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就労継続支援B型の利用申請にチェックリスト案、更新は就労選択支援が前提に(10/20障害者部会)|10月24日の福祉ニュース

就労B型の利用申請にチェックリスト案(10/20障害者部会)
ユイン
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今日(10月24日・土曜)は、厚生労働省・こども家庭庁から新しい発表はありません。

そこで今週10月20日の社会保障審議会障害者部会(第160回)に報告された、就労系サービスの報酬・基準の案を詳しく見ます。9月28日の検討チームで示された論点のうち、今回は「B型を使い始めるときの入口」と「使い続けるときの更新」に絞りました。

行き着く先は、市町村が支給決定のときに使うチェックリストと、事業所が残しておく情報提供の記録です。

📅 2026年10月20日(火)報告分🏛 社会保障審議会 障害者部会(第160回)資料1「障害福祉報酬改定検討チームの議論の状況について(第63回〜第64回開催分)」
今日の4つの論点を、30秒で
論点 いちばん大事な一行 いまの段階
①B型の新規利用 市町村が支給決定の適否をチェックリストで判断する案。「就労経験」は「雇用契約に基づく就労経験」と明示する案 検討中(変わり得る)
②利用の更新 就労継続支援の更新は、将来は就労選択支援のアセスメントを受けた人を対象にする案。就労移行支援は1年6か月を目安に更新の必要性を検討 検討中(変わり得る)
③就労選択支援の中立性 自法人への誘導など5つの行為を禁止し、他事業所の情報提供は8項目を想定。協議会への年1回以上の報告は令和10年度から 検討中(変わり得る)
④指定申請の厳格化 令和7年11月のガイドラインの一部を施行規則・指定基準に。他事業所の申請書類の流用は原則認めない 検討中(変わり得る)

4つとも、検討チームの資料で「〜してはどうか」と書かれた検討の方向性です。決まっているのは、令和7年10月から始まっているB型の利用前の就労選択支援と、令和9年4月からA型・就労移行支援にも広げる予定の2つだけです。

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①就労継続支援B型の新規利用、市町村がチェックリストで支給決定の適否を判断する案(厚生労働省)

検討中B型を新しく使いたい人について、市町村が3つの項目のチェックリストで支給決定の適否を判断する案です。就労選択支援を経ずに使える例外の線引きもはっきりさせます。

B型を新しく使うときの確認の流れ(案):本人の意向・利用目的、対象者の確認、市町村が支給決定
図:B型を新しく使うときの確認の流れ(案)(出典:社会保障審議会 障害者部会 第160回・令和8年10月20日 資料1)

いまの入口と、チェックリストの3項目

令和7年10月から、B型を新しく使う人は、原則として就労選択支援を先に利用することになっています。資料は、それでも市町村には就労選択支援が必要かどうかの判断や、B型の更新の可否の判断が難しいと書いています。

その結果、本来は一般就労やA型、就労移行支援が合う人がB型を使い、そのまま長期化している、という指摘が資料に載っています。

就労選択支援を経ずにB型を使える人(いまの取扱い)
区分 内容
年齢 50歳に達している人
年金 障害基礎年金1級を受給している人
就労経験 就労経験があり、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難になった人

出典:社会保障審議会 障害者部会(第160回・令和8年10月20日)資料1 P29。資料の表記は「〜等」で、この3つに限る書き方ではありません。

このうち3つ目の「就労経験がある人」について、具体的な判断基準を示す案が出ました。チェックリストの項目の例は次のとおりです。

B型の新規利用申請のチェックリスト項目(例)(資料の書き方を短くしたもの)
項目 市町村が確認すること
1 本人の意向・利用目的 B型を使う具体的な目的や理由が妥当か
2 対象者要件 「就労経験がある人で、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難になった人」か。「就労経験」は「企業等との雇用契約に基づく就労経験」と明示する案。
就労経験がない人、または年齢や体力以外の理由で雇用が難しくなった人は、就労選択支援のアセスメントで課題が把握されているかを確認する
3 アセスメント結果の活用 年齢や体力などで一般就労が難しい場合を、正しく判断しているか

出典:同資料1 P30。チェックリストは「明らかに適切ではないと思われる事例」に市町村が必要な判断をできるようにすることを想定、と注記されています。

「年齢や体力の面以外」の例として、資料は次の4つを挙げています。

  • 職務内容や職場環境とのミスマッチによる離職
  • 健康上の理由による離職
  • 就労能力やスキル面の理由による離職
  • 家庭や生活環境などの理由による離職

「就労経験」の線引きで、相談の段取りが変わる

個人的にいちばん影響が大きいと感じたのは、「就労経験」を雇用契約に基づくものと明示する案です。そうなると、雇用契約のない働き方しかしていない人は、例外ではなく就労選択支援を経る側に入ります。

職場が合わずに辞めた人も、年齢や体力以外の離職として就労選択支援に回る整理です。相談支援専門員やB型の事業所は、見学に来た人の離職の理由を、申請の前に聞いておくことになりそうです。

A型とB型の違いそのものは就労継続支援A型・B型の違いをまとめた記事で解説しています。

②利用の更新、将来は就労選択支援のアセスメントを前提にする案。就労移行支援は1年6か月が目安(厚生労働省)

検討中入口だけでなく、使い続けるときの更新にも就労選択支援を組み込む案です。令和9年4月からのA型・就労移行支援の取扱いも具体的に書かれました。

サービスごとに示された更新の扱い

令和9年4月以降、新たにA型を使う人と、就労移行支援を標準利用期間を超えて使う人も、就労選択支援で課題を把握された人が対象になる予定です。検討チームは、これを「予定どおり」進める方向を示しました。

更新・利用開始の扱いの案(資料の書き方を短くしたもの)
対象 検討の方向性
A型を新しく使う人 令和9年4月以降、就労選択支援を利用した人にも必要に応じて暫定支給決定を行うことを妨げない
令和9年4月からA型を使う予定の人(主に特別支援学校の現3年生) 進路活動に支障が出ないよう、令和8年度内の就労選択支援の利用を原則とせず、暫定支給決定を柔軟に運用
就労移行支援を標準利用期間を超えて使う人 利用開始から1年6か月を目安に、事業所が更新の必要性を検討。必要なら就労選択支援のアセスメントを実施
就労移行支援の2年目で就職活動中の人 職場体験実習などでアセスメントが難しい一定のケースに限り、多機関連携のケース会議の記録などで更新できる
就労継続支援(A型・B型)の更新を希望する人 将来的に、就労選択支援のアセスメントを受けた人を更新の対象にする

出典:社会保障審議会 障害者部会(第160回・令和8年10月20日)資料1 P39〜P40

背景として、資料は平成30年度の自治体報告結果を引いています。就労移行支援が2年を超えた場合の期間設定は、約70%の自治体が一律に1年間としていました。

情報提供をしていない事業所に減算の検討

就労移行支援と就労継続支援の事業者には、すでに基準省令第183条の2で、計画相談支援の事業者と連携して就労選択支援の情報を定期的に伝える義務があります。資料は、これが行われていると指定権者が確認できない場合に、減算を検討してはどうかとしています。

減算になるかどうかは「確認できるかどうか」で決まる書き方です。いつ、誰に、何を伝えたかを個別支援計画のモニタリング記録などに残しているかは、いまのうちに見直しておいたほうがよさそうです。

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③就労選択支援、自法人への誘導など5つの行為を禁止する案と、情報提供の8項目(厚生労働省)

検討中就労選択支援が特定の事業所への送り込みに使われないよう、禁止する行為と、他の事業所について必ず伝える項目を基準に書き込む案です。

禁止する行為と、伝える項目

就労選択支援の事業所は、令和8年6月末時点で約1,000か所が指定されています。資料は、都道府県ごとに設置状況が違い、地方部では整備が進んでいないと書いています。

運営基準で禁止することを想定している行為(資料の※1)
  • 自法人の事業所など特定の事業所の利用を、実質的に指定すること
  • 他の事業所の情報を、意図的に提供しないこと
  • 自法人の事業所など特定の事業所だけを詳しく説明すること
  • 見学先を自法人の事業所など特定の事業所だけに限ること
  • 本人の希望がないのに、自法人の事業所など特定の事業所の利用を繰り返し勧めること

出典:社会保障審議会 障害者部会(第160回・令和8年10月20日)資料1 P53

他の事業所について情報提供を義務づける項目(資料の※2・想定)
1 事業所の所在地と通所方法 5 一般就労への移行実績
2 定員と空き状況 6 工賃または賃金
3 支援内容 7 利用時間
4 訓練・生産活動などの内容 8 支援体制

出典:同資料1 P53

あわせて示された案は次のとおりです。

  • サービス提供記録やアセスメント結果に、本人が最終的に示した希望と、実際の利用先と違う場合はその理由の記載を必須に
  • 指定申請の前に、原則として圏域単位の協議会(難しければ市区町村など)に運営方針を説明して評価を受け、申請時に指定権者へ出す
  • 協議会や市区町村などへ、原則として年1回以上の運営状況の報告を義務に。令和10年度から実施(指定権者の前倒しは妨げない)
  • 市町村長が認めた人をコーディネーターとして就労選択支援事業所に置く仕組みを目指す
  • アセスメント終了から3年たった、または他の就労選択支援事業所のアセスメントを受けた場合は、その後の移行先の把握を不要に
  • 就労選択支援も特別地域加算の対象に

就労選択支援を併設する法人ほど影響が大きい

特定事業所集中減算の水準を8割から3割へ下げ、関連法人まで広げる案は、9月28日の検討チームの記事で取り上げました。今回の禁止行為と8項目は、その減算の手前で、日々の説明のしかたそのものを基準にする案です。

同じ法人でB型やA型と就労選択支援を両方運営しているなら、見学先のリストや説明資料が自法人に偏っていないかが、そのまま点検項目になります。8項目のうち「空き状況」「工賃または賃金」は他の事業所に聞かないと埋まらないので、地域の事業所どうしで情報をやり取りする場が要りそうです。

④指定申請の厳格化、令和7年11月のガイドラインを施行規則・指定基準へ(厚生労働省)

検討中就労系サービスを新しく始める法人向けのガイドラインは、いまは強制力がありません。そのうち確実に実施すべき項目を、施行規則や指定基準に格上げする案です。

基準に上がる予定の主な項目

厚生労働省は令和7年11月、「指定就労継続支援事業所の新規指定及び運営状況の把握・指導のためのガイドライン」を出しました。資料は、指定権者が事業所に強制力をもって働きかけるのが難しい、という意見を課題に挙げています。

施行規則・指定基準に位置づける案の主な項目(資料の書き方を短くしたもの)
区分 中身
指定申請書・事業計画書 管理者が責任をもって作成・把握する。他事業所の申請書類や事業計画書の流用は原則認めない。市区町村または協議会などに事業開始を説明し、ニーズを確認した議事録などを出してから申請する
収支予算書 賃金・工賃を払える生産活動収入の見込み、取引先の情報(単一ではなく複数の取引先を確保しているか等)が分かる資料を出す
生産活動の適切性 「生産活動シート」を作り、運営指導・指定更新・毎年度初めの届出のときに指定権者へ出す。ホームページにも載せる
在宅支援 原則は対面。通所より在宅のほうが支援効果が上回ると認められる場合に限る

出典:社会保障審議会 障害者部会(第160回・令和8年10月20日)資料1 P31〜P33。指定更新のときに指定権者が確認すべき項目も、改めて示す方向です。

新規開設を考えている法人は、順番が変わる

いちばん実務が変わるのは、指定申請の前に市区町村や協議会へ説明し、その議事録を出すという順番です。物件と人を決めてから申請、ではなく、地域のニーズの確認が先に来ます。

既存の事業所にとっても、生産活動シートは毎年度初めの届出のたびに出すものになる案です。B型に「生産活動の収支が工賃総額以上」を求める論点とあわせて、9月28日の記事で整理しています。

今日のまとめ

4つの論点は、どれも「誰がどのサービスに合うか」を、事業所の中だけで決めさせない方向を向いています。入口では市町村のチェックリスト、更新では就労選択支援のアセスメント、就労選択支援には協議会への報告。判断の場面ごとに、外から確かめられる記録を残す設計です。

10月20日の同じ部会では、中山間・人口減少地域の特定地域の考え方も出ています。そちらは10月20日の記事でまとめました。

次に見ておきたい日程です。

  • 10月26日(月)14:00〜16:00……第33回 介護報酬改定検証・研究委員会。令和6年度介護報酬改定の効果検証の調査(令和8年度調査)の速報値が議題。会場の傍聴はなくYouTubeでライブ配信、資料は当日10時までに掲載予定(ここは決まっています)
  • 10月28日(水)15時……第22回こども家庭審議会障害児支援部会(検討チームの障害児支援関係の議論を報告)
  • 令和9年4月……新たにA型を使う人、就労移行支援を標準利用期間を超えて使う人も、就労選択支援が前提になる予定
  • 令和10年度……就労選択支援の協議会への年1回以上の報告(案)

参考にした一次情報

①〜④のB型の利用申請のチェックリスト、利用更新の扱い、就労選択支援の禁止行為と情報提供の項目、ガイドラインの格上げは、いずれも検討チームで示された「検討の方向性」の段階です。資料にも「本日の議論等も踏まえ、さらに論点を追加する予定」と明記されていて、今後の議論で変わり得ます。最終的な取り扱いは公表資料でご確認ください。

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福祉と子育てを、現場の目線で。
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20代後半から、グループホームの施設長・放課後等デイサービスの管理者を経験。
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現場で働きながら4人の子どもを育て、仕事と子育ての両立に向き合っています。
資格・研修
介護福祉士保育士サービス管理責任者
3級ファイナンシャル・プランニング技能士実務者研修教員講習会 修了強度行動障害支援者養成研修(基礎・実践)防火管理者(甲種)
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