【介護福祉士】2026年試験「パート合格制度」徹底解説!一発合格を掴む最強戦略と“落とし穴”
「介護福祉士の資格を取りたいけど、働きながら勉強する時間がない…」
「一発合格なんて、難しそうで不安…」
「試験制度が変わるって聞いたけど、結局どうなるの?」
そんな不安や疑問を抱えていませんか?
介護の現場は、日々本当に忙しいですよね。利用者さんのために必死で働いた後、重たいテキストを開く体力と気力…。
夜勤明けのぼんやりした頭で「今日も勉強できなかった」と落ち込む気持ち…。
実務者研修の教員として、そして何より同じ介護の現場に立つ仲間として、その大変さは痛いほどよくわかります。
ですが、そんな忙しい私たちにとって、超・重要なお知らせがあります。
2026年1月(第38回試験)から、介護福祉士国家試験の仕組みが大きく変わります。その名も「パート合格制度」。
これは、働きながら資格取得を目指す私たちにとって、大きなチャンスになるかもしれません。
しかし、この新制度、実は大きな「落とし穴」も隠されています。
この記事では、現役の介護福祉士・教員である私が、この「パート合格制度」の全貌と、受験時期(第38回・第39回)ごとの賢い戦略、そして現場目線での「本当の課題」まで、魂を込めて徹底的に解説します!
1.【速報】新制度「パート合格制度」とは?超わかりやすく解説!

まずは、新制度のポイントをざっくり掴みましょう。
パート合格制度とは?
- 今までの試験(13科目群)が、大きく3つのパート(A, B, C)に分割されます。
- パートごとに合格・不合格が決まります。
- 一度合格したパートは、なんと「2年間」(翌年と翌々年)有効になります!
(出典:厚生労働省「介護福祉士国家試験におけるパート合格(合格パートの受験免除)の導入について」)
つまり、理論上は「1年目はAパートだけ合格、2年目はBパート、3年目にCパート…」といったように、分割して合格を目指せるようになるのです。
これは、一発合格のプレッシャーに苦しんでいた方々、特に日本語の壁がある外国人材や、子育て・介護と仕事を両立している方々にとって、大きな負担軽減になる可能性があります。
参考に:パート区分(案)はこうなる!
現時点で公表されている区分(案)を見てみましょう。あなたの得意・不得意はどこになりそうですか?
- パートA(60問): 人間の尊厳と自立、介護の基本、社会の理解、コミュニケーション技術、生活支援技術 など
- (=介護の基礎・理念・技術を問うパート)
- パートB(45問): こころとからだのしくみ、発達と老化の理解、認知症の理解、障害の理解、医療的ケア など
- (=医療・身体知識を問うパート。ここは配点も高く重要!)
- パートC(20問): 介護過程、総合問題
- (=知識を現場でどう使うか、実践的な応用力を問うパート)
(※上記は厚労省の資料に基づく区分(案)です。最新の正式な実施要領を必ずご確認ください。)
2.【最重要】最大の落とし穴!第38回(2026年)と第39回(2027年)の決定的な違い
「なんだ、楽になるのか!じゃあ2026年1月の試験から分割できるんだ!」
…そう思ったあなた、ちょっと待ってください!
ここが新制度の最大の落とし穴であり、あなたが「いつ受験するか」によって戦略が全く変わる最重要ポイントです。
⚠️ 第38回(2026年1月)受験生への注意喚起
- 制度は「導入」されますが、「分割受験」はできません。
- 第38回は、受験者全員が従来通り「全パート(全科目)」を受験する必要があります。
- この回で全パート合格すれば、もちろん「介護福祉士」です。
- もし不合格だった場合、「Aパートだけ合格してたよ」という記録(権利)が残ります。
結論:第38回は、実質「従来通りの一発合格」を目指す試験です。 ただし、万が一のための「保険(翌年の免除権利)」が手に入る、という移行期間なのです。
💡 第39回(2027年1月)受験生への朗報
- ここからが新制度の「本番」です。
- 第38回でAパートだけ合格した人は、第39回では「BパートとCパートだけ」を受験すればOKになります。
- もちろん、第39回で初めて受験する人も、もしB・Cが不合格でも、Aが合格ならその権利は2年間有効です。
結論:第39回から、本格的な「分割合格戦略」が可能になります。
| 試験回 | 第38回(2026年1月 実施予定) | 第39回(2027年1月 実施予定) |
| 制度 | 導入初年度(移行措置) | 本格運用開始 |
| 受験方法 | 全員、全パート受験が必須 | 不合格パートのみの受験が可能 |
| 戦略 | 従来通り「一発合格」を目指す | 「分割合格」の計画が立てられる |
【本論】なぜ新制度でも「一発合格」を目指すべきか? 最強学習戦略

「働きながら、一発合格なんて無理じゃないか…」 「新制度(パート合格制度)が始まるなら、何回かに分けて受けた方が楽なのでは?」
今、あなたはそんな不安や迷いを抱えているかもしれません。 介護の仕事は、心身ともにハードです。夜勤明けの疲れた体で分厚いテキストを開く辛さ、休日に「勉強しなきゃ」と焦る気持ち…。痛いほどわかります。
ですが、私はあえて断言します。 介護福祉士国家試験は、働きながらでも「一発合格」できます。
そして、特に第38回(2026年1月)の受験を考えている方は、新制度の恩恵(不合格パートの免除)が翌年からしか使えないため、「一発合格」を目指す以外に道はないのです。
実務者研修の教員として多くの受講生を見てきた私が、なぜ「一発合格」を強く推奨するのか。そして、それを実現するための超・具体的な戦略とは何か。
この記事は、小手先のテクニックではありません。 あなたの「貴重な時間」を一切無駄にせず、最短距離で「合格」の二文字を掴み取るための、本気の戦略書です。
第1章:なぜ「一発合格」を目指すべきなのか?
まず、なぜ私が「分割合格」という選択肢がありながらも「一発合格」を推奨するのか。それには明確な理由があります。
1. 精神的な負担の長期化を防ぐ
国家試験の勉強は、長く続けば続くほど精神的にキツくなります。
「今年はBパートだけだから…」という甘えは、「来年こそCパートを…」という先延ばしに繋がりがちです。試験勉強という「非日常」のストレス状態を、2年も3年も続けるのは得策ではありません。
「半年だけ、本気でやる。」 この短期決戦の覚悟こそが、合格への一番の近道です。
2. 第38回(2026年1月)受験生は「一発合格」が必須
これは前回のおさらいですが、非常に重要なので繰り返します。
第38回試験は、パート合格制度の「導入初年度」です。 パート合格の記録は残りますが、不合格パートのみの再受験(免除)はできません。
つまり、第38回で介護福祉士になるためには、従来通り、全パートで合格点を取る=一発合格するしかないのです。
3. 「合格」の基準を知る(完璧主義のワナ)
教員として見ていると、非常に真面目な方ほど「完璧」を目指して挫折します。 テキストの隅から隅まで暗記しようとしたり、1問の間違いに深く落ち込んだり…。
ここで、国家試験の「合格基準」を思い出してください。
合格基準(第37回実績):
- 総得点(125点満点)の60%程度(=75点程度)を基準とする。
- 11科目群すべてにおいて得点があること。
(出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)
そうです。満点を取る必要は一切ありません。 約4割は間違えてもいいのです。
そして「0点科目」さえ作らなければいい。 この「6割で合格できる試験」だという事実が、学習戦略の土台になります。
第2章:時間を制する者が合格を制す【タイムマネジメント編】
「一発合格」の最大の敵、それは「時間がない」という感覚です。 ですが、本当に時間はないのでしょうか?
1. 「スキマ時間」の洗い出しと“聖域”の確保
介護の仕事は不規則です。だからこそ、「机に向かう時間」だけを勉強時間とカウントしてはいけません。
- 通勤の車内、電車内(15分)
- 昼休憩の後半(10分)
- 利用者さんがレクをしている間の(もしもの)待機時間(5分)
- 夜勤の仮眠前(10分)
- 入浴中、トイレ中(5分)
これらの「スキマ時間」を合計してみてください。1日30分~1時間は捻出できるはずです。この時間で、スマホアプリの過去問を解く、単語帳を見る。それだけでも膨大なインプットになります。
そして「聖域(ブロック)」を確保すること。 「火曜の夜勤明けの午前中だけは、絶対にカフェで2時間勉強する」 「土曜の朝イチは家族に宣言して、9時~11時まで集中する」 不規則な勤務だからこそ、不規則な学習計画を立てるのです。
2. 合格から逆算する「3段階ロードマップ」
一般的に、合格に必要な総学習時間は200~250時間と言われます。 仮に240時間と設定し、試験6ヶ月前(約180日)からスタートする場合、1日平均「約1時間20分」の勉強が必要です。
これを「スキマ30分+聖域60分」で確保するイメージです。 そして、学習内容を以下の3段階に分けます。
【第1段階】インプット期(試験6ヶ月前~4ヶ月前)
- 目的: 全体の概要を掴み、基礎知識を頭に入れる。
- やること:
- テキスト(参考書)の通読(1周目): わからなくてもいい。とにかく最後まで読む。
- 分野別の過去問(5年分): 1周目の通読が終わった分野から、過去問を「解く」のではなく「読む」。問題と解説をセットで読み、「ふーん、こんなことが問われるんだ」と傾向を掴みます。
【第2段階】アウトプット期(試験3ヶ月前~2ヶ月前)
- 目的: 「解ける問題」を確実に増やし、知識を定着させる。
- やること:
- 分野別過去問(5年分)の2周目・3周目: ここで初めて「本気で解く」。
- テキストへの集約: 間違えた問題、迷った問題の「解説」をテキストに書き込む。自分だけの「最強のテキスト」を作っていきます。
【第3章】直前期(試験1ヶ月前~当日)
- 目的: 時間配分と応用力を鍛え、合格点を「取り切る」練習。
- やること:
- 年度別過去問(直近3~5年分): 必ず時間を計って解く。午前・午後の本番シミュレーションです。
- 模擬試験(最低1~2回): 予備校や市販の模試で「初見の問題」に対応する訓練と、現在の実力を知ります。※完璧を目指したい人向けです。私はしませんでした。
- 「最強のテキスト」の読み込み: 新しいことに手を出さず、今までやってきたことの復習に徹します。
第3章:「過去問」こそが最強のテキストである【学習法編】
実務者研修の教員として、受講生に口を酸っぱくして伝えていることがあります。 それは「新しい参考書を買う前に、過去問を100%しゃぶり尽くせ」ということです。
1. なぜ過去問が「最強」なのか?
国家試験は、出題範囲が決まっています。そして、問われる「論点」は驚くほど毎年似通っています。
つまり、過去問は「ここが出ますよ」という出題者(国)からのメッセージそのものなのです。
分厚い参考書を10周読むより、過去問5年分を「完璧に」3周した方が、合格点は確実に上がります。
2. 過去問を「完璧にする」とは?
ここが合否を分けるポイントです。 多くの人が「過去問を解く」=「○×をつけて、点数を見て終わり」にしています。これでは絶対に受かりません。
「完璧にする」とは、 「その問題の、正解以外の選択肢が、なぜ・どこが間違っているのか」 これを自分の言葉で説明できる状態にすることです。
(例) 問:社会福祉法に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ○○
- △△(これが正解)
- ××
- □□
- ◇◇
→ 「よし、2番が正解!次!」 (これは不合格パターン)
→ 「2番が正解。よし。じゃあ1番は? あ、これは『社会福祉法』じゃなくて『介護保険法』の条文だ。3番は『市町村』じゃなくて『都道府県』が正解。4番は…」 (これが合格パターン)
ここまでやって、初めて「過去問1回分を解いた」と言えるのです。 時間はかかります。しかし、これをやることで、1問解くだけで5問分の知識が手に入ります。
3. 新制度「パートC(応用力)」への対応
新制度では「パートC(介護過程・総合問題)」という、実践的な応用力を問うパートが設定されます(現行の試験でも「総合問題」として存在します)。 これは単なる暗記では太刀打ちできません。
ですが、これも過去問で対策できます。 事例問題を解くときは、必ず「なぜ、この支援が必要なのか?」「この利用者の、本当のニーズ(課題)は何か?」を考える癖をつけてください。
これは、皆さんが現場で毎日やっている「アセスメント」や「介護過程の展開」そのものです。
実務者研修で学んだことを、そのままぶつけるのです。
「教員として」のアドバイスですが、事例問題は知識を問うのではなく、あなたの「介護観」と「論理的思考力」を問うています。自信を持って、現場の経験を武器にしてください。
それでも、心配だよ!!という方は、介護福祉士の国家試験に合格するならこのテキスト1冊だけで大丈夫!【受かるんです】等があります。
4.【教員・現場目線】新制度のメリットと「本当の課題」
さて、セクション3で「一発合格」に向けた具体的な戦略をお伝えしましたが、少し冷静になり、この新制度が介護業界全体にもたらす影響と、私たちが目を背けてはいけない「本当の課題」について、現役の介護福祉士・教員として、魂を込めてお話しさせてください。
📈 メリット:人材確保への大きな一歩
このパート合格制度が導入される最大のメリットは、国が目指す「人材確保」への大きな一歩となることです。
試験のハードルが下がり、「数年かけても取ればいい」という選択肢が生まれることで、以下のような層の受験を後押しします。
- 外国人介護人材: 日本語の壁を、集中的なパート学習で乗り越えやすくなります。これにより、現場の定着率向上にも繋がる可能性があります。
- 子育て世代やWワークの方: 忙しい中でも「今年はこれだけ」と目標を区切れることで、資格取得を諦めずに済みます。
資格取得者が増えれば、当然、私たち現場の負担軽減に繋がるはずです。この制度は、多くの仲間を現場に迎え入れるための、非常に大きな扉を開いたと言えるでしょう。
😥 懸念:「資格の質」と「現場のホンネ(待遇改善の遅れ)」
しかし、私たち現役の介護福祉士が、この制度の裏側で懸念していることもあります。それは「資格の質」が下がってしまうのではないかという危惧です。
介護福祉士は「名称独占」ではあるが「業務独占」に近い、非常に専門性の高い国家資格です。
人の命と生活を預かる専門職として、全ての知識と技術を高い水準で持ち合わせていることが求められます。
分割受験が可能になることで、「科目間の横断的な知識」や「事例問題への総合的な応用力」を養う機会が、自己学習の中で失われてしまうのではないか?
これは現場のサービス品質に直結する重要な問題であり、私たち専門職は「制度が楽になったから」と手を抜くのではなく、「パート合格でも、一発合格と同じだけの総合力を持つ」という強いプロ意識を持つ必要があります。
そして、最も目を向けなければならない「本当の課題」は、やはり「待遇改善」の遅れです。
- なぜ資格手当は低いのか? 介護福祉士という資格は、キャリアアップの必須要件でありながら、未だに資格手当が数千円〜1万円台の事業所も少なくありません。
- 資格を取得する「経済的リターン」が低い。 私たちは「魂を込めて」「熱量高く」利用者さんの支援をしていますが、その専門性への正当な対価が、国や社会から十分に支払われているとは言い難い状況です。
資格は、キャリアアップの道具です。私(筆者)自身も、介護福祉士からサービス管理責任者、教員、管理者へとキャリアを広げてきました。
資格を取ることは、会社に頼らず、自分自身で未来を切り開くための「最強の武器」なのです。
新制度によって資格取得者が増える今こそ、私たちは「ただ持っている」だけでなく、資格を活かして管理者のポストや、より待遇の良い事業所、あるいは独立したキャリアを積極的に目指し、業界全体に「介護福祉士は稼げる専門職だ」というモデルを示す必要があります。
5.【結論】あなたの受験戦略は決まったか?
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。 この記事を通じて、「パート合格制度」の光と影、そして「一発合格」戦略の重要性がご理解いただけたかと思います。
最後に、あなたの状況に合わせて、取るべきアクションを再確認しましょう。
📌 第38回(2026年1月)受験生へ
あなたは、新制度の「恩恵」を翌年に残しつつ、「最短で介護福祉士になる」という最もアツい挑戦をしている方々です。
- 戦略: セクション3の「一発合格戦略」を徹底すること!
- キーワード: 短期決戦、過去問の完璧な分析、スキマ時間の最大活用。
不安は全て捨てて、半年間、腹をくくって走り切りましょう。この挑戦は、あなたのキャリアにおける最高の勲章になります。
📌 第39回(2027年1月)以降の受験生へ
あなたは、新制度の「分割合格」という大きな武器を手に入れた方々です。
- 戦略: ライフスタイルと相談し、「一発合格」か「分割合格」かを計画的に決めること。
- キーワード: 計画性、得意パートの早期確保(特に配点の高いBパートなど)、長期的モチベーションの維持。
もちろん、私は「一発合格」を強く推奨します。その方が、精神的な負担も資格手当を貰うまでの時間も、全てが最短で済みます。
結びに:共に日本の介護の未来を創ろう
資格は取るのがゴールではありません。資格をどう活かし、あなたがどう豊かになるかが最も重要です。
一発合格を掴み取り、私たち専門職が日本一活躍できる業界を、一緒に創り上げていきましょう!あなたの挑戦を心から応援しています。
【根拠・参考情報】
- 厚生労働省:社会保障審議会(福祉部会 福祉人材確保専門委員会)資料
- 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 公式サイト
- 各種介護・福祉専門情報サイト(福祉新聞Web、Joint介護、湘南国際アカデミー等)
(※2026年(令和8年)7月頃に、社会福祉振興・試験センターより第39回試験の正式な「実施要領」が発表される見込みです。最新情報を必ずご確認ください。)


