どもを変えることは、大人を変えるより何倍も難しいですし、膨大なエネルギーが必要です。
4人の子育てと児童の現場で学んだ鉄則は、「子どもに努力させるのではなく、子どもが勝手に動く仕組みを作る」ことです。
① 「指示」ではなく「選択肢」を渡す
「早く着替えなさい!」と言っても動かないのは、子どもが「命令された」と感じて反発心(イヤイヤ)が発動するからです。そこで、保育士がよく使うのが「ダブルバインド(二重拘束)」という心理テクニックの応用です。
👕 どっちにする?作戦
「パジャマを脱いで、この服に着替えなさい!」
→ 「着替えるか、着替えないか」の戦いになる
「今日は青いシャツと赤いシャツ、どっちが着たい?」
→ 「着替えること」は決定事項になり、子どもは「自分で選んだ」という満足感を得る
これだけで、不思議と「じゃあ赤!」と動き出すことがよくあります。
② 「早くして」は禁句!時間は「見える化」する
子ども、特に幼児にとって「時間」という概念は非常に曖昧です。「あと5分」と言われても、それがどれくらいの長さなのか感覚的に理解できません。
だからこそ、言葉ではなく「目」で伝えるのが効果的です。
⏱️ 我が家で効果があったツール
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⏳
アナログ時計やタイマー
「長い針が6に来るまで」とシールを貼ったり、残り時間が色で減っていく学習用タイマーを使うと、急かさなくても自分で気づけます。 -
🎵
お気に入りの1曲
「この曲が終わるまでに靴下を履こうゲーム!」と遊びに変えると、支度が驚くほどスムーズになります。
③ 片付けられないのは「収納」のせいかも?
「片付けなさい」と何度言っても片付かない場合、それは子どものやる気の問題ではなく、収納の難易度が高すぎる可能性があります。
保育園の環境設定でもそうですが、子どもができるのは「ワンアクション」までです。
💦 難易度:高(大人向け)
フタを開けて → 分類して → きれいに並べて → フタを閉めて → 棚に戻す
✨ 難易度:低(子ども向け)
大きな箱にポイッと入れるだけ
きれいに並べるのは大人の自己満足になりがちです。まずは「ポイ投げ収納」でOKにして、ハードルを極限まで下げてみてください。
✅ ポイント
「子どもに〇〇させる」と意気込むのではなく、「子どもが〇〇しやすい環境やルールを作る」と考えると、親の負担はぐっと軽くなります。
3. 爆発寸前!その瞬間に効く「6秒ルール」と「魔法の呪文」
環境を整えても、どうしてもイライラが爆発しそうになる瞬間はあります。特に疲れている時や、何度も同じことをされた時は理性が飛びそうになりますよね。
そんな「カッとなった瞬間」に私を何度も救ってくれた、現場仕込みの緊急対処法を紹介します。
① 怒りのピークは長くて「6秒」
心理トレーニングの「アンガーマネジメント」では、怒りの感情が生まれてから理性が働き始めるまでに約6秒かかると言われています。
つまり、最初の6秒間さえやり過ごせば、「怒鳴る」という最悪の事態は回避できる可能性が高まります。
🔥 カッとなった時の「やり過ごし方」
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1. とにかく数を数える
心の中でゆっくり「1、2、3…」とカウントします。深呼吸しながらだとより効果的です。 -
2. その場から「物理的」に離れる(タイムアウト)
トイレに逃げ込む、隣の部屋に行くなど、子どもの安全さえ確保できれば、数分間視界から消えても大丈夫です。 -
3. 実況中継する(私のおすすめ)
「おっと、今のパパは非常に怒っています!顔が赤くなっています!」と心の中で実況すると、不思議と冷静な自分に戻れます。
② 心を救う「魔法の呪文」を用意しておく
イライラした時に、無理やりポジティブな言葉を使おうとすると余計に疲れてしまいます。「一緒に頑張ろうね♡」なんて言えない時もあって当然です。
そんな時は、もっとハードルの低い、自分を許すための呪文を唱えてみてください。
✨ 6人パパ直伝:心の呪文集
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🪄 「まあ、死ぬわけじゃないし」
(究極の開き直りですが、最強です)
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🪄 「これはブログのネタになるな」
(トラブルをネタとして客観視する)
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🪄 「今日は閉店しました」
(親としての営業終了を心の中で宣言)
完璧な親を目指す必要はありません。
「今は怒鳴りそうだから離れよう」という判断ができるだけで、あなたは十分理性的で、素晴らしい親なのです。
💡 大切なこと
感情をコントロールするのではなく、「爆発を先送りする」くらいの軽い気持ちで、これらのお守り言葉を使ってみてください。
4. 「完璧」を手放し、まずは自分自身を満タンにする
飛行機に乗ったとき、緊急時の酸素マスクの説明でこんなアナウンスを聞いたことはありませんか?
「お子様連れのお客様は、まずご自身がマスクをつけ、その後にお子様のマスクをつけてください」
これは育児における真理です。親が酸欠(余裕がない状態)で倒れてしまったら、子どもを助けることはできません。
イライラを減らすための一番の近道は、小手先のテクニックではなく、「親自身がガソリン満タンでいること」なのです。
① 「100点のイライラ親」より「60点のニコニコ親」
真面目な方ほど、「部屋は常にきれいに」「栄養バランス完璧な食事を」と自分を追い込みがちです。
でも、子どもにとって本当に必要なのは、ピカピカの床や手の込んだ料理でしょうか?
🛡️ 自分を守る「諦め」のススメ
- ✔ 惣菜やレトルトの日があってもいい(「今日はパーティーだ!」と言えばご馳走です)
- ✔ 洗濯物は畳まず、カゴから着ても死なない
- ✔ 動画を見せている間に、親が昼寝してもいい
「今日はここまでできたからOK」と、自分への合格ラインを意識的に下げてあげてください。
② 1日10分でいい。「自分のためだけの時間」を作る
6人の子どもがいる我が家でも、私が心の平穏を保てているのは、意地でも「自分時間」を確保しているからです。
「時間がない」のではなく、「優先順位を上げる」のがコツです。家事の手を止めてでも、自分の機嫌を取る時間を確保しましょう。
☕ おすすめの「自分給油」リスト
- コンビニのちょっと高いスイーツを隠れて食べる
- 好きな音楽をイヤホンで聴きながら家事をする(耳だけの自分時間)
- 朝、子どもが起きる前の15分だけコーヒーをゆっくり飲む
③ 失敗したら「ごめんね」でOK。それが教育になる
それでも、イライラして怒鳴ってしまう日は必ずあります。
そんな時は、自分を責める代わりに、落ち着いてから子どもにこう伝えてください。
「さっきは言いすぎてごめんね。パパ(ママ)も間違えちゃった」
親が素直に謝る姿を見せることは、子どもにとって「失敗してもやり直せる」「間違えたら謝ればいい」という、最高の生きた教材になります。
完璧な親よりも、失敗して成長する親の姿を見せることが、子どものレジリエンス(回復力)を育てるのです。
💡 このセクションのまとめ
自分を犠牲にする育児は続きません。「自分の機嫌を自分で取る」ことは、サボりではなく、家族の笑顔を守るための立派な仕事です。
まとめ:子育ては長いマラソン。「完璧」を捨てて、一緒に完走しましょう
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
ここまで紹介してきた「イライラを減らすコツ」を、もう一度振り返ってみましょう。
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1. 自分を責めない
イライラは「脳の防衛本能」です。あなたが悪い親だからではありません。 -
2. 仕組みを変える
子どもを変えようと戦うのはやめて、「選択肢」や「視覚化」で環境を変えましょう。 -
3. 爆発をやり過ごす
怒りのピークは6秒間。「実況中継」や「魔法の呪文」でその場を乗り切りましょう。 -
4. 自分を満たす
親が笑顔でいることが、子どもへの最高のギフトです。60点主義でいきましょう。
今日、「大好き」と伝えられたら100点満点
子育ては、今日で終わる短距離走ではありません。子どもが自立するまで続く、長く険しいマラソンです。
全力疾走し続ければ、誰だって息切れして倒れてしまいます。
部屋が散らかっていても、夕飯がレトルトでも、最後に子どもと笑い合えればそれで良しとしましょう。
「まあ、いっか。生きてるし」
そうつぶやいて肩の力を抜きながら、一緒にこの騒がしくも愛おしい日々を楽しんでいきましょう。
4人の子どもたちに囲まれて毎日てんやわんやしている私も、画面の向こうからあなたを全力で応援しています。


