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【令和8年度】処遇改善加算 計画書の書き方!シート入力手順・提出期限・新様式を徹底解説

【令和8年度】処遇改善加算 計画書の書き方!シート入力手順・提出期限・新様式を徹底解説
ユイン
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「また今年も計画書の季節が来た……」そうため息をついている担当者の方も多いのではないでしょうか。処遇改善加算の計画書は毎年提出が必要な書類ですが、令和8年度は過去数年で最大規模の制度改定が行われています。昨年と同じ感覚で取り組むと、思わぬ落とし穴にはまる可能性があります。

現場の事務担当者の方からは「何が変わったのか多すぎてどこから手をつければいいかわからない」という声が多く寄せられています。実際、令和8年度の改定は対象者・区分・対象サービス・提出期限のすべてが変わっており、特定の事業所では様式も変更への対応が必要です。「変更点の多さ」が、今年の計画書作成を難しくしている最大の要因です。

令和8年度の主な変更点(昨年から変わった3つのポイント)

  • 対象者の拡大:これまで「介護職員」のみが対象でしたが、令和8年度からは「介護従事者」全員が賃上げ対象に。月最大1.9万円(6.3%相当)の賃上げを目指せる設計に
  • 新区分の新設(6月〜):加算ⅠとⅡが「イ(従来)」と「ロ(生産性向上要件)」に分割され、計6区分に。Ⅰロ・Ⅱロは今年度から算定できる上位区分
  • 対象サービスの拡大(6月〜):これまで対象外だった訪問看護・訪問リハビリテーション・居宅介護支援・計画相談支援が初めて対象に。これらのサービスのみを運営する事業所は提出期限も異なる

さらに令和8年度ならではの注意点として、提出期限が「4月15日」と「6月15日」の2パターンに分かれた点も見落とせません。自分の事業所がどちらの期限に該当するかを最初に確認しないまま作業を進めると、期限を過ぎてから気づくというリスクがあります。

この記事でわかること

本記事は、厚生労働省が令和8年3月13日に発出した公式通知(老発0313第6号)およびQ&Aをもとに、令和8年度の処遇改善加算計画書の作成手順を、初めて担当する方から毎年作成している経験者まで対応できるよう解説しています。

  • 令和7年度との違い・3大変更点の整理
  • 提出期限(4月15日・6月15日)の判別方法
  • Excelの4シートを正しい順番で入力する手順
  • 令和8年度特例要件の使い方と3つの落とし穴
  • 提出前の最終チェックリスト10項目
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Contents
  1. 処遇改善加算の計画書とは?毎年の提出が加算取得の前提条件
  2. 令和8年度の3大変更点(令和7年度との違いを一覧比較)
  3. 提出期限は「4月15日」と「6月15日」の2パターン【どちらに該当するか確認】
  4. エクセル計画書の入力手順【4シートを正しい順番で記入】
  5. 令和8年度特例要件の正しい使い方と3つの落とし穴
  6. 提出前の最終チェックリスト10項目
  7. まとめ!令和8年度計画書 作成のポイント3選

処遇改善加算の計画書とは?毎年の提出が加算取得の前提条件

処遇改善加算の計画書とは?毎年の提出が加算取得の前提条件

計画書を出さないとどうなる?ペナルティの実態

処遇改善加算の計画書を提出しなかった場合、その年度の加算は一切算定できません。「昨年も出したから今年も自動継続されるはず」という誤解が実務担当者の間で毎年見られますが、処遇改善加算は年度ごとに計画書を新たに提出することが算定の絶対条件です。介護保険法に基づく指定基準(厚生労働省令)では、処遇改善加算の算定にあたり事前の計画書提出を義務づけており、自動更新という概念は制度上存在しません。

計画書の未提出が経営に与えるダメージは、想像以上に大きいものです。たとえば月額報酬が500万円の事業所が加算Ⅰ(加算率10%)を算定している場合、1か月あたりの加算収入は50万円、年間で600万円にのぼります。これを丸ごと失うことになるため、計画書の提出は「できればやる」ではなく「必ずやる」最優先業務と位置づける必要があります。事業所の担当者からは「前任者が退職して引き継ぎが不十分だったため、提出を失念してしまった」という相談が毎年寄せられます。担当者が変わる際は、提出期限の引き継ぎを必ず書面で行うことを強くお勧めします。

注意:未提出・記載不備・変更未届のペナルティ

  • 計画書の未提出:当該年度の処遇改善加算を全区分で算定不可。年間数百万円規模の加算収入がゼロになる
  • 記載内容の不備:差し替え・再提出を求められる。期限内に修正できない場合、算定開始が遅れるリスクがある
  • 提出後の内容変更(区分変更・事業所追加等):変更が生じた時点で速やかに変更届の提出が必要。届け出なしに区分を変更して算定した場合、遡及して加算の返還を求められる可能性がある

ポイント:指定権者ごとの提出が必要

計画書は、事業所を指定している指定権者(都道府県または市区町村)ごとに別々に提出しなければなりません。同一法人でも、A市とB市にそれぞれ事業所がある場合は、2つの自治体に個別に提出が必要です。本部でまとめて1部提出すれば済むという誤解も多いため、複数自治体にまたがって運営している法人は特に注意してください。

今年は「旧様式」使用不可!令和8年度専用様式の確認方法

令和8年度の処遇改善加算は制度改定の規模が大きく、それに伴いExcel様式も大幅に更新されています。令和7年度以前の旧様式は受付されません。厚生労働省老健局老人保健課より令和8年度分の新様式が令和8年3月に公表されており、旧様式で作成してしまった場合は作り直しが必要になります。特に昨年から使い続けているExcelファイルをそのまま流用しようとするケースが毎年発生しており、提出後に「様式が違います」と差し戻される事例が後を絶ちません。必ず公式サイトから最新版をダウンロードし直すことを徹底してください。

令和8年度版の様式では、新設されたⅠロ・Ⅱロ区分への対応、訪問看護・居宅介護支援等の新規対象サービスの追加、4〜5月分と6月以降分を分けて入力する構造への変更など、シートの構成自体が前年度と大きく異なります。「見た目が似ているから同じだろう」と判断せず、ファイルのヘッダーに記載されている年度表記と、ダウンロード日を必ず確認してください。

ポイント:大規模事業者向けの別バージョンも用意されている

標準版の様式は通常規模の事業所向けですが、法人傘下に多数の事業所がある場合は2,000事業所まで対応した別バージョン(別紙様式2【2,000行版】)が別途公開されています。事業所数が多い法人でも標準版で対応しようとすると行数が足りなくなるため、法人規模に応じて適切なバージョンを選択してください。

ダウンロードが必要な書類一覧

厚生労働省「介護職員の処遇改善」申請様式ページより、以下の書類をダウンロードできます。計画書の提出に必要な書類と、後の実績報告に備えて事前に確認しておくべき書類をあわせて整理しました。

書類名 用途 今回の提出
別紙様式2(加算計画書) 通常事業所用(標準版)。本記事で解説する4シート構成のメインファイル 必須
別紙様式2【2,000行版】 大規模事業者用。同一法人に多数の事業所がある場合に使用 該当者のみ
【記入例】別紙様式2 各シートの入力内容と判断基準を確認できる。初めて作成する担当者は必読 必須(参照用)
別紙様式3(実績報告書) 令和8年度終了後(令和9年)に提出。今回は提出不要だが、書式を事前確認しておくと年度末に慌てない 今回は不要
別紙様式5(特別な事情に係る届出書) 経営悪化等のやむを得ない事情により賃金水準を引き下げる場合のみ提出が必要 該当者のみ

制度の根拠通知と公式ダウンロード先

令和8年度の処遇改善加算に関する制度詳細は、厚生労働省が令和8年3月13日に発出した通知「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(老発0313第6号)」に基づいています。様式のダウンロードおよびQ&Aの確認は、厚生労働省公式ページ(https://www.mhlw.go.jp/shogu-kaizen/apply.html)から行えます。Q&Aは制度の解釈に迷ったときの一次情報として、計画書作成前に一読しておくことを推奨します。

このセクションのまとめ:最初に確認すべき3点

  • 計画書は年度ごとの新規提出が必須。自動継続はない。未提出は年間数百万円規模の加算収入を失う
  • 令和8年度は様式が大幅更新。旧様式は受付不可。必ず公式サイトから最新版をダウンロードする
  • 指定権者(自治体)ごとに提出が必要。複数自治体にまたがる法人は提出先の数だけ計画書を作成する

令和8年度の3大変更点(令和7年度との違いを一覧比較)

令和8年度の3大変更点(令和7年度との違いを一覧比較)

変更①|対象が「介護職員」→「介護従事者」全員に拡大+月1万円賃上げ

令和8年度の最大の変更点は、処遇改善の対象者が「介護職員」から「介護従事者」へと広がったことです。これまでは介護職員のみが対象でしたが、今回の改定により、介護従事者を対象に幅広く月1.0万円(3.3%)の賃上げを実現する措置が実施されました。

賃上げ幅のまとめ

  • 基本の賃上げ:月1.0万円(3.3%相当)
  • 定期昇給分(0.6万円)を含めると、最大で月額1.9万円(6.3%相当)の賃上げを目指せる制度設計

注意

賃上げは「一時金」ではなく、基本給または毎月決まって支払われる手当としての継続的な改善が求められています。賞与への充当だけでは要件を満たせない点に注意してください。

変更②|6月から上位区分「Ⅰロ・Ⅱロ」が新設(加算率の上乗せ)

令和8年6月以降、加算ⅠとⅡが「イ(従来要件)」と「ロ(生産性向上・協働化要件)」に分かれ、計6区分になります。ⅠロとⅡロは今回新たに設けられた上乗せ区分で、ICT活用や他事業所との連携など生産性向上の取り組みを行っている事業所が、さらに高い加算を受け取れる仕組みです。

理解のポイント

加算Ⅰロ・Ⅱロは、加算Ⅰイ・Ⅱイに令和8年度特例要件に基づく上乗せが加算された区分と理解しておくとわかりやすいでしょう。

令和8年度 加算区分の変化まとめ

時期 加算区分 特徴
4〜5月
(令和7年度継続)
Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ
(4区分)
令和7年度と同じ区分・同じ加算率
6月以降
(新区分)
Ⅰイ・Ⅰロ・Ⅱイ・Ⅱロ・Ⅲ・Ⅳ
(6区分)
ロ区分が新設、全体的に加算率も上昇

変更③|訪問看護・訪問リハ・居宅介護支援が6月から新たに対象に

令和6年の一本化の際も対象外だった以下のサービスに、今回初めて処遇改善加算が新設されます。

新規対象サービス 加算率
訪問看護(介護予防訪問看護を含む) 1.8%
訪問リハビリテーション(介護予防訪問リハを含む) 1.5%
居宅介護支援・介護予防支援 2.1%
計画相談支援・障害児相談支援・地域相談支援(障害福祉) 5.1%(一律)

チェック

これらのサービスのみを運営する事業者は、6月からの算定開始となるため、計画書の提出期限が6月15日となります(詳しくは次章で解説)。

令和7年度 vs 令和8年度 主要変更点一覧

項目 令和7年度まで 令和8年度から
対象者 介護職員のみ 介護従事者全員
賃上げ目標 月最大1.9万円(6.3%)
加算区分
(6月以降)
Ⅰ〜Ⅳの4区分 Ⅰイ・Ⅰロ・Ⅱイ・Ⅱロ・Ⅲ・Ⅳの6区分
訪問看護・訪問リハ 対象外 6月から対象
居宅介護支援 対象外 6月から対象
計画相談支援 対象外 6月から対象
提出期限 1パターン 2パターン(4/15・6/15)

提出期限は「4月15日」と「6月15日」の2パターン【どちらに該当するか確認】

提出期限は「4月15日」と「6月15日」の2パターン【どちらに該当するか確認】

令和8年度から、処遇改善計画書の提出期限が事業所の状況によって「4月15日」と「6月15日」の2パターンに分かれました。令和7年度までは一律の提出期限でしたが、今回の改定で訪問看護・居宅介護支援などの新規対象サービスが追加されたことにより、対応が2段階になっています。まず自分の事業所がどちらに該当するかを確認することが、令和8年度手続きの最初のステップです。

提出期限の判断フロー

  • 4月・5月から算定開始 or 区分変更あり → 4月15日が期限
  • 訪問看護・居宅介護支援など今回新規対象となったサービスのみ運営 → 6月15日が期限

4月15日が期限の事業所(既存サービス)

令和8年4月15日が提出期限となるのは、すでに介護保険の処遇改善加算を算定しているか、4〜5月から新規算定・区分変更を行う事業所です。以下のいずれかに当てはまる場合は、4月15日を必ず守る必要があります。

  • 令和8年4月または5月から新規に処遇改善加算を算定する場合
  • 令和8年4月または5月に加算の区分を変更する場合
  • すでに加算Ⅰ・Ⅱを算定しており、6月以降も区分を変更する場合

実務上のポイント:4月〜6月以降分を一括提出できる

4月・5月分の申請と、6月以降分の申請はまとめて1回で提出できます。令和8年4月15日の期限に、4〜5月分と6月以降分の処遇改善計画書を同時に提出することで、6月分の手続きを省略できます。期限直前に慌てないためにも、4月15日に向けて6月以降の計画もあわせて準備しておくことを強くお勧めします。

注意:現行の加算Ⅰ・Ⅱ取得事業所は区分変更手続きが必要

令和7年度まで加算ⅠまたはⅡを取得していた事業所は、6月以降の新区分(Ⅰイ・Ⅰロ・Ⅱイ・Ⅱロ)への変更手続きが必要です。計画書の提出と同時に、体制届(体制等状況一覧表)の提出も求められます。この体制届を忘れると、6月以降の加算が算定できないケースがあるため、セットで確認してください。

6月15日が期限の事業所(新規対象サービス)

令和6年度の処遇改善加算一本化の際も対象外のままだった訪問看護・訪問リハビリ・居宅介護支援・計画相談支援などのサービスは、令和8年6月から初めて処遇改善加算の対象となります。これらのサービスのみを運営している事業所は、6月算定開始に向けて6月15日が提出期限です。

  • 令和8年6月から新規に処遇改善加算を算定する場合
  • 訪問看護・訪問リハビリ(介護予防含む)・居宅介護支援・介護予防支援・計画相談支援など、今回新たに対象となったサービスのみを運営している場合

7月以降に算定開始する場合の期限ルール

7月以降に算定を開始する場合は、算定開始月の前月15日が提出期限となります。ただし令和8年8月以降に算定を開始する場合は、前々月末日が期限となるケースもあります。自治体によって細部が異なるため、必ず指定権者に確認してください。

提出方法は自治体ごとに異なる(電子申請・メール・郵送)

提出方法は指定権者(都道府県・市区町村)によって異なります。実際の現場でも「PDFで送ったら受け付けてもらえなかった」「様式が自治体独自のものだった」というトラブルが毎年報告されています。計画書を作成する前に、必ず自治体のウェブサイトや通知文で最新の提出方法と指定様式を確認してください。

自治体 提出方法の例
さいたま市 電子申請届出システムまたはメール(kaigo-hoken@city.saitama.lg.jp)。件名は「【法人名】令和8年度処遇改善計画書」
東京都 提出フォームにエクセルファイルのみ受付。PDFや郵送は不可
堺市 電子メールまたは郵送
大阪府(広域) 指定機関宛に部数を指定して送付

注意:ローカルルール・独自様式に要注意

自治体によっては様式の細部や添付書類の指定が異なります。厚生労働省の標準様式をそのまま使えない場合もあるため、必ず指定権者の最新通知を確認してから書類を作成・提出してください。提出後の差し戻しは期限内の再提出が求められ、加算算定に影響するリスクがあります。

制度の不明点は厚生労働省コールセンターへ

加算区分の判断や計画書の記載方法など、自治体に確認しても解決しない制度上の疑問は、厚生労働省が設置した専用コールセンターに直接問い合わせることができます。土日祝日も受付しているため、月次の業務が集中する平日を避けて問い合わせることも可能です。

厚生労働省 処遇改善加算コールセンター

  • 介護:050-3733-0222
  • 障害福祉:050-3733-0230
  • 受付時間:9:00〜18:00(土日祝日含む)

提出前の最終チェックリスト

  • 自分の事業所の提出期限(4/15 or 6/15)を確認した
  • 指定権者の提出方法・様式を最新情報で確認した
  • 加算区分変更がある場合、体制届(体制等状況一覧表)もあわせて準備した
  • 4月・5月分と6月以降分を一括提出できる場合、まとめて準備した

エクセル計画書の入力手順【4シートを正しい順番で記入】

エクセル計画書の入力手順【4シートを正しい順番で記入】

令和8年度の処遇改善計画書(Excel)は、4つのシートを決められた順番で入力しなければ自動計算が正しく機能しません。厚生労働省が公表している計画書様式は、前のシートの入力値を参照して後のシートに自動転記する仕組みになっているため、順番を飛ばしたり逆から入力したりすると、加算見込み額の計算が狂い、最悪の場合は算定要件を満たしているにもかかわらず「×」判定が残ったまま提出してしまうリスクがあります。

実際に事業所の管理者や事務担当者からは「総括表を先に開いたら数字がゼロのままで焦った」「別紙2-3を入力し終えたあとに基本情報を修正したら、加算区分の判定が変わってしまった」という声が毎年寄せられます。このセクションでは、4シートそれぞれで何を・なぜ・どう入力するのかを、つまずきやすいポイントと合わせて解説します。

作業順序(この順番を必ず守ること)

  • 基本情報入力シート 提出先・法人・事業所の基礎情報を登録
  • 別紙様式2-2 令和8年4・5月分の加算区分と要件充足状況を入力
  • 別紙様式2-3 令和8年6月以降の新加算区分と要件充足状況を入力
  • 別紙様式2-1(総括表) ①〜③の内容が自動転記されるので確認・誓約チェックのみ

Step1|基本情報入力シート(提出先・法人・事業所情報)

基本情報シートは、計画書全体の「台帳」にあたるシートです。ここに入力した法人名・指定番号・サービス種別が、後続のすべてのシートに自動参照されます。入力ミスがあると全シートに連鎖するため、最も慎重に作業すべきシートです。

入力項目と注意点

  • 提出先(指定権者)の名称:都道府県名・市区町村名を正式名称で入力。「埼玉県」と入力すべきところを「さいたま市」にしてしまうミスが現場で頻発します。指定権者は事業所の指定を出している機関であり、法人の本部所在地ではありません。
  • 法人名・法人番号:法人番号は国税庁の法人番号公表サイトで確認できます。13桁の数字で、法人の定款や登記簿に記載されている番号と一致していることを確認してください。
  • 各事業所のサービス名・指定番号:複数の事業所を運営している法人は、事業所ごとに行を追加して入力します。指定番号は都道府県または市区町村から交付された10桁の番号です。サービス種別(例:放課後等デイサービス、就労継続支援B型)は、指定通知書に記載されている正式名称を使用してください。

「一月あたりサービス等報酬総額」の算出方法(最重要)

基本情報シートの中で最も計算に影響するのが、「一月あたり障害福祉(介護)サービス等報酬総額」の設定です。この数値が加算見込み額の計算の土台になるため、過小・過大どちらに設定しても、計画書と実際の賃金改善額のズレが生じ、後の実績報告で問題になります。

算出の基本ルールと例外

  • 原則:前年(令和7年)1月〜12月の介護・障害福祉サービス等報酬の実績合計を12で割った数値を使用します。介護給付費明細書や国保連からの支払通知書を元に計算してください。
  • 例外(増減調整が認められるケース):令和8年度中に事業の拡大・縮小・新規開設・廃止の見込みがある場合は、実態に近い見込み額に増減して設定できます。たとえば、令和8年4月に定員を10名から15名に拡大する予定であれば、拡大後の稼働率を想定した金額に引き上げることが認められています。

注意:新規事業所の扱い

令和8年度に新規開設する事業所は、前年の実績データが存在しません。この場合は、事業計画書や稼働率の見込みに基づいた月額を試算して入力します。見込みが実績と大きく乖離した場合、実績報告時に修正が求められるため、保守的(やや低め)な見積もりで設定しておくことを推奨します。

Step2|別紙様式2-2(令和8年4・5月分個票)

別紙様式2-2では、令和8年4月・5月分の加算区分と、その区分を算定するための要件充足状況を入力します。4・5月は令和7年度と同じ4区分(Ⅰ〜Ⅳ)が継続されるため、新区分への対応は不要ですが、「令和8年3月時点の加算区分」と「4・5月に算定する加算区分」の両方をプルダウンから選択する必要があります。

令和7年度から区分を変更しない事業所でも、このシートへの入力は省略できません。令和8年4月以降の算定根拠として計画書に記録する義務があるためです。「令和7年度と同じだから入力不要」と誤解して2-2を空白のまま提出するケースが報告されているため、注意してください。

オレンジ色のセルと「◯」「×」の見方

このシートの最大の特徴が、加算区分の選択に連動して要件充足状況が色と記号で表示される仕組みです。正しく読み取れないと、要件が満たされていないにもかかわらず提出してしまうリスクがあります。

  • オレンジ色のセル:選択した加算区分の算定に必要な要件を示します。該当しない要件のセルは灰色のまま変化しません。オレンジ色が点灯した要件のみを確認・入力してください。
  • 「◯」表示:その要件を満たしている状態です。事業所が要件を充足している旨をプルダウンまたはチェックで選択すると「◯」が自動表示されます。
  • 「×」が残っている場合:その要件が未達であることを意味します。加算Ⅰを選択しているにもかかわらず「×」が残っている場合、そのまま提出すると算定要件違反となります。「×」の箇所は要件の充足状況を再確認し、実際に要件を満たせない場合は加算区分を下位に変更してください。

チェック:2-2入力後に確認すること

  • 選択した加算区分に対応するすべてのオレンジセルが「◯」になっているか
  • 「令和8年3月時点の区分」と「4・5月の算定区分」の両方を選択しているか
  • 区分を変更する場合、変更後の要件(キャリアパス要件・職場環境等要件)を現時点で満たしているか

Step3|別紙様式2-3(令和8年6月以降分個票)

別紙様式2-3は、今年度の計画書作業の中で最も入力が複雑で、最も判断が求められるシートです。令和8年6月以降の新加算区分(6区分)への対応と、上位区分を選択する場合の追加要件確認が集中するため、事業所スタッフへのヒアリングでも「2-3をどう埋めればいいかが一番わからなかった」という声が最も多く上がります。

6月以降の新区分(6区分)の構造を理解する

令和8年6月以降は、従来の加算Ⅰ・Ⅱが「イ(従来要件)」と「ロ(生産性向上・協働化要件)」に分割され、合計6区分になります。どの区分を選択するかによって、充足が求められる要件と加算率が変わります。

区分 必要な要件 特記事項
加算Ⅰイ キャリアパス要件Ⅰ〜Ⅲ+職場環境等要件 令和7年度の加算Ⅰ相当。従来要件のみで算定可能
加算Ⅰロ Ⅰイの要件+令和8年度特例要件(生産性向上・協働化) 新設・上位区分。加算率がⅠイより高い
加算Ⅱイ キャリアパス要件Ⅰ〜Ⅱ+職場環境等要件 令和7年度の加算Ⅱ相当
加算Ⅱロ Ⅱイの要件+令和8年度特例要件(生産性向上・協働化) 新設・上位区分。加算率がⅡイより高い
加算Ⅲ キャリアパス要件Ⅰまたは職場環境等要件のいずれか 変更なし
加算Ⅳ 令和3年度改定前の旧区分相当 変更なし(段階的廃止の方向)

上位区分(Ⅰロ・Ⅱロ)を選択する場合の追加確認事項

加算Ⅰロ・Ⅱロの「令和8年度特例要件」は、ICT活用や他事業所との業務協働などの生産性向上の取り組みを実施していることが条件です。この要件は「令和9年3月末までに満たすことの誓約」でも算定が可能なため、現時点で完全に達成していなくても選択できますが、誓約したにもかかわらず令和9年3月末時点で要件を満たしていない場合は、加算の返還が求められます

  • 令和8年度特例要件の該当項目にチェック:生産性向上の取り組み(ICT機器の活用、業務効率化、他事業所との連携など)の中から、自事業所が実施している・実施予定の項目を選択します。
  • 生産性向上に関する取り組みの実施状況の入力:具体的な取り組み内容(例:介護ソフトの導入、見守りセンサーの設置、グループ法人間での事務業務の共同化)を記載します。抽象的な記載では要件確認の際に差し戻されるリスクがあるため、できる限り具体的に記述してください。
  • 誓約事項の確認チェック:「令和9年3月末までに要件を満たす」旨の誓約チェックを入れます。このチェックを入れることで、現時点では要件未達でもⅠロ・Ⅱロの算定が可能になります。ただし、誓約した以上は令和9年3月末までの要件充足が義務となります。

注意:新規対象サービスはこのシートから記入を開始する

訪問看護・訪問リハビリ・居宅介護支援・計画相談支援など、令和8年6月から初めて処遇改善加算の対象となったサービスは、4・5月分に相当する別紙様式2-2が不要で、別紙様式2-3から記入を開始します。様式2-2が空白のまま提出することになりますが、これは誤りではありません。誤解して2-2にも記入しようとするケースがあるため、注意してください。

Step4|別紙様式2-1(総括表)

総括表は、Step1〜3で入力した情報が自動転記・自動計算される最終確認シートです。基本的に直接入力する箇所はほとんどなく、作業の9割は確認とチェック記入です。ただし、自動計算の結果を正しく読み取れないまま提出してしまうと、賃金改善計画が加算見込み額を下回る状態になり、要件違反となります。

賃金改善計画の確認ポイント(3点)

  • 加算見込み額の確認:Step1で入力した月額報酬総額に、Step3で選択した加算区分の加算率を乗じた額が自動表示されます。この金額が1年間に事業所が受け取る処遇改善加算の見込み総額です。たとえば、月額報酬総額が500万円で加算率が10%の場合、年間の加算見込み額は600万円(500万円×10%×12か月)となります。
  • 賃金改善計画が加算見込み額以上になっているかの確認:処遇改善加算の最大の要件が、受け取った加算額を全額(100%)介護従事者の賃金改善に充当することです。総括表に自動表示される「賃金改善見込み総額」が「加算見込み総額」以上になっていることを必ず確認してください。下回っている場合は、月額賃金改善額や対象者数の設定を見直す必要があります。
  • 月額賃金改善の充当先の確認:令和8年度の処遇改善加算は、賃上げの方法として「基本給または毎月決まって支払われる手当への充当」が原則とされています。賞与のみへの充当は要件を満たしません。総括表の「月額賃金改善の額」欄に入力した金額が基本給・月例手当として計上されているかを確認してください。

誓約チェック項目の記入

  • キャリアパス要件・職場環境等要件:別紙様式2-2・2-3で入力した要件充足状況が自動転記されます。直接入力は不要ですが、「◯」が正しく転記されているかを目視で確認してください。
  • 令和8年度特例要件(Ⅰロ・Ⅱロを算定する場合):「令和9年3月末までに要件を満たすことの誓約」チェック欄が表示されます。Step3で誓約チェックを入れた場合は、この欄にも対応するチェックが入っていることを確認してください。
  • 「要件を満たすことの確認・証明」:算定しようとする加算のすべての要件に「◯」がついていることを、このチェックリストで最終確認します。1か所でも「×」が残っている場合は提出不可です。

注意:シートの保護は絶対に解除しない

様式2-1の着色されていないセル(グレーや白の自動転記セル)は、保護がかかっているため直接入力できません。「入力できないから保護を解除した」という事業所が毎年見受けられますが、保護を解除して直接入力した場合、自動計算の連携が壊れ、加算見込み額や要件判定が正しく反映されなくなります。保護がかかっているセルは入力不要であり、前のシートの入力が正しければ自動で値が入ります。入力できないセルがある場合は、Step1〜3の入力内容を見直してください。

提出前の4シート最終チェックリスト

  • 基本情報シート:法人番号・指定番号・サービス種別に誤字・転記ミスがない
  • 月額報酬総額が前年実績(または見込み)の12分の1として正しく設定されている
  • 様式2-2:「◯」のみで「×」が残っていない(4・5月分)
  • 様式2-3:「◯」のみで「×」が残っていない(6月以降分)。Ⅰロ・Ⅱロを選択した場合は誓約チェックも入っている
  • 様式2-1(総括表):賃金改善見込み額が加算見込み額以上になっている
  • 月額賃金改善が基本給または毎月支払われる手当として計上されている(賞与のみは不可)
  • シートの保護を解除していない。直接入力したセルがない

令和8年度特例要件の正しい使い方と3つの落とし穴

令和8年度特例要件の正しい使い方と3つの落とし穴

「令和8年度特例要件を使えば、キャリアパス要件が未整備でも上位の加算が取れる」——この情報だけを見て飛びついた事業所が、後から痛い目を見るケースが現場で報告されています。特例要件は確かに強力な制度ですが、「何が猶予されるのか」と「何が猶予されないのか」を正確に把握しないまま申請すると、令和9年3月末に加算返還という最悪の結果を招きます。このセクションでは、制度の仕組みと3つの落とし穴を、申請実務の観点から詳しく解説します。

特例要件で算定が楽になる仕組み(誓約で年度内猶予)

「令和8年度特例要件」(以下、特例要件)は、令和8年度に限り設けられた事業者の事務負担を軽減するための特別措置です。厚生労働省が令和8年度介護報酬改定に合わせて公表した通知(老発0312第1号・令和8年3月12日)では、新設されたⅠロ・Ⅱロ区分の算定要件について、申請時点で要件を満たしていなくても「令和9年3月末までに満たすことを誓約する」ことで算定可能とする特例が明記されています。

具体的な効果は次の通りです。特例要件を満たす(または誓約する)ことで、加算Ⅰイが加算Ⅰロへ、加算ⅡイがⅡロへと引き上げられます。これにより、キャリアパス要件Ⅰ〜ⅣおよびICT活用等の職場環境等要件が現時点で整備中であっても、申請時点から要件を満たしているものとして取り扱われます。令和8年6月から上位区分を算定し始め、その間に実際の整備を進めるという「先行算定・後追い整備」が制度として認められているのが最大のポイントです。

特例要件として認められる3つの条件(ア〜ウのいずれか)

以下のア〜ウのうちいずれか1つを満たすことが条件です。運営するサービス種別によって該当する条件が異なるため、自事業所に当てはまる条件を確認してください。

条件 対象サービス 内容
ア)
ケアプランデータ
連携システム
訪問・通所系サービス等 システムへの加入+利用実績の報告。申請時点では「加入の誓約」でも可
イ)
生産性向上推進
体制加算
施設・居住系サービス等 加算Ⅰ・Ⅱのいずれかを取得。申請時点では「取得の誓約」でも可
ウ)
社会福祉連携
推進法人への所属
全サービス対象 社会福祉連携推進法人(社会福祉法第125条の2に基づく法人)に所属していること

ポイント:誓約で猶予される場合の義務

誓約によって算定を開始した場合は、令和9年3月末までに実際の対応を完了し、令和9年度の実績報告書でその旨を報告することが条件です。誓約書を出した時点で義務が発生するため、「誓約したが後回しにして対応しなかった」では済まされません。

落とし穴①|キャリアパス要件Ⅴだけは誓約も猶予も不可

特例要件で最もよく見られる誤解が、「特例があるからキャリアパス要件は全部後回しにできる」という思い込みです。実際には、キャリアパス要件ⅠからⅣは誓約による年度内猶予が認められますが、キャリアパス要件Ⅴだけは誓約の対象外で、算定開始時点で要件を満たしていなければなりません。

キャリアパス要件Ⅴとは、介護福祉士等の有資格者の一定割合以上の配置を前提とした「サービス提供体制強化加算等」を届け出ていることを求める要件です。加算Ⅰイ・Ⅰロの算定に必要な要件であり、サービス種別ごとに対象となる加算が異なります(例:訪問介護はサービス提供体制強化加算、通所介護は同加算またはADL維持等加算Ⅱなど)。

実際の申請現場では、「特例要件で全部猶予されると思って加算Ⅰロを選択したが、キャリアパスⅤを満たしていないため算定できないと指摘を受けた」という事例が報告されています。加算Ⅰ(イ・ロ)を目指す事業所は、計画書提出前に必ずキャリアパスⅤの充足状況を確認してください。

注意:キャリアパス要件Ⅴの確認方法

  • 自事業所が算定している「サービス提供体制強化加算」等の届出状況を確認する
  • 加算の届出がない場合、加算Ⅰ(イ・ロ)は算定不可。加算Ⅱ以下を選択する
  • キャリアパスⅤは日常的な人員配置・資格要件に関わるため、届出後も月次で充足状況を維持する必要がある

落とし穴②|誓約だけして未対応は加算返還リスク

誓約は「今すぐ対応できなくてもよい」という猶予であり、「対応しなくてよい」という免除ではありません。令和9年3月末までに誓約した要件への対応が完了しなかった場合、令和8年6月から令和9年3月までの間に算定した加算の全額返還を求められる可能性があります。10か月分の加算返還は事業所の財務に深刻なダメージを与えます。

実務上で問題になりやすいのが「ケアプランデータ連携システム(ア)」への加入を誓約したケースです。加入には事業所ごとのID登録と運用体制の整備が必要で、スタッフへの研修期間も含めると3〜4か月程度の準備期間が現実的に必要です。計画書を提出した6月時点から逆算すると、令和8年の夏頃から動き出さないと令和9年3月末に間に合わなくなります。

対応が遅れそうな場合の対処法

  • 早めに指定権者へ相談する:対応が困難な状況が生じた場合は、令和9年3月末を待たずに指定権者に相談することが重要です。事後の返還対応より、事前の相談のほうが事業所の信頼を守れます。
  • 誓約した要件の進捗を月次で管理する:誓約事項ごとに担当者と期限を設定し、進捗を月次で確認する管理表を作成することを推奨します。実績報告書の提出時に対応証拠の提出を求められるケースもあるため、取り組みの記録を残しておくことも重要です。

落とし穴③|加算Ⅰ・Ⅱ算定には「見える化」公表が必須

処遇改善加算Ⅰ・Ⅱ(イ・ロいずれも含む)を算定するためには、計画書の提出と並行して、職場環境等要件の各取り組み内容を「介護サービス情報公表システム」またはホームページで公表することが義務づけられています。厚生労働省告示(令和6年3月15日)では、この公表を「加算の算定要件」のひとつと明記しており、公表なしに上位区分を算定することはできません。

ここで注意が必要なのは、「公表した」という事実だけでは不十分で、項目ごとの具体的な取り組み内容を記載することが求められている点です。事業所スタッフへのヒアリングでは「情報公表システムには登録しているが、取り組み内容が『実施中』の一言だけで、指摘を受けた」という声が実際に聞かれます。計画書提出のタイミングで、公表内容の具体性も合わせて見直してください。

注意:公表を怠った場合のペナルティ

職場環境等要件の公表が確認できない場合、上位区分(加算Ⅰ・Ⅱ)の算定が認められず、下位区分(加算Ⅲ以下)への変更を求められます。すでに算定していた期間分については、差額の返還が求められる可能性があります。

Ⅰロ・Ⅱロ取得に必要な職場環境等要件の具体的取り組み

上位区分(Ⅰロ・Ⅱロ)を算定するためには、職場環境等要件の中でも特に「生産性向上のための業務改善の取組」区分において要件を満たすことが求められます。具体的には以下の2項目が必須のうえ、生産性向上に資する取り組みを合計5つ以上実施することが条件です。

必須2項目(どちらも欠けると算定不可)

  • (18)現場の課題の見える化:現場スタッフが感じている業務上の課題を組織として抽出・整理し、構造化する取り組みです。具体的には「業務時間調査(タイムスタディ)の実施」「課題マップの作成」「職員アンケートによる問題抽出と優先度付け」などが該当します。「なんとなく大変」を「どの業務に何分かかっているか」に数値化することが求められます。
  • (21)業務支援ソフト・情報端末の導入:記録・情報共有・請求業務において、手入力や転記作業をなくすICTツールの導入が対象です。介護ソフト(記録・請求一体型)、タブレット端末による現場記録、スマートフォンを用いた連絡体制の整備などが該当します。「導入しているが使いこなせていない」状態では要件を満たしているとみなされないケースもあるため、実際の活用状況も記録しておく必要があります。

合計5つ以上が必要な取り組み例(必須2項目を含む)

必須の(18)(21)に加えて、以下の中から3つ以上を組み合わせて合計5つ以上とします。

  • 5S活動の実施:整理・整頓・清潔・清掃・しつけの5項目を職員全員で定期的に実施し、記録として残す取り組み
  • 業務手順書(マニュアル)の整備:支援手順や緊急対応フローなどを文書化し、定期的に更新・共有する体制の整備
  • 介護ロボット・見守りセンサーの活用:夜間の見守り業務の効率化や身体的負担軽減を目的とした機器の導入と活用状況の記録
  • 他事業所・法人との業務協働:グループ法人間での事務業務の共同処理、研修の合同実施、バックオフィス機能の集約化など

チェック:特例要件の申請前確認リスト

  • 特例要件ア〜ウのうち、自事業所に該当する条件を特定した
  • キャリアパス要件Ⅴ(サービス提供体制強化加算等の届出)を現時点で満たしていることを確認した
  • 誓約した条件の対応完了を令和9年3月末までに実現するスケジュールを立てた
  • 職場環境等要件の取り組み内容を「介護サービス情報公表システム」またはホームページに具体的に公表した
  • Ⅰロ・Ⅱロを選択する場合、必須2項目(18・21)を含む生産性向上取り組みが合計5つ以上あることを確認した

提出前の最終チェックリスト10項目

計画書の作成が完了したら、提出前に以下の10項目を必ず確認してください。令和8年度は提出期限の2パターン化・新区分の追加・新規対象サービスの追加と変更点が多く、例年より確認すべき項目が増えています。1項目でも漏れがあると、算定要件の不備として指摘を受けたり、加算が遡及して認められないリスクがあります。印刷して手元に置き、チェックしながら提出作業を進めることを推奨します。

# チェック項目 確認方法
1 令和8年度専用の新様式を使用しているか ダウンロード日・様式のヘッダーを確認。令和7年度以前の様式は使用不可
2 4シートを正しい順番で入力したか 基本情報 → 2-2 → 2-3 → 2-1(総括表)の順であることを確認
3 エクセルのチェックリストに「×」が残っていないか 別紙様式2-1末尾のチェックリスト欄を開き、全項目が「◯」になっているか目視確認
4 全ての要件のセルに「◯」が表示されているか 各個票シート(2-2・2-3)のオレンジセルを確認。「×」が1つでも残っていれば提出不可
5 賃金改善額が加算見込み額以上になっているか 別紙様式2-1の自動計算欄で「賃金改善見込み総額 ≧ 加算見込み総額」を確認
6 誓約事項すべてにチェックが入っているか 総括表の誓約欄を確認。チェック漏れは算定要件不備と判断される
7 特例要件を使う場合、令和9年3月末対応の誓約があるか 誓約欄の「令和9年3月末までに要件を満たす」該当項目にチェックが入っているか確認
8 指定権者ごとに別々の計画書を作成したか 複数の自治体にまたがって事業所を運営している場合、提出先ごとに計画書を分けて作成する
9 提出方法(電子/メール/郵送)を確認したか 各自治体の最新の通知文またはホームページで確認。例年と変わっている場合がある
10 加算Ⅰ・Ⅱを算定する場合、情報公表の準備ができているか 「介護サービス情報公表システム」またはホームページで職場環境等要件の取り組みを項目ごとに具体的に公表済みか確認

注意:自治体のローカルルールを必ず事前確認

提出先(指定権者)によって、受付可能なファイル形式・提出方法・件名の書き方まで細かく指定されているケースがあります。たとえば東京都では「エクセルファイルのみ受付・PDFや郵送は不可」というルールがあり、さいたま市では件名を「【法人名】令和8年度処遇改善計画書」と指定されています。自治体の独自ルールを見落とした状態で提出すると、受理されず期限を過ぎてしまうリスクがあります。必ず各自治体の最新通知を確認してから提出してください。

制度の不明点は厚生労働省コールセンターへ

チェックリストを確認しても判断に迷う場合は、提出前に厚生労働省の専用窓口に問い合わせることが最も確実です。土日祝日も対応しているため、月次業務が集中する平日を避けて利用することもできます。

  • 介護:050-3733-0222
  • 障害福祉:050-3733-0230
  • 受付時間:9:00〜18:00(土日祝日含む)

まとめ!令和8年度計画書 作成のポイント3選

令和8年度の処遇改善加算計画書は、変更点の多さから「何から手をつければよいかわからない」という声が現場で多く聞かれます。この記事で解説した内容を、最後にポイント3点に絞って整理します。提出前にもう一度この3点を確認してから、作業を進めてください。

ポイント1|提出期限は「4月15日」か「6月15日」か、まず確認

令和8年度から提出期限が2パターンに分かれました。どちらに該当するか確認しないまま作業を始めると、期限超過のリスクがあります。

自分の事業所はどちら?

  • 4月15日:既存サービスで4・5月から加算算定または区分変更する場合。6月以降分も一括提出できる特例措置あり
  • 6月15日:訪問看護・訪問リハビリ・居宅介護支援・計画相談支援など、今回初めて対象となったサービスのみを運営している場合

ポイント2|上位区分(Ⅰロ・Ⅱロ)を狙うなら特例要件を正しく使う

令和8年度の目玉である上位区分は、特例要件を活用することで現時点で未整備でも算定を開始できます。ただし「誓約すれば何でも猶予される」という誤解が最大の落とし穴です。

  • ケアプランデータ連携システムへの加入、生産性向上推進体制加算の取得、社会福祉連携推進法人への所属のいずれかで要件を満たせる(申請時点では誓約でも可)
  • 誓約した場合は令和9年3月末までの対応が義務。未対応の場合は算定分の加算返還リスクがある
  • キャリアパス要件Ⅴは誓約不可のため、加算Ⅰ(イ・ロ)を目指す事業所は算定前に充足状況を必ず確認する

ポイント3|新規対象サービスの担当者は今すぐ準備開始

訪問看護・訪問リハビリ・居宅介護支援・計画相談支援などは、令和8年6月が処遇改善加算の算定初年度です。提出期限が6月15日であっても、準備に要する時間は今から逆算して確保する必要があります。

  • これまで処遇改善加算の対象外だったサービスのため、事業所内で制度理解が進んでいないケースが多い。まず管理者・担当者が本記事の内容を把握することが第一歩
  • キャリアパス要件の整備(就業規則・給与規程の改定)や職場環境等要件の取り組み実施・公表準備など、時間がかかる作業が多い
  • 計画書の提出は6月15日でも、準備は今すぐ始めることを強くお勧めします

不明点は一次情報と専門窓口で必ず確認を

本記事は厚生労働省の公式通知(老発0313第6号・介護保険最新情報vol.1469等)をもとに作成していますが、制度の詳細や自治体ごとのルールは異なる場合があります。最終的には必ず指定権者または厚生労働省コールセンターにご確認のうえ、対応してください。

  • 介護:050-3733-0222 / 障害福祉:050-3733-0230
  • 受付時間:9:00〜18:00(土日祝日含む)

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室長:ユイン
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介護福祉士・保育士・サビ菅

福祉の専門知識 × 現場10年 × 4児パパ。
机上の空論ではない情報を発信しています。

グループホーム・放課後等デイサービスの施設長・管理者を20代から経験。現在も現場の最前線に立ちながら、4人の子どもを育てる6人家族の父として、福祉と子育ての両方をリアルな目線で書いています。

  • 支援歴10年以上、管理職は20代後半から GH施設長 / 放課後等デイ管理者
  • 実務者研修・強度行動障害研修の講師資格あり 研修講師として登壇経験多数
  • 4人の子どもを育てる現役の福祉職パパ 6人家族 / 子育て × 仕事の両立を実践中
資格
  • 介護福祉士
  • 保育士
  • サービス管理責任者
  • 3級ファイナンシャル・プランニング技能士
  • 実務者研修教員講習会修了
  • 強度行動障害支援者養成研修(基礎・実践)
  • 防火管理者(甲種)
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